商学部で学ぶこと、学科、志望理由、就職先(読了時間:13分21秒)

ビジネスそのものを学問として探求

商学部とは

商学部はビジネスそのものを学ぶ学部であり、主に企業活動について扱います。

商品やサービスが消費者の手に届くまでの間には、流通をはじめとするモノの流れと会計・財務といったカネの流れが存在します。

流通にはさまざまな取引方法や宣伝戦略があり、マーケティング理論などを駆使してこれらを探求していきます。

また、会計や財務から企業活動の状態を読み解き、ビジネスの流れに迫っていきます。

授業では、現実のビジネスにおける事業戦略、販売戦略、資金調達といった企業について学びます。

一例として、経営学、会計学、マーケティング、金融論などを扱います。

商学部とよく比較される学部に経済学部があります。

経済学部は国や地域といった大きな単位で経済を分析・研究していきます。

これらに対して、商学部は企業の具体的な活動そのものにフォーカスして研究していくという違いがあります。

ビジネスの仕組みや企業運営の具体的な流れといった、実学としてのビジネスに対する興味関心から商学部を志す人が多い傾向があります。

そのため、早くからビジネスに関心を持ち、インターンシップに打ち込んだり起業を目指したりする人もいるため、活気がある大学が多いようです。

就職先に関しては、総合商社、金融機関、メーカーといった分野へ就職する人が多い傾向があります。

商学部の理念

商学とは、企業と消費者を結び付けるビジネスそのものを研究する学問のことをいいます。

具体的には、商品・サービスが生産から流通チャネルを通して、どのように消費者に渡っていくのかという一連の流れを研究対象としています。

商学部では、実学としてのビジネスの理論を学び、企業と消費者の関係に注目しながら研究を重ね、国際社会で活躍できる実業家の育成を目指します。

経済学とも密接にかかわっていますが、経済学が社会全体の動きやしくみを研究するのに対し、商学は個々の企業の具体的な活動と消費者の関係性に着目します。

商学部で学ぶこと、勉強すること、授業内容、卒論

商学部で学ぶこと

商学部では、基礎科目として経済学基礎(マクロ経済、ミクロ経済)、統計学、経済学などを学びます。

年次が上がると、商学をより専門的に学んでいくためにコース別に分かれて学ぶことが多く、マーケティング、会計、マネジメントといった各分野から、ビジネスの世界をさまざまな角度から総合的に研究していきます。

そのほか、税理士や公認会計士の資格取得を目指している人に向けた講義が用意されていたり、身につけた知識を実践していくために、実際に企業と連携して商品企画を行うような演習を取り入れている大学もあります。

商学部では、経済などの理論だけではなく、企業活動の場で直面する諸問題に対し、現実的な解決策を打ち出す力を身につけることが重視されています。

商学部の授業内容

商学部では、会社の具体的な事業活動について理解を深め、探求するための授業が行われます。

たとえば、現実の会社経営に対する理解を深め、客観的に説明するための理論として「経営学」「経営史」「経営組織」「経営戦略」などを学びます。

企業活動を記録し報告するための「財務会計」や、会計データを経営管理に活用するための「管理会計」なども扱われます。

また、商品を企画し流通させるための戦略として「マーケティング理論」を学んだり、金融という切り口から企業経営を学ぶ「企業金融」「国際金融」「ポートフォリオ理論」といった分野について学んだりすることもあります。

商学部の卒論の例

  • 日本企業におけるリーダーシップとは
  • FAST RETAILINGのマーケティング戦略
  • セブンイレブンの経営分析
  • 月額サブスクリプションモデルと購買意欲に関する研究
  • カフェの集客方法と経営戦略
  • 社外取締役導入が企業経営に与える影響

商学部で学んだことの口コミ

  • 商売に関するあらゆることに触れる機会が得られ、経営への苦手意識が少なくなった。
  • 経営戦略を学んだことで、ニュースを見ていても企業経営を論理的に解釈できるようになった。
  • ビジネスや経営についての話題に強くなり、上司の話についていけるようになった。
  • 実在する企業や経営者について研究したので、社会人になってからのビジネスマインドの基礎となった。
  • 社会人の聴講生や留学生と話す機会があり、見識を広げることができた。
  • 事務の仕事に就いたので、大学時代に学んだ会計学や簿記の知識が役立っている。
  • 財務表の読み方を習っていたので、就活のとき企業選びが効率的にできたと思う。

