【2021年版】バス運転手の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「バス運転手」とは

大型第二種自動車運転免許を持ち、路線バスや観光バスを目的地まで安全に運転する。

バス運転手は、地域住民の足となる路線バスなどの「乗合バス」や、観光ツアーや修学旅行などに使われる「貸切バス」に人を乗せて、目的地へと運ぶ仕事です。

運転の前後にはバスの状態をチェックし、問題がないか管理するため車両の知識も求められますし、運転中にトラブルが起きたりした場合は臨機応変に対応する必要があります。

バス運転手の働き方には、都道府県や市町村が運営する公営バスの運転手と、民間のバス会社に勤める運転手に大きく分けられます。

バスを運転するには、大型第二種自動車運転免許の取得が必要で、「普通自動車運転免許か大型一種自動車運転免許、もしくは大型特殊自動車免許を取得し、通算3年以上の期間が経っていること」が必須です。

最も重要な仕事は安全運転をすることですが、加えてお客さまに対する心遣いやマナー、接客態度なども重視されます。

最近では人材不足により、未経験者を積極的に採用するバス会社も増えているといわれますが、バス会社は全国にたくさんあり、会社によってだいぶ労働環境は異なるようです。

「バス運転手」の仕事紹介

バス運転手の仕事内容

運転するバスの種類によって仕事内容には違いがある

バスを運転してお客さまを目的地まで運ぶ仕事

バス運転手は、バスを運転し、お客さまを目的地へ運ぶ仕事です。

多くの乗客の命を預かるため、いつも安全運転を心がけることはもちろん、お客さまに対する気配りやマナーなども大切な仕事です。

また、バス運転手の仕事は、バスを運転することだけではありません。

乗務前後の車両点検など、自分が運転するバスの状態をチェックし、問題がないか管理する車両の知識も求められます。

また、運転中でも、車内で具合の悪くなった方がいたり、トラブルが起きたりした場合は臨機応変に対応しなくてはなりません。

バスを運転するだけでなく、お客さまのことを常に気遣いながら、お客さまの安全を守る立場としての活躍が求められています。

運転するバスの種類によって仕事にも違いがある

バスは、大きく分けると路線バスなどの「乗合バス」と、観光バスなどの「貸切バス」の2種類があります。

どちらの運転手も同じように見えますが、乗合バスの場合、時間通り、決められたルートを、安全に走行することが求められます。

一方、貸切バスは観光ツアーや団体旅行、修学旅行などで利用されるため、道路状況によっては走行ルートを変えたりするなど、状況に応じてさまざまな気配りが必要となります。

また、高速道路を含めた長距離を走る高速バスの運転手もいます。

同じバスの運転手といっても、地域密着で決められたルートを定期的に走る路線バスとは、だいぶ仕事の流れが変わるといえるでしょう。

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バス運転手になるには

大型第二種自動車運転免許を取得してバス会社に就職する

バスを運転するには大型第二種自動車運転免許が必要

バス運転手は、一般的な乗用車とはまったく異なる大きさのバスを運転するため、特別な運転技術が必要です。

バスを運転するためには「大型第二種自動車運転免許」が必要です。

この免許を取得するためには、「普通自動車運転免許か大型一種自動車運転免許、もしくは大型特殊自動車免許を取得し、通算3年以上の期間が経っていること」が必須です。

近年は就職後に大型二種運転免許を取得できる会社も多いですが、就職・転職の条件として普通免許の所持は必須としている場合が多いようです。

普通免許を取得した後、バス会社に就職するのが一般的なルートです。

年齢制限は会社によって異なりますが、バス運転手は若手からベテランまで幅広い年代の人が活躍しており、育成のために年齢制限をしているところもあれば、高齢でも応募できるところもあります。

バス運転手のキャリアプランは?

バス運転手のキャリアプランとしては、経験を積み指導乗務員となること、また運行管理者として後方支援スタッフになることが考えられます。

また、路線バスから貸切バス、または高速バス等へと運転するバスの種類を変えてキャリアアップしていく人もいます。

なお、近年では女性のバス運転手も次第に増えつつあり、その比率も徐々に高まってきています。

運転技術さえあれば、男性と女性で仕事内容を区別されることはありませんし、男性と同じようにスキルアップしていくことができます。

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バス運転手の学校・学費

学歴が問われることはほとんどない

バス運転手の多くは、バス会社に勤めています。

採用の試験内容はそれぞれ異なりますが、筆記試験や実技試験、身体検査などがほとんどです、学歴はさほど問われることはなく、高卒以上が条件となっていることが多いようです。

