住宅評価員とは? 仕事内容や資格について紹介
「住宅性能評価員」の仕事
「住宅性能評価員」は、日本住宅性能表示基準に従って、建物の10項目の性能をランクや数値等で評価する仕事です。
具体的には、
- 地震や台風に対する強さ
- 火災感知のしやすさや燃えにくさ
- 解放感や光の取り入れ具合を左右する開口部の割合
- 老朽化に対する対策
- 室内空気環境のきれいさ
- 配管の点検や補修などのしやすさ
- 省エネ性能
- バリアフリー性能
- 遮音対策
- 防犯性能としての開口部の侵入防止対策
上記10項目について、基準に従って設計図書の審査や現地での検査をおこない、ランクや数値等をつけていきます。
なお、この住宅性能評価を受けて住宅性能評価書を発行された住宅は、地震保険の割引きや住宅ローンの金利優遇などを受けられる場合があります。
さらに売却時に査定額が上がりやすい傾向にあるため、住宅性能評価員の仕事は比較的需要があるといえます。
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住宅性能評価員になるには
住宅性能評価員になるには、一級建築士・二級建築士・木造建築士のいずれかの試験合格者、または建築基準適合判定資格者検定の合格者であることが条件です。
そのうえで、「住宅性能評価員講習会」というものを受講し、財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(国土交通大臣指定)が備える評価員登録簿に登録を受けることが必要になります。
資格試験ではなく、講習を受け登録することによって、なることができるものです。
なお、この講習会を受講する場合にはテキスト代を含めて70,000円(税抜)がかかります。
講習は3日にわたっておこなわれ、内容は住宅の品確確保の促進等に関する法律・性能表示基準・評価方法基準や、一戸建て住宅・共同住宅のそれぞれにおける評価マニュアルの解説・演習になります。
あわせて持ちたい同種資格
木造住宅の建築物の耐震性を診断する「木造住宅耐震診断設計資格者」、省エネに関する診断ができる「省エネ建築診断士」、バリアフリーなどの知識がつく「福祉住環境コーディネーター」あたりが、住宅性能評価員の業務と共通する部分も多く、取得をおすすめできます。