商学部の主な学科・分野と概要

商学科

マーケティング、流通、貿易、金融、ビジネス法務など、ビジネスや経済に関わる専門的な知識を身につけ、ビジネス社会で活躍できる人材を育成します。

経営学科

企業経営に関する基礎知識から実践的な応用力まで幅広く学び、事業組織の創設、組織化、運営、評価などを専門的に行える人材を育成します。

会計学科

計学の理論と実際に関する専門的知識を習得し、経営活動の動きを計数的側面からとらえるスペシャリストを目指します。

貿易学科

グローバルマーケティング論などを学び、急速に変化するグローバルビジネスの場で活躍できる知識・能力を備えた人材を育成します。

金融学科

金融を中心に、経営や会計などビジネスに必要な知識を包括的に学び、企業と経済を読み解く力を備えた人材を育成します。

商学部で学ぶ学問分野・概要

商学総論

商学全般の概論ついて学びます。ビジネスの基礎的な知識や経営理論を学ぶための基本を習います。

商学史

商学の歴史について研究します。

マーケティング学

製品やサービスの企画から消費者の手に届くまでの販売戦略を研究します。

会計学

企業活動を記録・測定・伝達する手続きである会計について学びます。

貿易学

世界各国の経済史や国際金融、貿易システム論などについて研究します。

金融学

金融論やファイナンス論の概論、生命保険論、証券投資論、金融政策論など、金融全般について研究します。

商学部で目指せる主な資格

・簿記
・公認会計士
・税理士
・中小企業診断士
・ファイナンシャル・プランナー
・社会保険労務士
・通関士
・証券アナリスト

商学部で取れる資格は、いずれも商学部で学んだ知識をもとに資格試験を受検し合格することで得られる資格です。

これらは他学部出身であっても取得可能な資格ですが、商学部で経営理論や会計について学ぶことで基礎的な知識が身につくため、資格取得のために役立つことが期待できます。

商学部の大学選びのポイント

商学部はビジネスや経営全般について扱う学部であるため、研究領域が実は幅広く、講義やゼミを受け持つ教授陣によって研究内容はさまざまです。

たとえば「AmazonなどのECについて学びたい」といった希望があれば、近いテーマを扱っているゼミが開講されている大学を選ぶのも1つの手です。

就職に役立てることが商学部を志す目的の1つという人は、就職率や就職先といった公表データを参考に志望する大学を選ぶといいでしょう。

商学部の入試方法・受験科目

商学部の入試では、他学科と同様に筆記試験が行われます。

英語・国語が必須科目となっている場合が多く、選択科目として地歴、公民、数学から1つを選ぶといった方式になっていることも少なくありません。

また、大学によっては数学が必須科目となっていることもあります。

私立大学においてもセンター利用入試を導入している大学が増えていますので、志望する大学の受験科目を確認し、併願する場合は同じ受験科目が使える大学を選んだほうが有利です。

商学部は文系と理系どっちが有利?

まず大前提として、商学部の入試ではほぼ全ての大学で英語と国語が必須科目となっています。

つまり、理系であっても英語・国語で得点できることは必須であり、とくに英語が苦手だと苦戦することが予想されます。

入試科目に数学を導入する大学も増えていますが、数Ⅲ・Cなど高度な内容ではなく、ベクトルなど高校2年程度の内容までが求められるのが一般的です。

このように、入学時点では文系・理系の差はほとんどないと言っていいでしょう。

学生全体としては、商学部出身者はもともと文系だった人が多く、中には理系から商学部に入った人もいる、といったイメージです。

商学部に数学は必要?

商学部では財務や会計で数字を扱うほか、マーケティングでは統計学などの知識が必要になることもありますので、数学が得意であることに越したことはありません。

しかし、数学が得意でないと歯が立たないほど高度な内容というわけではありませんので、「数学が必須というわけではない」「ただし、数学が得意なら強みになる」といった捉え方でいいでしょう。

法学部や文学部といった学部と比べた場合、文系の学部の中では数学の知識が必要になる場面がある、といったイメージです。

商学部の学費

商学部の研究は他の文系学科と同様、特別な研究費用を必要としないことから、他学科と比べても平均的な学費の大学が多くなっています。

一例として、
慶応義塾大学商学部では、1,319,850円(入学金200,000円、在学基本料60,000円、授業料860,000円、施設設備費190,000円、その他の費用9,850円)、4年間で4,679,100円 といった学費になっています。