しかし、高卒ですぐ入社した場合は、すぐに大型第二種自動車運転免許を取得することができないため、まずは事務や運転手見習いをしながら運転手デビューを待つのが一般的なルートです。

なお公営バスの場合は、基本的に地方公務員として働くため、この場合はほかの公務員と同じように公務員試験を受けることになります。

この場合は大卒の学歴が必要な場合もあるため、採用情報をしっかりとチェックしておきましょう。

バス運転手の資格・試験の難易度

大型二種自動車運転免許の合格率は10%ほど

大型第二種自動車運転免許が必須

バス運転手は、乗用車とはまったく異なる大きさのバスを運転するため、特別な運転技術を身につけなくてはなりません。

バス運転の技術を証明するためにも取得必須なのが「大型第二種自動車運転免許」です。

この免許を取得するための条件は「普通自動車運転免許か大型一種自動車運転免許、もしくは大型特殊自動車免許を取得し、通算3年以上の期間が経っていること」となっています。

実際にバスにお客さまを乗せて運転する場合には、この大型二種免許を必ず取得していなくてはなりません。

大型二種運転免許は就職後に取得可能な会社も多いですが、就職・転職の条件として普通免許の所持は必須としている場合が一般的です。

大型第二種自動車運転免許の試験内容

教習では、一般的な自動車免許取得の際と同じように、教習所内で運転の練習を行います。

一般的な運転方法を学び、技術が身につくと卒業検定が行われ、合格すると実際の公道を走る路上教習となり、より実地に近い形で技術を学んでいきます。

試験科目は「適性試験(視力、色彩能力、深視力、聴力、運動能力)」「学科試験」「技能試験」の3種類ありますが、総合した合格率はわずか10%ほどという狭き門です。

バス運転手は、乗客の命を預かる仕事なだけに、その合格ラインはかなり厳しいものになっています。

とくに一回目の試験で合格する確率は極めて低く、何度もチャレンジしてやっと合格するという人が多いようです。

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バス運転手の給料・年収

給料は特別高くなく、高給をのぞむことは難しい

給料は決して高いとは言えない

バス運転手の給料は、平均年収450万円程度といわれています。

年齢や経験によっても異なりますが、20代のうちは年収200万円台後半~300万円台になる人がほとんどのようです。

観光バスの場合は繁忙期と閑散期が発生し、閑散期には給与が下がってしまうということもあるようです。

公営バスの運転手として地方公務員になれば、手当などは安定していますが、近年では民間委託の公営バスが増えているため、高給をのぞむことはできません。

年齢や経験が増えるごとに上がっていくのが一般的ですが、仕事内容がきついわりに給料は低めであるため、他の職業に転職する人も多いのが現状です。

公営バスと民間バスの給料の違い

かつては公営バスのほうが給与水準は高く、安定性があることから人気がありました。

しかし最近では待遇面の「官民格差」が問題に取り上げられることも多く、公営バス会社の給与水準は下がりつつあるようです。

また、公営でも正社員ではなく嘱託社員やアルバイトの運転手の採用も増えていたりすることから、必ずしも高額な給料がもらえるとは限りません。

民間の路線バスの場合、拘束時間が長い反面、実際の乗務時間しか賃金が発生しないという問題があり、「中間開放(中抜け)」として、昼間に数時間の勤務時間外の時間をおいているところが大半です。

この時間は基本的に自由時間ですが、結果的に拘束時間が長くなり、給料が時間に見合っていないと感じる人も多くいます。

また、ダイヤが遅れたりするとこの休憩時間が削られることも少なくありません。

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バス運転手の現状と将来性・今後の見通し

労働環境を改善し人材を確保しようと各社が工夫

バス運転手の人手不足や高齢化が大きな課題となっています。

多くの乗客の命を預かる責任ある仕事であるにもかかわらず「激務なわりに給料が見合わない」「精神的にストレスが大きい」などの理由で、比較的早くに現場を離れてしまう人も多いです。

