女性の機械設計のキャリアパス・結婚後の生活

女性の機械設計の現状

女性の割合はとても少ない

女性の機械設計エンジニアの割合は、男性に比べると圧倒的に少なく、全体の1割程度しかいません。

大手転職エージェント「マイナビエージェント」によると、機械設計職の男女比は男性93%、女性7%というデータもあります。

機械やメカに関心を抱くのは女性よりも男性のほうが多く、工業高校や理系に進学するのもやはり男性のほうが多いのが影響しているかもしれません。

とはいえ、チームリーダーや管理職として、設計現場の第一線で活躍している女性もいます。

CADオペレーターは女性にも人気

設計現場では、機械設計とは別に「CADオペレーター」という職種もあります。

機械設計職に比べると女性の比率が高いのがCADオペレーターです。

CADオペレーターの採用は、派遣社員やパート・アルバイトも多いため、フリーターや主婦などの女性が働きやすいようです。

また、中にはCADオペレーターのアルバイトがきっかけで設計の仕事に興味をもち、機械設計職にステップアップする女性もいます。

CADオペレーターの仕事

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女性の機械設計の強み・弱み

女性の強み

機械設計は、チームで協力して仕事を進めることになり、お客さま、社内の他部門、部品業者など各方面との調整も多い仕事です。

そのため、女性ならではのコミュニケーション力や協調性、気配りのよさなどが、円滑な人間関係を築く上で強みとなってきます。

また、設計図の製図作業などはわずかな誤差も許されません。

機械設計の仕事は正確さも求められるので、女性ならではの丁寧さも強みでしょう。

女性の弱み

機械設計は圧倒的に男性が多く、同僚も上司も男性ばかりです。

先進的な社風の会社なら、女性も男性も関係なく評価されますが、古い体質の企業では男性の方が優位な場合もあるでしょう。

男性の同僚や上司との人間関係で気苦労も多いようです。

機械設計の結婚後の働き方・雇用形態

機械設計は専門的であり、学生時代より機械工学を専攻し、生涯にわたり技術者として働くことを志して就職する人も少なくありません。

そのため、結婚したあともそのまま正社員の機械設計職としてキャリアを継続していく女性が目立ちます。

正社員は男女問わず定年まで働くのが前提であり、人手不足の深刻化で正社員に辞められたら困る会社が多いことも要因です。

本人に働く意志さえあれば、結婚後もそのまま変わりなく働き続けることができるでしょう。

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機械設計は子育てしながら働ける?

子育てをしながら働く女性もいる

実際に、正社員の機械設計職としてフルタイムで働きながら、子育てをしている女性もいます。

土日祝日は休みの会社が多く、子どもの学校の予定と合わせやすいことは、機械設計の仕事のメリットといえるでしょう。

また会社によっては、育児中の社員に向けて「時短勤務」、「在宅ワーク」「社内保育所の提供」などの制度を用意し、育児支援をしています。

機械設計は一人ではなくチームを組んで進めるため、育児中の女性がチームにいる場合は、チーム内で仕事を分散し負担を減らしてもらえることも多いようです。

それらの制度をうまく活用できれば、子どもが小さく手がかかる時期であっても、仕事と子育てを両立できるでしょう。

子育てをするうえでの苦労

ただし、仕事と子育てとの両立は簡単ではありません。

<機械設計の仕事における子育ての苦労>
・「納期」に間に合わない場合は、夜遅くまで残業をしたり、休日出勤となるおそれもある
・全国に支店のある会社であれば、設計職であっても転勤や単身赴任などが発生することがある
・プライベートな時間までを使って、技術スキルの勉強に励まなければならないこともある

機械設計の仕事は「納期」を厳守する必要があり、納期に間に合わない場合は、子育て中だからといっても早く家に帰れません。

納期が迫ると、連日夜遅くまで残業し、子どもと顔を合わせられない日が続くこともあるので、家族の協力も必要になってくるでしょう。

機械設計は女性が一生働ける仕事?

年齢や肉体的なハンデは受けにくい

機械設計の業務はデスクワークが主体で、筋力や体力などはあまり使わないため、年齢を重ねても続けやすい仕事といえます。

長年の経験が実を結ぶ職人的な側面もあるため、年齢を重ねたほうが活躍しやすい職業ともいえます。

人手不足の深刻化から「定年後再雇用」の取り組みを進める会社が多く、経験をつんでいけば、生涯この道にたずさわることも可能でしょう。

技術を常に学ぶ必要がある

ただし機械設計を取り巻く技術やツールは年々進化しており、たとえば最近では、機械設計職でも「3DCAD」ソフトが使えるのが当たり前になってきています。

今まで通りが通用しなくなることもあるため、いつまでも現役として活躍していくためには、移り変わっていく新技術を学び、若い世代に引けをとらないようにする努力も必要です。