自衛隊員はどんな食事をしている? 摂取カロリーは?
自衛隊の食事内容
メニューは地域によってさまざま
自衛隊の食事は、毎日決まった時間にとります。
駐屯地で生活する場合、朝は起床後に点呼や掃除をしてから、昼は12時から、夕食は17時に仕事が終了してからになります。
メニューは毎日同じではなく、日替わりになります。
そして、そのメニューはそれぞれの駐屯地や基地で変わってきます。
自衛隊は北は北海道から南は九州・沖縄までありますので、なかにはその地域ならではの食事や、駐屯地ならではの食事があります。
たとえば、北海道の駐屯地ではお寿司が出ていたことがあるようです。
また陸上自衛隊の幹部育成をしている静岡県にある富士学校では、毎月の給料日にはステーキが出ていたようです。
決して高級な肉ではないようですが、普通の駐屯地では給料日だからといってステーキが出ることはまずありません。
このあたりも幹部を育成する駐屯地ならではだといえるでしょう。
持ち帰れる食事もある
隊員の食費に多くのお金を掛けるわけにもいきませんので、普通は一食あたり120円前後で作られているようです。
駐屯地によっては食堂の前にホワイトボードを置いて、今の一食あたりの食費などを知らせたりしています。
そのホワイトボードには、食事のリクエストを書くことができるところもあるようです。
なお、朝食は食堂でとるのが基本ですが、訓練の関係でその時間がない隊員や、部屋でゆっくりと食べたい隊員のために、持ち帰って食べられる菓子パンと牛乳が準備されています。
ただし、こちらはあまり数は用意されてないので、なくなり次第終了です。
食事を作るのも隊員
自衛隊の食事は、隊員が作っています。
食事作りをする人たちは「糧食(りょうしょく)班」と呼ばれ、駐屯地内の各部隊から集められます。
どういう人が集められるかというと、訓練でケガをしてしばらく休養が必要な隊員や、料理の資格取得を目指している隊員が中心です。
もちろん命令で配属されることもあります。
期間は大体3ヵ月くらいですが、ほとんどずっと糧食班で過ごす隊員もいます。
なお、日々のメニューや栄養のバランスなどは栄養士が担当しますので、健康的な食生活を送ることができるようになっています。
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1日の摂取カロリーはどれくらい?
自衛隊員の運動量は多いので、食事の量やカロリーも、やはり一般の人が食べるものより多くなっています。
その摂取カロリーは1日3000カロリー以上ともいわれています。
自分でご飯をよそうためのしゃもじが、普通サイズの2倍ほどになっている場合もあります。
ご飯以外のメニューは基本的に食堂の人に出されたものを取るので、お腹が空いてるときはご飯を大盛りにするしかありません。
ただし、すべての隊員がハードな訓練をするわけではなく、なかには事務のような仕事をしている人もいます。
そういった体をあまり動かさない隊員も同じ食事を取るので、かなり太った隊員がいるのも事実です。
ですので、基本的に自衛隊の食事はカロリーが高いことを忘れずに、各隊員はその日の仕事内容に合わせて、自分で食べる量を調整することも必要になってきます。
新人時代の食事
土日の休みの日の朝食は、食堂が空いてないことがあります。
そうしたときは、朝になると隊舎に菓子パンと牛乳が届けられて、それを新人が手分けして各部屋に届けます。
昼食や夕食については休日でも食堂でとることができます。
しかも平日に比べて隊員がとても少ないので、新人は落ち着いて食事をとることができます。
訓練の関係で昼に食堂で食べることができないときは、食堂に行って食事を学校給食のような大きなケースに詰め込んでもらい、それを現場に運んで食べることになります。
このときに配食するのは基本的に新人です。
新人は、先輩より先に準備して配食をしてから、先に食べ終えて後片付けや洗い物をしなければいけないので、昼の休憩も短くなかなか大変です。
また、3尉(昔の少尉)以上の幹部がいるときは、専用の食器やお盆を人数分用意しなければいけません。
そして少し多めによそって一番先に渡します。
新人はカレーを3分で食べる
入隊してから半年間の新隊員教育期間中は、ゆっくり食事をとることはできません。
朝は急いで食べてすぐに訓練の準備などをしなければいけませんし、お昼も午前の片づけを済ませてから急いで食べて、午後の準備をしなければなりません。
唯一夕食だけが比較的ゆっくり食べることができます。
それ以外は、たとえアツアツのカレーライスが出たとしても2~3分しか食べる時間がないということが当たり前です。
しかし、ここで早く食事を取れるようになると、部隊に配属された後に訓練で忙しいときも早く食べることができるようになります。