鉄道会社社員の仕事内容・企業の種類

鉄道会社社員の仕事とは

鉄道会社は鉄道を走らせ、人やモノを移動させることで人々の暮らしや経済活動を支えています。

買い物や通勤、観光など鉄道を利用する目的は多種多様ですが、間違いなくいえるのは身近な公共交通機関として生活に欠かせないということです。

鉄道会社で働く社員は、事務職や鉄道を維持管理する技術職、駅で勤務する職員や車両を運転する職種などなどさまざまです。

鉄道各社の特色はありますが、鉄道をダイヤに沿って正確に走らせ、安心・安全に人やモノを目的地まで運ぶという目的は、共通しています。

鉄道会社の種類・分類

鉄道会社の種類は大きく分けて、「JR」「私鉄」「公共交通」「第三セクター鉄道」があります。

それぞれについて紹介していきます。

JR

JRは日本国有鉄道(国鉄)が1987年に民営化して発足した鉄道会社です。

日本全国を網羅したグループ企業になっており、以下の7社に分かれています。

・JR北海道(北海道旅客鉄道)
・JR東日本(東日本旅客鉄道)
・JR東海(東海旅客鉄道)
・JR西日本(西日本旅客鉄道)
・JR四国(四国旅客鉄道)
・JR九州(九州旅客鉄道)
・JR貨物(日本貨物鉄道)

経営は独立しているため事業展開などは異なりますが、乗客の利便性を追求するために各社の協力・連携体制は強いです。

私鉄

私鉄は民間企業が運営する鉄道会社です。

大手16社を含めると全国で70社以上あり、各社特色のある事業やサービスによって運営されているほか、地域活性化にも貢献しています。

大手私鉄の代表的な企業は以下の通りです。

・東武鉄道
・京成電鉄
・西武鉄道
・京王電鉄
・小田急電鉄
・東京急行電鉄(東急)
・京浜急行電鉄(京急)
・東京地下鉄(東京メトロ)
・相模鉄道(相鉄)
・名古屋鉄道(名鉄)
・近畿日本鉄道(近鉄)
・阪急電鉄株式会社(阪急)
・西日本鉄道(西鉄)