学科によっては実習の機会があり「実験実習費」といった費用が必要になる場合もあります。

商学部の志望理由、例文、面接

商学部の志望動機

商学部を選択する人の志望理由で多いものは、ビジネスについて幅広く学び、将来はビジネスリーダーとして活躍したいという内容です。

経済学部と迷う人もいるようですが、より大きな視点で世界経済のしくみや原理を学ぶ経済学部に対し、商学部では実学としてのビジネスそのものを学びます。

より身近な視点でビジネスを捉えたいという考えを持ち、商学部へ進学する人も少なくありません。

商学部を置く大学は国公立から私立までさまざまありますが、とくに伝統校の商学部では有名な教授の講義が受けられたり、ゼミの種類や数も豊富にあるため、特定の大学の商学部を選択する人もいます。

商学部の志望動機の例文

私はビジネスや経営の仕組みを知り、大学卒業後は商社で働きたいと考えています。

近年、歴史のある大手企業や高い技術力を持っているはずの有名企業の経営不振についての報道を耳にすることが増えています。

良い製品やサービスを提供していれば経営が安定するわけではなく、経営を支える理論が今後ますます重要な時代になっていくと考えています。

貴学の商学部では、実在する企業を例に取り、経営分析やマーケティング分析を行う講義があると伺っております。

そういった実践的な知識を学びつつ、将来の働くイメージを具体的なものにしたいと考え、貴学の商学部を志望しました。

商学部のAO・推薦入試の面接で聞かれること

商学部はいわゆる実学ですので、具体的な目標や目的があって商学部を志望しているのか、なぜその大学なのかという点が重要になります。

商学部は古くからある学部で、伝統校と言われる大学の多くで商学部が設置されています。

他大学ではなく、その大学で学ぶ意義をどういったところに感じているのか、具体的に話せるようにしておくことが大切です。

商学部の志望理由の口コミ

  • 卒業後に働く上で役に立つ学問に取り組みたかったから。
  • 将来、公認会計士の資格を取ってコンサルタントとして活躍したいので。
  • 卒業後、起業したいという夢があり、ビジネスの基本を学びたかったから。
  • どのような仕事に就くにしても、経営や会計に関する知識は役立つと思うので。
  • 実在する企業や経営者に関する講義を聞ける機会があると知ったので。

商学部の雰囲気・男女比

商学部の男女比は、男性が7割、女性が3割程度となっている大学が多いようです。

男性のほうが若干多めとなる傾向にありますが、女性が圧倒的に少ないということはあまりなく、大学によってはほぼ同程度の割合となっています。

学部の雰囲気も大学によって異なるものの、勉強やサークル活動、アルバイトなどを両立している学生が多く、明るく風通しのよい雰囲気があります。

いわゆる学生らしい学生生活が送れるでしょう。

早くからビジネスの世界に興味を持つ人も多く、インターンシップに打ち込む人も少なくありません。

商学部の雰囲気・男女比の口コミ

  • よく言えば社交的な人が多く、見方によってはチャラい感じの人もいる。
  • 男子学生が多めなイメージだったけれど、女子もけっこういた。
  • 同じ講義を受けている人やゼミが一緒の人との交流が多く、友達が増えた。
  • 起業したい、ビジネスリーダーを目指したいなど、目標を持って頑張っている人がいる。
  • 他にやりたいことがないので、将来役立ちそうという理由で商学部にした人もいた。

商学部の楽しいこと・大変なこと・つらいこと

商学部はビジネス全般に関することが研究対象となるため、研究領域が広く自由に研究テーマを決めることができます。

また、ニュースなどで目にする話題が講義で扱われることもめずらしくないので、興味を持って講義を聞けたといった声が多く見られます。

ビジネスに対して関心の高い人が集まりますので、将来ビジネスリーダーとして活躍したいという目標を持った人や、起業に関心のある人から刺激を受けることができるのも、商学部を選ぶメリットの1つと言えるでしょう。

ただし、商学部には幅広い研究領域がありますので、中には興味があまりない分野の講義も必修科目として受けなくてはならないケースもあることでしょう。

同じ実学の中でも、法学部や経済学部は学んでいる内容が伝わりやすいのに対して、商学部はその研究領域の広さから何を学んでいるのか伝わりづらいと感じる人もいるようです。

