ベビーシッターと保育士の違い
ベビーシッターは依頼者の自宅で1人、あるいは2人であることがほとんどですが、保育士は保育所で複数の子どもに対して1人の保育士が担当しています。
またベビーシッターはアルバイト・パートとして働く人が多く、保育士はおもに契約社員・正社員として働くなどの雇用形態の違いや、資格の有無などベビーシッターと保育士にはさまざまな違いがあります。
この記事では、ベビーシッターと保育士の違いについて解説します。
ベビーシッターと保育士の仕事内容の違い
ベビーシッターの仕事内容
ベビーシッターの場合、自分が世話をする子どもの数は1人、あるいは2人であることがほとんどです。
個別保育となるため、子どもと深く接しその変化や成長を間近で見ることができます。
またベビーシッターの仕事は、基本的に自分1人で行うため、同僚や先輩・後輩といった仕事上での人間関係はあまり深くありませんが、子どもや保護者とは、深い信頼関係を築くことが求められます。
保育士の仕事内容
基本的に保育士は集団保育、つまり複数の子どもに対して、1人の保育士が配置されるケースが大半です。
保育施設には複数の保育士が勤務しているため、保育士同士で連携しながら施設を運営させていくことが大切になるばかりでなく、栄養士や看護師など、保育士以外の人との関わりもあります。
これに加えて、子どもや保護者との関係性も出てくるため、ベビーシッターに比べると、人間関係はより複雑なものになりがちです。
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ベビーシッターと保育士のなる方法・資格の違い
ベビーシッターになるには
ベビーシッターは、ベビーシッター専門のサービスを提供する会社へ派遣登録をしたり、託児ルームや託児施設などに就職したりして働いています。
正社員もいますが、派遣やアルバイト・パートの人が多いのも特徴です。
また、フリーランスでベビーシッター業を開業している人もいます。
保育士になる方法
保育士は保育施設での勤務が主となるため、各保育園や施設などで正社員あるいは契約社員としての採用試験を受けます。
派遣会社でも、保育士を募集することがあります。
ベビーシッターと保育士の資格・必要なスキルの違い
ベビーシッターの資格
ベビーシッターの資格としては、「社団法人 全国ベビーシッター協会」が認定する「認定ベビーシッター」があります。
ただし、この「認定ベビーシッター」は国家資格ではないため、資格がなくても問題ありません。
資格を取得していない人でも、各ベビーシッター会社の採用条件をクリアしていれさえすれば、ベビーシッターとして働け、需要の高まりとともに未経験者でも仕事ができる会社も増えているようです。
保育士の資格
保育士として働くためには、「保育士」の資格が必要です。
こちらは国家資格であるため、保育士として働くうえでは必要なものになります。
保育士の資格を得るためには、保育士国家試験を受験し、合格することが必要となりますが、試験を受ける上では学歴などの受験資格が定められています。
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ベビーシッターと保育士の学校・学費の違い
ベビーシッターになるための学校
ベビーシッターになるために必須の資格や学歴はないため、どのような学歴であってもベビーシッターになれます。
ただし、この仕事を早くから目指す人は乳幼児の保育に関心を持ち、その分野での活躍を目指すことから、保育士や幼稚園教諭などの資格を取得するための大学・短大・専門学校などで学ぶのが一般的です。
その他、通信講座でベビーシッターの基礎的な知識や技術を学ぶことも可能です。
受講期間や費用は講座により大きく異なるため、よく比較して選んだほうがよいでしょう。
保育士になるための学校
保育士の資格を取得する方法として、一般的なのが保育専門の学校を卒業することです。
保育士資格を得られる専門課程は、2年制の短大や4年制の大学、専門学校などがあります。
いずれの場合も資格を習得できますが、大卒の場合、若干給料が高く設定される傾向にあります。
また、通信教育で学ぶ方法もあり、独学で勉強して保育士になるという方法もあります。
ベビーシッターと保育士の給料・待遇の違い
ベビーシッターの給料
派遣やアルバイト・パートで働く人が多いベビーシッターの給料は、時給にして1,000円から1,400円ほどとなっていますが、
- 派遣会社
- 働く地域
- 勤務条件
- シッターの内容
などでも差が出てきます。
保育士や看護師などの資格を持っていたリ、経験を積んでいくことによって、時給アップをねらえるようになります。
また、早朝や夜間サービス・家事代行・障害児保育といった各サービスにまで、たずさわるようになると、給料が割増になることがあるようです。
保育士の給料
公立の保育園で正社員として働く場合、地方公務員となるので、地方公務員の給与規定にしたがった給与が支払われ、公務員の各種手当てが適用されるため安定した待遇で働けます。
私立で働く場合には、条件によってさまざまですが、公立と給与面で大きな差なく、一般的な初任給は16万円から17万円ほどとなります。
勤務時間が長く、体力勝負の仕事の割に給料の低いことが問題となっており、給料の安さを理由に保育士を辞める人も多いため、是正に向けて国も徐々に動きはじめています。
ベビーシッターと保育士はどっちがおすすめ?
- 保育所で働くかそうでないか
- 集団保育か個別保育か
ベビーシッターは、一人の子どもに深くかかわることができる一方、勤務時間や給料は不安定になりがちです。
保育士は、毎日同じ保育所で働き給料が支払われるため比較的安定していますが、多くの子どもを見るため目が行き届かないことも多く、他の保育士との連携が不可欠です。
自分がどのように子どもと関わりたいかをよく考え、どちらを目指すのかを決めるとよいでしょう。
ベビーシッターと保育士の違いのまとめ
ベビーシッターの場合、自分が世話をする子どもの数は1人、あるいは2人であることがほとんどです。
保育士は、基本的に集団保育、つまり複数の子どもに対して、1人の保育士が配置されるケースが大半です。
ベビーシッターの資格としては、「社団法人 全国ベビーシッター協会」が認定する「認定ベビーシッター」もありますが、保育士として働くためには、「保育士」の資格が必要です。
自分がどのように子どもと関わりたいかをよく考え、どちらを目指すのかを決めるとよいでしょう。