土木作業員が独立して親方になるには?

土木作業員の親方(フリーランス)の働き方・仕事内容

土木作業員を目指す人のなかには、将来的には独立したいと考えている人も多いでしょう。

とある調査によると、現在土木作業に従事している人のおよそ9割が、キャリアアップの必要性を感じ、資格取得の勉強や人脈づくりに励んでいるそうです。

フリーランスの土木作業員は、一般的には「親方」と呼ばれ、元請業者と直接工事契約を結んで、ほかの業種の職人とも協議しながら現場を取り仕切って働きます。

その場合の仕事内容は、現場で指揮するだけに留まらず、必要な資材や人員、重機を手配したり、周辺住民への説明を行ったり、管理書類を作成したりと、多岐にわたります。

また、工事依頼を獲得するための営業活動も必要ですし、従業員の労務管理や経費管理、税金関係の手続きもこなさなければならず、非常に忙しくなりがちです。

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親方になるまでのキャリアパス

土木作業員が親方になるには、まず建設会社などに就職して、ひとつずつ地道にキャリアを積んでいくことが必要です。

自分自身が、一作業員として実務に携わった経験がないと、親方としてほかの作業員を指導することなどできません。

あわせて、現場に出入りしているさまざまな人間と積極的に交流し、元請業者などの縦のつながり、同じ土木作業員同士の横のつながりともに、できる限り幅広く人間関係を構築しておきましょう。

さらに、土木施工管理技士をはじめとした、管理系の国家資格を取得しておくことも非常に重要です。

豊富な経験、太い人脈、資格と、すべての準備が整ったら、独立するタイミングといえます。

勤め先で現場監督を任されるようになることが、ひとつの目安となるでしょう。

なお、独立直後は固定費を減らす目的もあって、いきなり従業員を雇わずに、いわゆる「一人親方」として働き、その後、徐々にスタッフを増やしていくケースが一般的です。

パワーショベル15台、ダンプ7台、従業員50人程度の中規模の会社になるまでには、およそ10数年かかるといわれており、少しずつ自己資金を貯えながら、長い時間をかけて事業を拡大していくことが必要です。

土木作業員の親方のメリット・デメリット

土木作業員が親方になるメリットは、仕事の自由度が増すことです。

雇われの場合、キャリアを重ねて現場監督となっても、請け負う工事の内容を自分で決めることはできませんし、収入面なども上限があります。

しかし、独立していれば、どのような業者と契約してどのような工事を手掛けるかは自分次第ですし、収入面も事実上青天井です。

一方で、フリーランスの土木作業員は、経済的に不安定になりやすい点が大きなデメリットといえます。

営業手腕やコネクション、あるいは景気などの外部要因によっては、継続的に工事依頼を得られない事態も十分に想定されます。

また、近年はどこの建設会社も人材不足にあえいでいるため、横のつながりが弱いと、工事依頼自体はあっても人手が確保できず、工事を受注できないこともあり得ます。

仕事が入らなければ収支ゼロどころか、経費だけがかさんでマイナスとなり、最悪の場合、借金を抱えて倒産してしまうこともあるかもしれません。

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土木作業員の親方の給料・年収

フリーランスとして働く親方の土木作業員の収入は、自分の能力や事業形態、事業規模などによりさまざまです。

個人事業主として細々と仕事を請け負い、食べていくのが精一杯という人もいれば、大勢の従業員を抱えて、経営者として高額な役員報酬を得ている人もいます。

ただし、全員に共通しているのは、フリーランスは雇われとは違って、健康保険や年金などの社会保険、労災保険などに自分で加入し、保険料を全額自分で支払わなければならない点です。

会社員であれば、社会保険料は企業との折半になるため、フリーランスは、単純計算で会社員の2倍の負担ということになります。

フリーランスは、収入が多くても支出の割合が高くなりやすいため、雇われの場合と比べてどちらがよいかどうかは、給料の支給額ではなく手取り金額で判断する必要があるでしょう。