商学部の楽しいことの口コミ

  • ふだんニュースで目にする話題がそのまま講義で扱われていて興味深い。
  • 想像以上に研究対象となることが幅広いので、自由度の高い研究ができる。
  • 目標をもって頑張っている人がいるので、刺激を受ける機会を得られる。

商学部のつらいことの口コミ

  • 興味のない分野の講義はつまらないと感じることがある。
  • 法学部や経済学部と違い、何を学んでいるのかピンとこないと言われることがある。

商学部の口コミ一覧

商学部の就職先、業界、目指せる職業・仕事、進路

商学部の就職先

総合商社、金融機関、メーカーといった人気業種に就職していく人が比較的多い学部です。

商学部は経営や会計といった、社会に出てからも役立つ可能性のある学問を学ぶ学部であるため、企業からの印象も良く就職しやすいと言われることがあります。

他にも、国税庁、中央官庁、県庁や市役所といった行政において、公務員として活躍する人もいます。

行政においてはお金の流れや経済についての知識は非常に重要になります。

商学部で学んだこうした知識を自身の強みの1つとし、就職していく人も多くいるのが特徴です。

商学部の就職の状況と需要

商学部出身者は、その大半が民間企業や政府系機関に就職しています。

銀行や証券会社などの金融機関、総合商社、メーカーなどへ就職する人の割合が比較的高く、あらゆるビジネスの現場において、ビジネスリーダーを目指していくために第一線での活躍が期待されます。

職種としては、経営企画やマーケティング部門で働く人が若干多めとなっているようですが、営業として活躍している人もいます。

就職率は大学によってだいぶ異なりますが、難関大学の商学部出身者は、大手企業へ就職を果たしている人も多くいます。

商学部の就職以外の進路

公務員試験を受けて公務員として活躍する人や、スペシャリストとしてのキャリアを志向し、大学院で経営学修士(MBA)の学位を目指したり、公認会計士や税理士の資格取得に向けての勉強を続けたり、研究者の道を究めていく人もいます。

在学中に準備をし、卒業後すぐ、あるいは数年の準備期間を経て起業する人もいます。

ビジネスに関心の高い学生が多いため、就職以外の道を選ぶにしてもビジネスに関する知識や素養を活かしていく人が多いのが特徴です。

商学部の就職の状況の口コミ

  • 総合商社のように、バリバリのビジネスパーソンを目指す人が他学部よりも多い印象。
  • 販売職やSEになる人もいるなど、各々が幅広い進路を選んでいる。
  • 公認会計士や税理士のような難関資格を目指す人は、卒業後も勉強を続けていることがある。
  • 早い段階から起業を考えている人がいて、就職後に何年で辞めて起業するかも決めている様子だった。
  • ごく普通に営業職になって活躍している人もいる。

商学部から公務員を目指せる?

商学部から公務員を目指す人は決して少なくありません。

行政においてもお金の流れや経済の仕組みについての基礎的な知識は必要になるため、商学部で学んでことを活かして活躍することができます。

公務員試験を受けるにあたって、商学部出身であることで特に有利になることは少ないかもしれませんが、他学部と比べて不利になるというわけでもありません。

商学部の卒業生の感想

商学部で学んだ人の感想として、実学でありビジネスに直結することを学ぶため、就職活動や社会人になってから働く上で役に立つ知識を得られて良かったと感じている人が少なくないようです。

また、商社やメーカーといった人気業種に就職していく人が多いことからも想像できる通り、要領がよく明るいタイプの人が多いと感じた人が比較的多い傾向があります。

商学部の講義では、日々のニュースで話題に挙がるような企業や経営者について扱われることもめずらしくないので、実社会に関わりの深いことを大学で学びたいと考えている人に向いている学部と言えるでしょう。

商学部の卒業生の感想

  • 実学なので、授業やゼミで学んだことが社会に出てから直接活かせる。
  • 要領のいい人が多く、自分も影響されて要領がよくなった気がする。
  • 他学部の人が「講義がつまらない」と言っているのを聞いて、商学部にして良かったと思った。
  • ビジネスについて詳しい人もたくさんいて、起業に関する話題などから刺激を受けることができた。
  • 明るく前向きなタイプの人が比較的多く、就職活動に対してもポジティブ。

企業活動やビジネスについて直接的に学問として扱う商学部は、大学の学部の中でも最も実学寄りの学問の1つと言えるでしょう。

せっかく大学で学ぶなら、将来仕事などで役に立つことを学びたいと感じている人は、商学部という道も選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか。

職業カテゴリー