土木作業員にはどんな資格や免許がある?

土木作業員に資格や免許は必要?

土木作業員が手掛ける仕事のなかには、危険度が非常に高かったり、専門的な技術が求められるものも数多くあります。

このため、仕事に関連する資格や免許も複数あり、土木施工管理技士や各種作業主任者のように、工事現場ごとに資格保有者を1名以上配置することが義務化されているものもあります。

それらの資格は、決して全作業員に必須というわけではなく、とくに就職する時点で求められるケースはまれです。

しかし、がんばって資格を取得すれば、給料などの待遇改善につなげることができますし、昇進や転職に役立てることもできます。

勤め先によっては、費用を企業側で負担するなど資格取得を積極的にサポートしているケースもあるため、できる限り資格取得に励むことをおすすめします。

以下では、土木作業員に役立つ資格や免許について、代表的な資格とその難易度、取得方法などを、いくつかご紹介します。

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土木作業員の代表的な資格・免許

車両系建設機械運転技能者

車両系建設機械運転技能者は、ショベルカーやブルドーザー、コンクリート圧砕機、くい打機など、工事現場で用いられる重機を操縦するための資格です。

免許には、整地用、解体用、基礎工事用など複数の種類があり、それぞれに操縦できる重機が異なります。

資格を取得するには、所定の技能講習を受けた後、学科試験と実技試験をパスすることが必要ですが、実技試験で落ちる人はほぼいません。

学科試験は、まじめに講習を聞いていれば合格できるレベルです。

ただ、力学と関係法令だけは、ある程度は勉強しておいたほうがよいかもしれません。

なお、これらはあくまで建設現場などの「私有地」で重機を操縦するのに求められる資格です。

公道を走行するためには、重機の重量に応じて、中型運転免許や大型運転免許などが別途必要になります。

玉掛け技能講習

玉掛けとは、建築資材などをクレーンで運搬する際、途中で資材が傾いたり落下したりしないよう、荷物をフックに賭けたり外したりする作業のことです。

制限荷重1トン以上のクレーンを使って玉掛作業を行う場合は、安全上の観点から、玉掛け技能講習資格を取得することが義務付けられています。

資格を取得するには、15時間~20時間前後の講習を受けた後に学科試験と実技試験に合格することが必要ですが、まじめに受講した人の合格率はほぼ100%といわれています。

そもそも落とすためのテストではないため、多少点数が足りなくても、その場で再試験のチャンスが与えられたり、実技において多少のミスが見逃されることもあり、それほど気負う必要はありません。

作業主任者

作業主任者は、土砂崩れや落下といった危険の伴う現場で工事を行う際に、責任者として働くための資格です。

主なものとしては、「採石のための掘削作業主任者」「足場の組み立て等作業主任者」「コンクリート造りの工作物の解体等作業主任者」「ずい道等の覆工(ふっこう)作業主任者」などがあります。

これらは指定された講習を受けるだけで取得できますが、講習を受講するには、当該工事に現場作業員として携わったキャリアが数年程度必要になります。

土木施工管理技士

土木施工管理技士は、土木工事が計画通りに、かつ安全に進むように、監督として現場全体を統括・管理するための資格です。

この資格を取得するには、学歴に応じた実務経験を積んだうえで、マークシート形式の学科試験と、記述式の実地試験の双方に合格することが必要です。

試験の合格率は、学科試験が例年50%前後、実地試験が30%前後で推移しており、国家資格だけあって合格するにはかなりの努力が求められます。

なお、土木施工管理技士には、手掛けられる業務範囲の異なる1級と2級の2種類があり、合格率は同じくらいであるものの、難易度は1級のほうがはるかに上です。

土木施工管理技士は、土木作業員がステップアップするための代表的な資格であり、多くの人が取得を目指しています。