グラフィックデザイナーを目指す人へ(体験談)
グラフィックデザイナーになったきっかけ
私が、グラフィックデザイナーとしてこの道に足を踏み入れたのは高校時代。
まるで遊びの延長のように友人の兄が経営するデザイン事務所に数人で押しかけ、「楽しそうな職業もあるものだ」と手伝いをしているうちに、業界に居ついてしまったという感じがします。
以来、20年近い月日が流れましたが、私はまだ、遊びの感覚から抜け切れないような感覚で過ごしています。
グラフィックデザイナーになったきっかけ
グラフィックデザイナーを目指すみなさんは、これから専門学校に入学してグラフィックデザイナーとしての勉強をするわけですから、少なくとも卒業するまでは、先生の指導のもとで一日ごとにステップアップをしていきます。
いろいろ注意もされますから、ときには不自由さを感じることもあるでしょうが、そうであるからこそ上達もでき、制約された中での自由という意味を知ることもできるわけです。
人生で、もっとも価値のある幸せな時間を迎えるのだろうなと、羨ましくさえ思っています。
学校を卒業して一旦この業界に足を踏み入れてしまえば、学校のように自分の成長や記録を確かめてくれる先生も行事もなく、もちろん自分の横についてデザインを教えてくれる人もいません。
自分の上達を確認することは極めてむずかしくなります。
盗んで覚える
けれども、私がひょんなことから入社し、その会社でアシスタントを務めていた時期、私は先輩から貴重なひと言をもらうことができました。
それは「盗んで覚えろ」ということです。昔のグラフィック業界などで、それは常套句(じょうとうく)になっていました。
教えてもらうのではなく、自分から先輩のいいところ、いいテクニックを盗み出せして覚えろということです。
以来私は、他人の作品や技術から多くのことを学ぶコツを身につけ、教えてくれる人や上達を褒めてくれる人がいないプロの世界で、一歩ずつ自分を高めることができています。
プロになるきっかけは、何でもいいと思います。自分自身が思う方法があれば、思い切って先生に相談してみてください。きっといい道が開けると思います。