電池エンジニアはこれからも必要とされる

投稿者プロフィール

リチウムイオン二次電池の開発・設計エンジニア ラオウさん

40代前半(就労時) 男性経験:11年0ヶ月

退職済み / 正社員

投稿者の仕事満足度

総合満足度
4.00
仕事内容
4.00
やりがい
4.00
働きやすさ
4.00
給料・年収
4.50
休日・待遇
5.00
成長・将来性
3.50
メッセージ

私たちの身のまわりの製品を見ればお分かりのように、機器のモバイル化が続く限り、電池の需要は伸び続けるだろう。

なので、業界が縮小することはない。

ただし、半導体やソーラーパネル同様、中国勢・韓国勢が国家戦略として莫大な投資額で大量生産を始めた結果、低価格戦略で日本メーカーからシェアを奪い続けている。

以前は安かろう悪かろうだったが、今は性能もついてきているので、危機感を持つべきだ。

これからこの業界を目指すならば、新しい電池システムの開発(プロブスカイトの次)が必要だろう。

仕事内容

リチウムイオン二次電池の新規モデルの開発・設計業務をしていた。

電池設計は限られた体積の中に、いかに高容量の材料を高性能、高寿命でかつ安全に詰め込むことができるかが勝負である。

なので、正極・負極の材料開発、セパレーターの開発、電解質開発、安全部品開発等それぞれのチームで開発を行い、設計Gpが総合的な試験を行い、商品化を進めていく流れであった。

設計Gpは、電池性能試験・安全性試験・信頼性試験・顧客対応等様々なスキルが要求される。

なるには

大学では電池とは直接関係ない理系学科を専攻していた。

基礎知識があれば会社に入ってからでも十分追いつけると思う。

ただし、入社時の同期メンバーは電池専門の研究室出身者ばかりだったので、自分で電池関連の本や文献を読み漁っていた。

そういった努力は当然必要である。

やりがい

設計Gpは最も商品化に近い部署である。

なので、仕事内容で紹介したような電池に直接関係する業務以外にも、顧客と商品化に向けたすり合わせや材料メーカーとのやり取りなど多岐にわたった業務になる。

当然海外出張も頻繁にあるので、英語力もあった方がいい。

このような苦労の後に、無事商品化までこぎつけた時の達成感は、他の部署よりもひときわ大きいことは想像できるだろう。

私は自分が商品化した電池を搭載した機器は、全て手に入れて記念にもっている。

つらいこと

設計エンジニアは社内でも多くの部署とのかかわりをもつ。

また、社外でも材料メーカーや顧客だったり多くの会社関係者とやり取りをする場面が多い。

当然人間関係が重要になってくるので、過度な人嫌いだとうまくいかない可能性が高い。

逆に営業トークのように軽すぎるのも信頼されにくいかもしれない。エンジニアらしく、事実ベースで淡々と業務をこなす人が向いているのではないでしょうか。

向いてる人

電池設計エンジニアはコツコツと事実だけを積み上げていけることができる人が向いている。

チャンピオンデータだけを語る人はもっと上流のR&Dの方がいいだろう。

また、人とかかわる場面が大変多いので、コミュニケーション能力も重要な素養だろう。

志望理由

1990年代当時は、機器のモバイル化が始まった頃だったので、リチウムイオン二次電池の将来性をとても感じていたのが一番の理由。

実際にその通りになったが、その後は日本メーカーの苦戦が始まったのは既知の通りである。

給料・年収

電池業界は赤字が継続している会社が多く、本来は厳しい待遇になるのだが、私の会社は電池事業単体事業所ではなかったので、同一会計に組み込まれている事業とセットでなんとか見かけ上赤字幅が小さくなっているのが現状だった。

なので、一般職の給料はそれなりだったが、管理職は会社業績の影響をモロに受けるので、特にボーナス査定は非常に厳しい状況であった。

就職・転職

今や自動車メーカーをはじめ、多くのメーカーが電池設計経験者を欲しているので、電池設計エンジニアは転職・就職先に困ることはないだろう。

また、設計エンジニアの場合、業務の性質上、プロジェクトマネジメントの能力を持っている可能性が高いので、これも評価される一因だと思う。

恋愛・結婚

どの業界も同じかもしれませんが、ほとんどが社内恋愛・社内結婚だった。組み合わせとしてはエンジニアの男性が派遣会社から派遣されている女性や高卒で製造ラインで働いている女性正社員と結婚するケースが多かったと思う。

結婚後も働いている人が多かった。産休も普通に取れるし、2020年代に入ってからは男性育休も珍しいことではなかった。

成長・将来性

私が設計活動をしていた既存システムのリチウムイオン二次電池は、すでに装置産業になってしまったので、これからも日本が成長し続けるには、新規システムの電池設計開発ができるか否かにかかっている。

設計エンジニアについては、人にかかわる場面が多い職種なので、社会生活にも役立つ要素がたくさん学べると思う。

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