ITエンジニアの需要・現状と将来性
ITエンジニアの現状・需要
データ活用型社会に向けて先端技術者が求められる
ITが身のまわりのあらゆるところに取り入れられるようになった現代において、ITエンジニアの需要は常に高い状況です。
とくに、データ活用に関わるAIやビッグデータを専門とするITエンジニア、またデータ保護のためのセキュリティ分野に詳しいエンジニアのニーズが高まっています。
先端技術を高いレベルで扱うことのできるエンジニアを確保するため、初年度から高額の報酬を用意する企業も増えています。
クラウド化による求められるエンジニアの変化
昨今は、既存のITシステムのようにサーバーやネットワークを自社で保有する企業が減り、外部のクラウドサービスを利用する企業が多くなりました。
これを受け、従来のインフラ系のエンジニアの需要は減りつつあり、クラウドを専門的に扱えるエンジニアの存在感が高まっています。
IoT化により、横断的なIT知識が必要に
さまざまなものがインターネットにつながる「IoT」の発展により、医療や介護、農業など、さまざまな産業における労働力不足を補うことが期待されています。
また、物流の効率化や生産現場の品質管理の向上などにも、IoTは役立ちます。
IoTを専門とする場合、組み込みやネットワーク、セキュリティなど多くの分野の知識が必要となり、従来型の一分野に特化された知識・スキルではなかなか対応できません。
さまざまな知識分野をカバーできるITエンジニアのニーズが高まっています。
働き方改革とITエンジニア
現代の日本では、減少する労働力人口や、複雑な労働問題など、さまざまな課題に直面しています。
このような課題を解決すべく「働き方改革」も進められているなか、ITエンジニアに寄せられる期待は大きいです。
リモートワーク用のインフラ整備、ロボットを用いたRPAツール、スマホ対応のツールなど、さまざまな技術が働き方改革を支えています。
これらの開発や運用に携わることはもちろん、積極的に提案ができるITエンジニアの重要性も、ますます高まっていくでしょう。
20代で正社員への就職・転職
ITエンジニアの将来性
基本的にIT業界は技術の変化が激しい業界であるため、どの分野を専門にするとしても、安泰ということはできません。
今後はAIやロボットの目覚ましい進歩により、簡単な仕事はなくなる可能性があります。
一方、高度な技術力をもったエンジニアは、いっそうニーズが高まるでしょう。
エンジニアとしての価値を高めるためには、常に新しい分野の技術を学び、積極的にチャレンジすることが必要です。
ITエンジニアのニーズは依然として高いままですが、学習したことと、現場で求められるスキルがマッチングしないケースも見られるのが実情です。
より大きく活躍するためには、社会のニーズに合った知識・技術を身につけることが大切です。
また、新技術をビジネスに結び付けて提案できる人はどこでも重宝されるため、ITの技術だけでなく、ビジネスの感覚も身につけるとよいでしょう。
ITエンジニアの今後の活躍の場
IT技術の多くは世界的に仕様が決まっているため、日本で学んだIT技術の多くは海外でも同じように利用可能です。
また、世界的なメーカーの民間資格や、国際的な業界団体が認定する資格は、世界中のどこでもスキル証明に使うことができます。
日本でも多くの外国人ITエンジニアが活躍していますが、逆に、日本人のITエンジニアも海外でも働けるチャンスは十分にあります。
日本のIT企業が、海外のIT企業と連携して仕事を行うケースも多くなっており、国内外のどちらで働くとしても、英語をはじめとした外国語ができると活躍の幅も広がります。
また、今後は自動車や不動産、金融、医療、介護、農業など、従来の非IT分野でも、ITエンジニアによる効率化や新しい価値の創造が期待されています。