AIによる自動運転なども開発されつつありますが、実用化にはまだ時間がかかるのが実情です。

そんな中、バス運転手に対するきつい・給料が安いといったイメージを払拭すべく、働きやすい環境を整えたり、待遇を改善したりするバス会社も増えています。

また、バス運転手は男性中心の仕事でしたが、長く働ける仕事であるため女性の採用も徐々にですが増えています。

これからバス運転手を目指す人にとってはチャンスといえるでしょう。

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バス運転手の就職先・活躍の場

全国のバス会社や公営バスに就職する

バス運転手の活躍の場は、全国にある民間のバス会社や、都道府県や市町村が運営する公営バスに運転手として入社することです。

バスには、路線バスなどの「乗合バス」と、観光バスなどの「貸切バス」の2種類があります。

乗合バスは地域住民の足として決められたルートを運転し、貸切バスは旅行などさまざまな目的で利用され、ときには長距離を運転することもあります。

同じバスを運転する仕事でもまったく内容が異なるので、バス運転手を目指す場合はどちらで働きたいかを考えておくとよいでしょう。

多くのバス会社は人手不足に悩んでおり、新卒や転職で入社するにあたっても、比較的ハードルは低いといえます。

バス運転手の1日

運転するバスの種類によってスケジュールは変わる

路線バスの場合、早番、遅番、夜番の3交代制で働くことが一般的で、その日の勤務スケジュールに基づき、1時間半〜2時間程度の運転と小休憩を繰り返します。

観光ツアーなどを担当する貸切バスの運転手になると、旅程によって勤務時間が変わります。

日帰りで仕事をする場合もあれば、遠方へ出かけて泊まりとなることもあります。

<路線バス運転手のある1日(早番)>

4:30 出勤
5:00 車両点検
05:15 始業点呼
6:00 乗務開始
8:30 休憩
12:30 昼食
14:30 運行
18:30 乗務終了
19:00 入庫・終業点呼

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バス運転手のやりがい、楽しさ

バスを自ら運転できること

大型バスの運転は、この仕事に就くことを目指して、しっかりと努力をした人だけができるもことです。

バス自体が好きだったり、大きな車を運転することに憧れがあったりする人にとって、バスを自分の手で運転することは、それだけで大きな喜びを感じられるでしょう。

また、バスは基本的には一人で乗務するため、他人と働く煩わしさがあまりありません。

一般的な会社員であれば、人間関係に気を遣うことも多いですが、バス運転手はそうした煩わしさが少ない仕事といえます。

さらに、「大型第二種自動車運転免許」は一度取得してしまえば失効することはなく、体力さえあれば高齢でも活躍できるため、長く働き続けることができるという点も、この仕事の魅力でしょう。

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バス運転手のつらいこと、大変なこと

不規則な勤務がきついと感じることも

バスは、土日祝日も、朝も夜も関係なく運行しているため、バス運転手は勤務や休みが不規則になりがちです。

とくに観光バス運転手の場合は、土日祝日をはじめ、ゴールデンウィークや年末年始など、繁忙期には休むのが難しいこともあります。

早朝勤務や夜勤に加え勤務時間の長さや拘束時間の長さもあり、年齢を重ねるときついと感じることも多いでしょう。

また、乗務中はほとんど気を抜く暇がなく、家庭で一般的に使う乗用車とは違い大型の車両となるため、常にダイヤや安全運転を意識して運転しなくてはならず、神経をかなりすり減らす仕事でもあります。

そのほか、給料が低めであることから不規則な生活をしながら体力が必要な仕事をしても、満足に稼げないと不満を持つ人も多くいます。

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バス運転手に向いている人・適性

「お客さまのため」を思って働ける人

バス運転手は基本的に一人で仕事をしますが、乗車するお客さまとの関わりも多い仕事です。

路線バスであれば、子どもからお年寄りまでたくさんの人が乗りますし、観光用の貸切バスの場合は、旅行を楽しみにされているお客さまばかりです。

運転手は、挨拶やアナウンスなど、お客さまが快適にバスを利用できるよう心がけなくてはなりません。

「運転が好き」「バスを動かしたい」という気持ちはもちろん大切ですが、それだけでなく「お客さまのために働きたい」という思いを持っている人にこそ向いている仕事だといえます。

また地道な努力が求められる仕事なだけに、真面目な性格で、任されたことにはどんなことにも責任を持って誠実に取り組めるような人は、バス運転手としての適性があるといえます。

