ブリーダーになるための学校はある? 勉強することは?

ブリーダーになるための学校の種類

ブリーダーになるために、必ずしも特別な学校に通うことは求められません。

しかし実際には、就職前に動物関連の大学や短期大学、専門学校などで基礎的な知識を学ぶ人が多いです。

大学では動物系の獣医学、動物看護学などで動物に関する幅広い知識を深めることができます。

専門学校では2・3年制のところが多く、すぐに役立てられるような知識を体系立てて学び、学校によっては卒業と同時に資格取得も目指すことが可能です。

なかには動物とは関係のない一般的な高校や大学を卒業して、ブリーダーを目指す人もいます。

もしくは自ら犬を繁殖させて大会などに出場し、チャンピオン犬を育てて実績を作りブリーダーになる人もいるため、その方法はさまざまです。

学歴は必ずしも必要とされませんが、繁殖には動物の生物学や病気に対する知識などは必要不可欠となるため、学んでおいたほうがのちのち役立つでしょう。

ブリーダーになるには? 資格や免許は必要?

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ブリーダーになるための大学

ブリーダーになるための大学は、幅広い動物の生態や、動物医療についての知識を深められることが特徴です。

大学に通うメリットは、4年間かけて動物についての知識や技術、専門性を深められるだけでなく、独立後に役立つマネジメント能力、ビジネス、英語など一般教養についての授業も受けられることでしょう。

一方、デメリットは、卒業してもすぐにブリーダーになることは難しいことです。

卒業後は専門学校卒業と同じように、著名なブリーダーのアシスタントやブリーディング専門の企業に就職をして、現場でスキルを身につけなければいけません。

ペット業界は短期間で専門学校を卒業し、現場でスキルを身につけることを優先させる人が多いため、ややスタートがゆっくりに感じる可能性もあります。

大学の学費は私立の場合初年度150万円ほどが一般的で、動物関連の「獣医学部」「動物看護学」などを目指すとよいでしょう。

ブリーダーになるための専門学校

ブリーダーになるための専門学校は、動物に関する豊富な知識を体系的に学ぶことができるのが特徴です。

専門学校に通うメリットは、座学だけでなく、多くの動物と触れ合う実習などが用意されている学校も多く、体調管理やしつけなどを学ぶことができることです。

専門学校によっては、卒業と同時に「動物看護士」「訓練士」などの資格を取得できる学校もあります。

さらにインターンシップ制度や就職支援が行われていたり、動物の専門学校を出ていると、就職の際に優遇されるケースもあることなどがメリットです。

逆にデメリットは、ブリーダーそのものだけを養成する専門学校がほとんどないことでしょう。

多くの専門学校では、グルーミング、トレーニング、動物看護、飼育管理など、幅広くペットに関わる仕事を目指す人に向けたカリキュラムが用意されています。

そのため、直接ブリーダーの仕事とは関わりがない学びが多いように感じるかもしれません。

しかし、いざブリーディングをする際には、学校で身につけた動物特有の性質や病気についての専門知識が生かせる場面は多々あるはずです。

なお、専門学校は最短ルートで必要な知識・技術を学べるように体系立てられているため、大学に比べると、やや急ぎ足での学習になるかもしれません。

学費は初年度が65万円~155万円ほどが一般的で、学校によっては夜間や通信コースもあるため、社会人で働きながらブリーダーを目指すことも可能です。

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ブリーダーになるための通信講座

ブリーダーになるための通信講座もあります。

その特徴は、DVDやeラーニング、テキストを使ってブリーダーの知識を身につけることができることです。

学校で学びたいけれど、通学するのは難しい社会人などに最適でしょう。

通信講座では、電話やメールを使ったサポート体制が充実していたり、添削指導が用意されている場合があります。

また、最短2ヵ月ほどで学習することができるため、限られた時間でブリーダーとして基礎知識を身につけたい人に向いているでしょう。

講座によっては「ペット繁殖指導員」「犬・猫ペットブリーダー」「ペット繁殖インストラクター」などの資格取得を目指すことも可能です。

しかし、教室で授業を受けるのとは異なり、その場ですぐ講師に質問できなかったり、同じ目標を持った仲間と触れ合えなかったりという点は、通信講座のデメリットです。

学費は講座にもよりますが6万円~10万円ほど、学習期間は4ヵ月~1年ほどです。

独学でブリーダーになれる?

