小学校での男性教師と女性教師の仕事の違いはある?
小学校教師の男女比
小学校教師は、女性も多く活躍する職業です。
2020度の小学校教師採用者の男女比を見ると、女性の割合が54.9%と、半数を超えています。
他の年度で多い時だと、6割以上の採用者が女性ということもあります。
中学校や高校教師ではこの比率は逆になり、男性教師のほうが多くなるため、女性教師の割合が多めであることは小学校教師の特徴のひとつです。
もちろん、採用において男性だから不利ということは一切ありません。
なお、校長や教頭などの管理職以上になると、女性の割合は20%前後になります。
これは女性教師の能力が低いというわけではなく、管理職を希望する女性教師が少ないからです。
管理職になりたいと答える男性教師が3割に対し、女性はわずか1割に満たないという調査データもあります。
小学校教師は拘束時間が長くなりがちなこともあって、家庭内の家事・育児の大部分を担っている女性教諭は、管理職に挑戦しにくいという現実があるようです。
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小学校教師に女性が多い理由
小学校教師に女性が多い理由としては、そもそも女性の受験者数が多いからです。
小学校教師は科目別ではなく、一人で全部の学科を担当しなくてはいけません。
個人差はありますが、音楽のピアノ、家庭科の裁縫や料理などは、男性よりも女性のほうが得意ということが多いため、女性が目指しやすいのでしょう。
また、小学校では単に勉強を教えるだけでなく、生活面の指導も行うため、細やかな気配り・配慮が得意な女性の特性を生かしやすいようです。
とくに低学年であれば幼稚園の延長という感じで、児童のなかにはおもらしをしてしまう子、母親から離れることに不安を抱える子もいます。
そのような場面では、子どもたちは女性教師に母性を感じ、安心できるようです。
そのため、一般的に低学年であればあるほど、女性教師の割合が高くなります。
小学校教師は男女で仕事の違いはある?
基本的に男性であっても女性であっても、小学校教師の仕事内容に大きな違いはありません。
能力さえあれば、男性でも女性でも活躍でき、出世することも可能です。
ただ、学校運営にあたり、男性と女性の特性を生かしながら、仕事を分担しあうことはあります。
男性教師に多い仕事
男性教師は、体育主任やスポーツ活動の代表者任せられる傾向にあります。
体育主任は、学校全体の体育活動の責任者として、運動会までの練習計画や運動会当日の活動計画を作成したり、運動会当日に全体の指揮をとったりします。
また、普段から学校内にある体育用具や遊具などの管理や点検なども行います。
そのほか、スポーツテストや水泳活動、マラソン大会などの準備、計画などの仕事もあります。
年間を通してかなり忙しくなるため、体育主任以外の男性教師も協力して行います。
スポーツ活動の代表者は、いわゆる部活動の責任者です。
1年間の活動計画を立てたり、実際の活動の指導者になったり、また他の学校との練習試合などの交渉をしたりします。
休日も試合などで出勤しなければならないことも多く、忙しくなります。
こちらも、代表者以外にも男性教師が協力して進めていきます
女性教師に多い仕事
女性教師は研究主任や文化活動の代表者としての仕事をすることが多いです。
研究主任は、自分の学校の目標に沿って、学力面や生活面での研究項目を決め、1年間取り組んでいきます。
皆で見せ合う研究授業の計画を立てたり、授業に役立つ研修会を開催したりします。
体力よりも細かなところに目が行き届く力が必要とされます。
文化活動の代表者は、文化祭の計画を立てたり、当日の進行をしたりします。
また、音楽発表会などに向けて普段から部活動として取り組んだり、他の学校との交渉を行ったりします。
こちらも、代表者以外の女性教師の助けを借りながら進めていきます。