公営交通

公営交通とは地方公共団体が運営する鉄道です。

公営なので利益はある程度求めますが、地域や地元住民の生活を便利にするための事業展開に重点が置かれています。

公営交通の代表的な交通局は以下の通りです。

・札幌市交通局
・仙台市交通局
・東京都交通局
・名古屋市交通局
・大阪市交通局
・福岡市交通局

第三セクター鉄道

第三セクター鉄道は国や地方公共団体と民間事業者の共同出資によって設立された鉄道会社です。

日本国有鉄道(国鉄)時代に赤字線廃止計画が具体化した際、地方関係者が路線の存続を望みました。

路線存続のため、第三セクター方式を採用し、事業を継続したのがはじまりです。

第三セクターのうち代表的な企業は以下の通りです。

・三陸鉄道
・北越急行
・わたらせ渓谷鐵道
・長良川鉄道
・土佐くろしお鉄道

鉄道会社社員の業務内容

駅の業務

鉄道を利用する人が必ず利用する駅での業務です。

改札業務では列車の案内や切符の確認、周辺観光地へのアクセス案内をおこないます。

ホーム業務ではホームの安全確保や出発合図を送るなど鉄道の正常な運行に欠かせない業務を行っています。

カウンターを設置している鉄道会社の場合、自社旅行の受け付けや各種切符の販売なども、社員の業務です。

乗務・運行管理の業務

乗務員は運転士や車掌として働き、運行管理は運行状況を把握し、適宜指示を行います。

何千、何万人もの利用者を乗せて走らせるため、安全に運行させるのが最大の役割です。

また、日本の鉄道は時間通りに運行することで世界的にも有名で、その運行システムをになっている業務でもあります。

車両・設備の業務

鉄道車両や駅の設備整備を行う業務です。

車両の場合、開発、製造、メンテナンス、改良などさまざまな担当業務があります。

設備業務の場合、列車制御システムや情報通信などの電気設備を担当する人もいます。

駅に設置されている券売機や改札機、空調などの機械設備を担当する人までいて、こちらも幅広い業務があります。

線路・土木の業務

鉄道を運行させるのに不可欠な線路の維持管理を行います。

基準をクリアさせることで安全を確保するのはもちろん、乗り心地も向上させています。

土木業務では自社線路上にある橋やトンネルの維持管理をメインに行っています。

鉄道会社の役割

鉄道会社は鉄道を安心・安全に走らせ、人やモノを移動させることで生活や経済活動を支えることです。

人々の生活と仕事をささえながら、さまざまな事業に取り組んでいるのも特長です。

規模の大きな鉄道会社になりますが、不動産事業を手掛けている企業もあります。

自社路線を中心に街づくりを推進したり、駅ビルの運営を行ったり、企業規模を生かした不動産開発を行うことで地域発展にも役立ちます。

観光事業を展開しているケースもあります。

自社の鉄道を利用し、宿泊施設や観光施設へ誘導しているほか、フリーパスを販売して沿線に人を誘致するなど、さまざまなメリットを生んでいます。

単なる移動手段としてだけでなく、経済活性化に対しても大きな役割を担っているといえます。

鉄道会社に特有の職種

駅職員

改札やホームで働くため、駅や鉄道利用者と一番多く関わる職種といえます。

改札では訪れた利用者に駅周辺や沿線の案内、乗り換え案内などを行い、ホームでは列車案内放送や安全確保、補助が必要な方へのサポートや車掌への閉扉合図を行います。

運転士

運転士は鉄道を時間通りに出発・到着させ、安全に運転するのが職務です。

ちなみに運転士と働くには、国家資格である「動力車操縦者運転免許試験」に合格し、免許を取得しなければいけません。

電車運転士の仕事

車掌

運転士と協力して鉄道を時間通りに、そして安全に動かすのが職務です。

車内放送による到着駅の案内や車内温度の管理など、安心して利用できる環境づくりに努めています。

車掌の仕事

運行管理

鉄道の運行状況をリアルタイムで監視し、正確かつ安全に鉄道を動かす指令を出します。

事故や災害などでダイヤが乱れた際は状況を直ちに把握し、正常な運行に戻すために動くほか、状況により他の鉄道会社とも連携する場合もあります。

輸送計画

ダイヤを策定する職種です。

車両性能や地上設備をはじめ、さまざまな条件を考慮したうえで検討し、いかに効率的かつ安全で正確な輸送体系を構築できるかがカギとなります。

鉄道会社の有名な企業

一番有名な鉄道会社はJRグループです。

日本全国をJR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州という6つ会社で網羅しており、JR貨物によって物流もになっています。

JRなくして日本の鉄道インフラは成り立たないといっても過言ではないでしょう。

経営は各社独立で行っているため事業展開はさまざまですが、各社連携を取ることで乗り換えなどをスムーズに行い利便性を図っています。

鉄道事業のほかに、事業は多岐に渡っています。

JR各社の事業は、大規模なターミナル開発や流通・サービス事業、不動産・ホテル事業などの展開、SuicaなどによるITサービス展開、沿線の地域開発などです。

鉄道会社の仕事の流れ

ここでは大手鉄道会社の代表的なある職種の一つである、駅職員の1日を紹介します。

出勤
8時ころ出勤し、制服に着替える。

利用者と関わることが多いため、身だしなみは重要。

引き継ぎ
前日から勤務している職員から業務を引き継ぐ。

1日の担当業務は頻繁に変わるため、当日の勤務計画表をポケットにしまい最初の持ち場につく。

ホーム業務
最初はホーム監視業務からスタート。

発車の合図を送るほか、安全確保のためホームを巡回したり、線路上に異物が落ちていないかなどをこまめにチェックする。

駅務室業務
駅務室に訪れた人への案内や改札トラブルの対処、駅務室内で運転状況の監視などを行う。
休憩
11時ころ、早めの休憩に入り昼食を食べる。

夜遅くまで勤務は続くため、合間にある休憩時間はしっかり体を休める。

窓口業務と休憩を繰り返す
その後も、合間に休憩をはさみつつ、乗り換え改札や出入り口改札など駅構内にあるさまざまな窓口業務をこなす。
本日の業務終了
終電が発車し、駅構内に利用者がいなくなったのを確認したら、本日の業務は終了。

駅務室に戻り、25時過ぎから仮眠を取る。

起床
5時ころ、始発に間に合うように起床し、制服に着替えたら前日同様、身だしなみを入念にチェック。
窓口業務
改札で朝の通勤・通学ラッシュに対応。
業務終了
9時ころ、次のシフト勤務者に引き継ぎを行い、業務終了。