配管工の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

配管工の平均年収・給料の統計データ

配管工の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

配管工の平均年収_2023

厚生労働省の令和5年度賃金構造基本統計調査によると、配管工の平均年収は44.2歳で513万円ほどとなっています。

  • 平均年齢: 44.2歳
  • 勤続年数: 13年
  • 労働時間/月: 170時間/月
  • 超過労働: 13時間/月
  • 月額給与: 362,200円
  • 年間賞与: 779,000円
  • 平均年収: 5,125,400円

出所:厚生労働省「令和5年度 賃金構造基本統計調査」
配管工の年収の推移_r5

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
配管工
(求人ボックス)
417万円 月給 35.0万円
配管工
(Indeed)
3,545,246円 時給 960円
日給 11,980円
月給 251,010円
設備工事
(転職会議)
417万円 20代前半:344万円
20代後半:414万円
30代:453万円
40代:482万円

各社の統計データをみると、配管工の年収はおよそ350万円~400万円前後が実態であることがわかります。

ただし、世代別にみると上下ともにバラつきが大きくなっており、配管工は経験年数やスキル、資格などによって、給料の個人差が開きやすい職業といえます。

配管工の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

厚生労働省の統計によれば、配管工の年間ボーナスは、およそ月給の1.5ヵ月分となっています。

一般的な配管工の年収を400万円と想定すると、額面の月収は約29万円、ボーナスは約35万円という計算になります。

そこから、社会保険料や所得税、住民税などを差し引いた手取り金額は、独身者の場合で月々およそ23万円~24万円、ボーナスがおよそ28万円です。

月収、ボーナスとも日本人のごく平均的な水準であり、配管工の給料は、高くも安くもないといえます。

配管工の初任給はどれくらい?

配管工の初任給は、およそ17万円~20万円が相場とされています。

高卒初任給の平均額が約18万円、大卒の平均額が約20万円ですので、配管工の初任給はごく一般的な水準といえるでしょう。

ただ、知識も技術もない配管工の見習い時代は、雑用などをこなしながら、先輩や上司にスキルを教わる期間です。

このため、働き始めて数年間は、給料の伸びはあまり期待できないかもしれませんが、その代わり、1人でできる仕事が増えるにつれて、給料は着実にアップしていきます。

配管工の勤務先の規模別の年収(令和5年度)

配管工の年収は、勤務先の規模が大きくなるとやや高くなる傾向があります。

10〜99人規模の事業所に勤める配管工の平均年収は508万円、100〜999人規模は508万円、1,000人以上の規模では602万円、10人以上規模の事業所平均は513万円となっています。

配管工の年収(規模別)_r5

配管工の勤務先の年齢別の年収(令和5年度)

配管工の年収は、年齢による上昇はあまりなく、おおむね300万円~500万円台を推移しています。

全年代の平均年収は513万円となっています。

配管工の年収(年齢別)_r5

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

配管工の福利厚生の特徴は?

配管工の福利厚生は、企業によって多少のバラつきがあるものの、おおむね手厚いケースが目立ちます。

健康保険や厚生年金、雇用保険といった基礎的な社会保障はもちろん、労災保険や退職金制度などを利用できるところも多くあります。

また、資格手当や現場作業手当などが充実しているところもあり、企業によっては各種手当の支給額だけで月額10万円を超えることもあるようです。

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配管工の給料・年収の特徴

近年の給料相場は上昇傾向

日本人全体の平均年収は、ここ10年でほとんど変化していませんが、配管工については例外的で、近年上昇傾向が続いています。

厚生労働省の統計によれば、2010年には400万円前後だった配管工の平均年収は、直近では上述のとおり513万円となっているため、10年ほどで約2割近くも増えた計算です。

その大きな要因としては、配管工事の需要に対して、配管工の供給が追いついていないことが挙げられます。

昨今は、高齢化によって引退する人が増えている一方、少子化によって新卒者が減少しており、あらゆる業界で人材の確保が大きな課題となっています。

なかでも建設関係の職種は、きつい、危険、汚いという、いわゆる「3K」のイメージが強いこともあって、若い世代からの人気が低く、人手不足はひときわ深刻です。

こうした状況下、工務店や設備会社は、働き手を確保するために求人条件を引き上げ続けており、それが配管工全体の平均年収の増加につながっています。

今後についても、当面は売り手市場が続く見通しであり、これから配管工を目指す人にとっては、一昔前と比べれば非常に恵まれた環境にあるといえるでしょう。

生涯年収が高くなりやすい

配管工は基本的に学歴不問の職業であり、高卒で就職し、10代のうちに働き始める人も大勢います。

また、一般的な会社員は60歳や65歳で定年となりますが、技術職である配管工は、自身の腕前さえ維持できれば70歳以上になっても働き続けることが可能です。

このため、配管工は、ほかの職業よりも実働年数が長くなりやすく、そのぶん生涯年収も高くなる傾向にある点が大きな特徴です。

上述したとおり平均年収はごく一般的な水準である一方、その生涯年収は、一般的な会社員を上回る可能性が高いでしょう。

都市部と地方の差が大きい

配管工の給料を都道府県別にみると、関東や近畿では軒並み平均年収400万円を超えている一方、北海道や東北は300万円台前半で、200万円台の県も散見されます。

これは、工事単価というよりも、単純に工事量の差が大きく影響しています。

建築需要が旺盛で、多数の工事案件がある都市部ほど企業は利益を得やすく、そのぶん配管工1人あたりの給料も高くなり、地方ではその逆となります。

したがって、配管工としてより高給を稼ぎたいなら、できる限り人口の多い都市部で就職することが望ましいといえます。

配管工の正社員以外の給料・年収

アルバイト

アルバイトとして働く配管工の給料は、一般的なアルバイトのように時給ではなく、日給で支払われるケースがほとんどです。

金額は自身のスキルや仕事内容によって変わりますが、未経験者の場合は9,000円~13,000円前後、経験者の場合は10,000円~20,000円前後が相場です。

時給に換算すると、少なくとも1,000円は超える計算になるため、体力的なきつさはありますが、効率的に稼げる仕事といえるでしょう。

派遣社員

派遣社員の配管工の給料は、正社員よりもさらにシビアに実力が反映されますが、月給17万円~40万円前後がボリュームゾーンです。

経験と技術があり、なおかつ「管工事施工管理技士」や「CADオペレーター」などの資格があると、高待遇で働きやすいでしょう。

現状、人手よりも工事依頼のほうが上回っているため、派遣の配管工は短期案件から長期案件まで、さまざまな仕事のなかから自分の好きなものを選ぶことが可能です。

独立・開業

ある程度のキャリアを積んだ配管工のなかには、独立してフリーランスの「一人親方」となったり、工務店を立ち上げて経営者になったりする人も一部います。

その場合の給料は完全に自分次第ですが、工事発注者との間に組織が入らないぶん、勤務時代よりも高収入を得やすいでしょう。

ただし、各種資格取得は必須ですし、また営業活動や経費処理など本業以外の雑務もこなす必要があるため、より忙しくなることは避けられません。

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配管工が収入を上げるためには?

配管工が収入を上げる代表的な方法は、資格を取得して現場作業以外の仕事、具体的には「設計」や「監理」などを手掛けられる役職にステップアップすることです。

代表的な資格としては「1級管工事施工管理技士」と「建築設備士という2つの国家資格が挙げられます。

前者は公共工事を受注する際に必須となる資格で、後者は建築士に対して設備設計をアドバイスできる資格であり、どちらも取得難易度は高めです。

しかし、年収ベースでは100万円、200万円単位のアップが期待できるため、努力してみる価値は十二分にあるでしょう。