独学でブリーダーになるのは、やや難しいと考えておいたほうがよいかもしれません。

ブリーダーになるためには、ペットの生体や遺伝、病気などの専門知識をたくさん勉強しなくてはならず、個人的な学習は難しい一面があります。

専門学校やスクール、通信講座で体系的に学んだ方が早く、正確な知識を身につけられるため、結果的には近道になるでしょう。

ただし、まっさらな未経験からアシスタントとしてブリーダーのもとで働きながら、勉強して一人前のブリーダーになる人はいますから、経験値を身につけながら独学で知識をつける方法もないとはいえません。

ブリーダーの学校選びのポイントは?

ブリーダーの学校選びのポイントは、勉強したい科目が学べるか、取りたい資格が取得できるかの2点に絞ってみていくのがおすすめです。

多くの人は専門学校に進学しますが、動物の専門学校に残念ながらブリーダーに特化した学科はほとんどありません。

そのためドッグトレーナートリマー、動物看護、ペットビジネスなどの勉強を中心にしながら動物の知識を深めることになります。

より興味のある分野や、ブリーダーとして独立したときに将来役立ちそうな勉強ができる学校を選ぶとよいでしょう。

また、資格は、校によって取得できる種類が異なるため、入学前に調べておくことをおすすめします。

独立時に必要な「動物取扱責任者」の条件に含まれる資格を卒業と同時に取得できると、将来役立てることができ、有意義です。

ブリーダーになるために学ぶことは?

ブリーダーになるために学ぶことは、動物の生態、病気、遺伝などに関する知識やペットビジネスなどです。

専門学校でブリーダーの勉強をするにはトリマー、ドッグトレーナー、動物看護、動物共生、ペットビジネス、アニマルセラピーなどの幅広い学科で学ぶことができます。

そのためカリキュラムや科目も、進学した学校ごとに異なるのが特徴です。

たとえば生物学、看護学、保健・衛生学、獣医学、畜産学、デザイン、教養、経営学商学リハビリテーション学などが学べます。

どの科目もブリーダーとして働く際に役立つので、興味に応じて選ぶとよいでしょう。

学校によっては実際に現場を体験できるインターンシップ制度や、ペット先進国への留学や海外研修を行う学校もあり、ブリーダーとして働く前から現場で学びたい人に魅力です。

ブリーダー学校の入学から卒業までの流れ

ブリーダー専門の学校はほとんどないため、ここでは一般的な専門学校の入学から卒業までの流れをご紹介します。

たとえばトリマーコースに入学した場合は、犬や猫をきれいに整えるためのカット技術の取得、道具の使い方、犬種に合わせたスキルなどを一から学んでいくのが基本です。

またドッグトレーナーコースに入学した場合は、ドッグトレーナーのライセンス取得を目指しながら訓練の知識やスキルを身につけます。

どの学科に進んでも動物行動学や犬の生態についても体系的に学ぶため、ペットの関する知識を深めることができ、ブリーダーの知識として役立てることが可能です。

多くの専門学校では、2年次にペットショップや動物病院などでインターンシップを実施していて、実際の現場で仕事内容などを教えてもらうことができます。

高い評価を受けるとそのまま就職できることもあり、労働環境や難しさ、楽しさなどを肌で感じられる絶好の機会といえるでしょう。

無事にすべての科目が学習し試験に合格すると、晴れて卒業となります。

ブリーダー学校の実習

学校の実習を行う場合は、進学したコースや学科によって異なるでしょう。

トリマーコースの場合は、犬や猫をカットする実習が行われ、犬種に合わせたカット技術やシャンプーの方法などを学びます。

トレーニングコースでは、実際に犬をトレーニングすることで、しつけやマナーを身につける方法、問題行動の改善するスキルを高めていくことが可能です。

動物看護コースの場合は、提携した動物病院で院内実習を行い、ペットのお世話から消毒方法、手術の事前準備から見学までを行います。

ブリーディングをしている企業などで実習できることは少ないかもしれませんが、ブリーダーとして活躍した際に生かせるスキルを身につけられるのが特徴です。

ブリーダー学校の雰囲気・学生生活

ブリーダーを目指す動物の専門学校の男女比は、学校にもよるものの、女性が9割、男性が1割ほどとなっています。

学校の雰囲気はわきあいあいとしていて、動物好きが影響しているのか心優しい人も多いようです。

動物と一緒に実習をする学校も多いので、動物好きにはたまらない環境といえるでしょう。

担当犬と一緒に学べる学校もあるため、自分のスキルを高められるだけでなく、犬との距離を時間をかけて縮めることができます。

また同じ目標を持つ仲間ができるのも、学校に通う魅力です。

クラスやゼミで一緒に勉強するだけでなく、学園祭、体育祭、球技大会などのキャンパスイベントを通じてさらに楽しい時間を過ごせる学校もあります。

学生生活だけでなく、卒業してからも一生続く仲間ができるのは財産になるでしょう。