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バス運転手志望動機・目指すきっかけ

「バスを運転したい」という強い思いを持つ人が多い

バス運転手の志望動機の多くは、「子どものころからバスが好きで、大きなバスを動かす運転手に憧れていた」というものです。

バスの運転手になるには、こうした「バス運転手になりたい」という熱意は欠かせません。

しかし、それでは仕事を続けていけないのも事実です。

バスの運転技術や知識を持っているだけでなく、しっかりとした接客サービスができなければ、バスの運転手にはなれません

お客さまのために「どんなバス運転手になりたいか」をしっかりと話せるようになっておきましょう。

また長距離を運転する可能性がある場合は、長時間の運転ができる体力や集中力がアピールポイントとなります。

長距離運転の経験や、普段から体調維持のために心がけていることなどがあると付け加えるとよいでしょう。

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バス運転手の雇用形態・働き方

多くはバス会社の正社員として働く

バス運転手は、バス会社に就職し、正社員として働いている人がほとんどです。

公営バスの場合は地方公務員として、ほかの公務員と同じような条件で働きます。

そのほかには、企業に「運転手」として専門職で採用されたり、バスの運転手が登録する派遣会社から派遣されたりして仕事をする場合もありますが、これはまれなケースです。

会社によっては、嘱託社員として数年働き、勤務態度などに問題がないと認められた後、正社員に登用されるという場合もあるようです。

乗客の命を守る仕事であることから、多くの会社ではパートやアルバイトといった求人はありません。

バス運転手の勤務時間・休日・生活

会社や乗務するバスの種類によって異なる

バス運転手の勤務時間は、勤めるバス会社や、どのようなバスに乗るかによって大きく異なります。

路線バスであれば始発から最終までのダイヤが細かく決められているため、運転手はそれに合わせてシフト勤務を行います。

多くの会社では3~4交代制で、始発から午前中、日中、午後から終車までといった区分で別れており、その日のスケジュールによって乗務します。

貸切バス運転手の場合は、バス会社によって異なりますが、1日の実働7時間30分~8時間程度のシフト制となっているところが多いようです。

なお、高速の夜行バスを運転する場合などは、夜勤をすることもあります。

拘束時間が長いことから給与面の待遇が良く、深夜手当がつくため収入が大幅にアップするため、収入アップのために自ら夜勤を希望する運転手も多いです。

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バス運転手の求人・就職状況・需要

時代や景気に関わらず安定した需要がある仕事

バスは、人々にとって欠かせない移動手段となっており、バス運転手の需要は多く、安定して求人がある仕事と言えます。

また、近年は運転手の高齢化による人材不足がバス業界の課題となっています

ベテラン運転手が次々と引退し、若手の育成が急務となっているのです。

バスの運転は特別な技術を要するため、誰もがすぐにできる仕事ではありません。

だからこそ、バス会社では若手を積極的に採用し、自社でしっかりと育てていく傾向が強くなっているようです。

バス運転手の求人は、一般的な求人サイトやハローワークで見つけることができるほか、バス車内や営業所に広告を出している企業も少なくありません。

バスを利用する機会があれば、求人情報はないか調べてみるとよいでしょう。

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バス運転手の転職状況・未経験採用

未経験の採用も積極的に行われている

大型二種免許を持っていなくても就職できる場合も

まったくの未経験や、大型二種免許を持っていなくても応募が可能なバス会社も少なくありません。

実際、バス業界で働く人の9割近くが転職からの中途採用とも言われ、大勢の未経験者が入社後に大型二種免許を取得し、バス運転手としてデビューしています。

近年では、人手不足のため未経験での転職も積極的に採用する傾向にあり、熱意があれば、未経験からバス運転手になることは十分に可能だといえます。

バス運転手に対する薄給激務のイメージを払拭すべく、働きやすい環境を整えたり、待遇を改善したりするバス会社も徐々に出てきており、これからバス運転手を目指す人にとってはチャンスです。

ただし、未経験で応募可能な場合でも、普通自動車免許は必須とされることが多いため注意が必要です。

嘱託運転士からはじまるケースも多い

しかし、すべてのバス会社が正社員採用を行っているわけではありません。

この仕事は、嘱託運転士として働く人も多く、嘱託運転士はいわゆる契約社員の扱いとなるため、正社員よりも給料が少なかったり、勤務できる日数が制限されていたりすることがあります。

ただし、ほとんどの場合、嘱託社員として2年〜5年程度働いて勤務態度などに問題がないと認められれば、正社員に登用されるようです。

経験が浅かったり未経験であったりする場合、最初は条件があまり良くないところからのスタートかもしれませんが、徐々にステップアップしていける会社はたくさんあります。

公務員のバス運転手になるには

バス運転手独自の試験を受けて合格する

公務員のバス運転手といっても、行政職や技術職として働くような公務員とは扱いが異なり、なるための道筋も異なります。

東京都の場合、東京都交通局が「運輸系職員」としてバス運転手を採用しています。

この職員になるためには、バス運転手独自の試験をパスする必要があり、公務員のバス運転手になる場合にも、大型自動車第二種免許は必須となるため注意が必要です。

ただし、都道府県によっては育成枠での採用を行っており、職員として採用されたのちに教習を受けて免許取得を目指すこともできます。

年齢制限や視力に条件があったり、地方公務員法に定められている内容に該当しなかったりする場合には受験できないといった決まりがあるため、あらかじめ確認しておく必要があるでしょう。

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