鉄道会社社員に必要な資格やスキルはある?

鉄道会社で働くのにおすすめの資格は?

鉄道会社に入社するために必要な資格はありません。

ほとんどの場合、業務上取得が必要になった時点で研修を受けたり、試験を受けたりして資格取得を目指します。

スキルの場合も同様で、鉄道会社の社員に向いている・いない、という適正はある程度あるにせよ、スキルは業務を通じて磨いていけるでしょう。

ただし、外国語のスキルは持っていると有利でしょう。

英語をはじめ、中国語や韓国語など、年々増加傾向にあるインバウンド需要に対応するためにも語学力は十分生かせるスキルです。

鉄道会社に限らず、就職面ではメリットの方が大きいですし、プライベートでも役立つスキルなので意欲のある人は身に付けることをおすすめします。

鉄道会社の運転士に有利な資格

鉄道会社で資格が必要な職種といえば運転士が一番有名ではないでしょうか。

運転士として働くには「動力車操縦者運転免許」という国家資格を持っていなければならず、「有利な資格」ではなく「必須の資格」です。

試験は原則年2回実施されており、原則として20歳以上の人なら誰でも受験できます。

ただし、筆記試験に加え、速度観測や距離目測、制動機の操作や制動機以外の機器の取扱などの実技も行われるため独学での合格はほぼ不可能です。

動力車操縦者運転免許の種類

あまり知られていないかもしれませんが、「動力車操縦者運転免許」は操縦用途に合わせて以下に挙げる12種類もあります。

・甲種電気車運転免許
・乙種電気車運転免許
・甲種蒸気機関車運転免許
・乙種蒸気機関車運転免許
・甲種内燃車運転免許
・乙種内燃車運転免許
・新幹線電気車運転免許
・第一種磁気誘導式電気車運転免許
・第二種磁気誘導式電気車運転免許
・第一種磁気誘導式内燃車運転免許
・第二種磁気誘導式内燃車運転免許
・無軌条電車運転免許

同じ免許でも「甲種」と「乙種」に区別されているのが分かります。

「甲種」は専用敷地に敷かれているレールを走る電車を操縦できる免許で、「乙種」は軌道法で定める軌道のうち、専用軌道以外を走る路面電車などを操縦できる資格です。

「甲種電気車運転免許」は日常で頻繁に目にし、よく乗車する列車を運転できる免許です。

なお、「第一種」に特別な限定はなく、「第二種」は自動運転区間で自動運転が不能になった場合、最寄りの駅や車庫まで操縦できる資格です。

続いて種類ですが、「電気車」と「蒸気機関車」はそのままの種類なので分かりやすいと思います。

「内燃車」はエンジンで動く気動車、「磁気誘導式電気車」は通信によって軌道上を自動操舵する動力車、「無軌条電車」はトロリーバスです。

身体検査や適正検査も行われる

運転士は人命を預かる仕事なので、心身の健康も求められるため試験には身体検査も含まれています。

身体検査の項目の一部をご紹介します。

<視機能>
視力(矯正視力を含む。)が両眼で1.0以上または一定範囲のレンズによって1.0以上に矯正できる

<聴力>
各耳とも5メートル以上の距離でささやく言葉を明らかに聴取できること。

<疾病及び身体機能の障害の有無>
心臓疾患、神経及び精神の疾患、眼疾患、運動機能の障害、言語機能の障害その他の動力車の操縦に支障を及ぼすと認められる疾病又は身体機能の障害がないこと。

<中毒>
アルコール中毒、麻薬中毒その他動力車の操縦に支障を及ぼす中毒の症状がないこと。

他にもさまざまな身体条件があります、

行動面などの心理的特徴をみる「クレペリン検査」や、正確な判断を素早くできるかを見定める「反応速度検査」などの適正検査も行われます。

参考:一般社団法人日本民営鉄道協会 電車の運転免許

鉄道会社の駅業務に有利な資格

駅業務を行う際に必須の資格はありませんが、持っていると役立ちそうな資格はあります。

例えば、公益財団法人日本ケアフィット共育機構の「サービス介助士」があります。

JRや私鉄の各社で導入実績があり、車いすの利用者や高齢者など、サポートが必要な人に対して、その場にあったやり方・タイミングで手伝えるようになる資格です。

多様な人と接する駅業務においてマッチした資格といえるでしょう。

参考:公益財団法人日本ケアフィット共育機構 サービス介助士

ほかにも日本赤十字社の「救急法養成講習」を受けていると、万が一の際に役立つかもしれません。

参考:日本赤十字社 救急法養成講習

資格ではありませんが英語スキルも大きく役立ちます。

学生時代から磨けるスキルですので、鉄道会社への就職とは関係なく、早いうちに磨いておけばあらゆるシーンで役立ちます。

鉄道会社の整備職に有利な資格

毎日多くの人を安全に運ぶために欠かせない車両整備にも資格があります。

「鉄道車両製造・整備技能士」という国家資格で、この資格を取得してはじめて鉄道車両整備士になれます。

作業区分は下記の通り、細かく分かれています。

・機器ぎ装作業
・内部ぎ装作業
・配管ぎ装作業
・電気ぎ装作業
・鉄道車両現図作業
・走行装置整備作業
・原動機整備作業
・鉄道車両点検・調整作業

それぞれ1級と2級にレベルが分かれており、受験資格も違います。

1級のレベルと受験資格

<レベル>
鉄道車両製造・整備の職種における上級の技能者が通常有すべき技能および、これに関する知識を有する人。

<受験資格>
実務経験のみだと7年以上または2級合格後2年以上の実務経験が短縮されるほか、指定学科卒業で実務経験の年数が短縮。

2級のレベルと受験資格

<レベル>
鉄道車両製造、整備の職種における中級の技能者が通常有すべき技能および、これに関する知識を有する人。

<受験資格>
実務経験のみだと2年以上が必要で、指定学科卒業で実務経験の年数が短縮。