鉄道会社への転職・中途の未経験採用はある?
鉄道会社への転職状況は?
鉄道業界の各社ホームページを見ると中途採用のページを設けています。
しかし、募集終了といった記載もあることから、状況に応じた採用をしていると考えられます。
たとえばJR東日本の中途採用ページを確認するとエントリー制を採用しており、2020年でいうと8月締切、11月締切というように時期を区切って募集しています。
入社日は翌年4月予定となっており、新卒と同じタイミングで入社となるようです。
なおエリア職に限ると340名程度の採用予定数になっており、他社の中途求人を確認しても技術系職種の募集が多い傾向にあります。
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鉄道会社への転職の志望動機で多いものは?
転職を決意する理由が人それぞれであるように、志望動機も人それぞれです。
あえて挙げるなら新卒と同様の志望動機は考えられます。
・毎日多くの人の役に立ちたい
・人と接するのが好き
・さまざまな企画で楽しませたい
・都市開発にたずさわりたい
またはこれまでの経験を生かした働き方を志望するケースもあるでしょう。
・業界未経験だが事業フィールドが広いためこれまでの経験を生かせそう
・駆動系の整備をしてきたが、電車の整備技術も習得したい
当然、同業界からの転職も考えられ、その際は企業規模の小さい鉄道会社への転職も考えられます。
・より待遇のよい鉄道会社で働きたい
・他県に引っ越すような異動が負担になった
・路線や本数が多すぎて心身ともに疲れた
・地元に密着した働き方がしたい
以上のように、あらゆる角度の志望動機が考えられます。
未経験から鉄道会社で働くには
新卒同様、中途でも基本的に資格は必要なく、業務の必要に応じて資格取得を目指すのが一般的です。
職務経験を問わないケースもあり、中途採用に関して裾野が広いといえます。
ただし、会社や職種によっては歓迎する職務経験を記載している場合もあり、特に技術系はその傾向が高いです。
例を挙げると、鉄道施設技術者の場合は土木・建築・機械関連の経験者、鉄道電気技術者の場合は電気設備関連の経験者、鉄道車両技術者の場合は「動くもの」のメンテナンス経験者などです。
そうした人材の中でも経験豊富な人は、業界未経験であっても即戦力として期待されるでしょう。
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鉄道会社への転職に必要な資格・有利な資格
鉄道会社に転職するにあたり必須の資格はありません。
基本的に業務内容に応じて、入社後に取得を目指します。
必須の資格はありませんが、中途入社という性質上、有利になる資格はあります。
以下は募集要項に記載されていた一例です。
<土木・建築系の職種>
土木施工管理技士、1級・2級建築士、建築施工管理技士、管工事施工管理技士、コンクリート診断士
<電気技術系の職種>
技術士、電気主任技術者、電気通信主任技術者、陸上無線技術士、電気施工管理技士、電気通信施工管理技士、電気工事士、情報処理技術者などの電気、情報技術または施工管理に関する資格
以上のように、主に技術系の職種で有利にはたらく資格もあるようです。
特に珍しい資格もなく、前職で同様の仕事に就いていれば取得している確率も高いでしょう。
鉄道への転職に役立つ職務経験は?
職務経験も当然職種に応じて異なります。
まずは技術系の職種を例に挙げていきます。
<鉄道車両整備>
鉄道車両のほか、機械・産業機械、電機、自動車・船舶・農業機械などのメンテナンス経験
<鉄道設計>
機械・電機メーカーでの設計業務実務経験やCAD経験
<保線・土木>
土木工事の経験、工事契約事務、用地管理業務、溶接業務、軌道工事や土木設計業務、鉄道近接工事(列車運行に影響を及ぼす範囲で行われる工事)
次に駅業務や事務系の仕事で有利な職務経験例を紹介します。
<観光系の開発・企画>
地域観光開発や観光振興など観光に関する施策立案経験、インバウンド事業の実務経験
<不動産開発事業>
不動産関係の業務、ホテルやマンションの開発、商業施設の企画・開発、建築設計や施工管理
資格と同様、前職で同様の仕事に就いてれば当然経験している業務ばかりです。
鉄道会社の仕事は業務範囲も広いので、経験していないのを理由に応募を諦める必要はありません。
多様な人材を求めているので本当に鉄道会社に転職したい場合は積極的にチャレンジすることをおすすめします。
鉄道会社に転職可能な年齢は何歳くらいまで?
いくつかの中途採用ページを確認すると年齢制限を設けている会社は少なく、何歳までなら転職可能とは断言できません。
年齢制限を設けていた私鉄大手は「キャリア形成のため28歳くらいまで」と記載している職種もありました。
一般的に転職しやすい年齢は30代中盤あたりまでといわれており、そのあたりの年齢であれば積極的にチャレンジできると推測できます。
年齢制限を設けていなければ、当然40代以上でも応募できるということです。
その場合は即戦力としての活躍はもちろん、マネジメント業務やこれまでの経験を生かした業務改革など、実務以外の活躍も期待されるでしょう。