データサイエンティストになるには

データサイエンティストになるまでの道のり

前提として、データサイエンティストになる上で必須の学歴や資格というのは定められていません。

法律上でデータサイエンティストになるためのルールや制限は特にありません。

また、データサイエンティストはまだまだ誕生して間もない職業であり、「データサイエンティストになるにはこうすればよい」という模範となるルートが確立されない部分もあります。

ITエンジニアのITスキルを活かしデータサイエンティストになる」「コンサルタントのビジネススキルを活かしデータサイエンティストになる」などルートもさまざまあるようです。

したがってなるための絶対に決まった道はありませんが、最近はデータサイエンティストを新卒で募集している企業も増えてきましたので、新卒学生の場合は、学校卒業後にそのまま就職というルートも描けてきます。

その新卒の就職を有利に進める上で、大学もしくは大学院で統計学等に関してアカデミックに学ぶことは大きな強みとなるでしょう。

さらにいえば、高校の段階から理系コースを進むと、データサイエンティストとして必要となる理系的な考え方や論理的思考を早くから養うことができるでしょう。

また2013年より、「一般社団法人 データサイエンティスト協会」が設立され、データサイエンティストを育てるためのさまざまな試みが行われています。

大学生であれば無償で受けられる養成講座などもありますので、そのようなサービスを併用してキャリアに繋げていくのも一つの方法です。

データサイエンティストの資格・難易度

資格は必要か?

データサイエンティストとして働く上で、法律上必須の資格はありません。

何の資格を持たなくともデータサイエンティストの業務を行えます。

とはいえ、資格があることにより対外的な評価が高まりますので、「就職・転職がしやすくなる」「フリーランスであれば仕事がとりやすくなる」といったメリットも生まれてきます

さらに資格の勉強を通じて実務にも通じる専門知識が学べますので、入社後の現場で役立たせることもできるでしょう。

ただし、データサイエンティストという仕事は、統計学・ITスキル・ビジネス・マーケティングなど広範囲な知識・スキルが必要になります。

したがって、一つの資格を持っていても劇的に就職で有利になるわけではありません。

取得しておくとよい資格①統計検定

「統計検定」は、一般財団法人統計質保証推進協会が運営する公的資格です。

統計に関する知識を問う試験であり、試験勉強を通じて統計学の基礎を身に付けられます。

レベルに応じていくつもの試験が用意されており、2~4級程度であれば初心者でも挑戦しやすいです。

また2019年より、データサイエンティスト向けの資格となる、統計検定「データサイエンス基礎」も新設されましたのでこちらも注目したいところです。

難易度:★★☆☆☆ ※ただしレベル(級)による

取得しておくとよい資格②基本情報処理技術者試験

「基本情報処理技術者試験」は、経済産業大臣が実施する国家試験「情報処理技術者試験」の1区分として実施されている資格試験であり、国家資格となります。

データサイエンティストとしても必要になる、ITやプログラミングに関する基本的な知識を学ぶことができます。

なお「基本」とはいっても、プログラミングを理解していないとわからない設問などもありますので、全くの初心者の場合ですと難易度は高まります。

難易度:★★★☆☆

取得しておくとよい資格③オラクルマスター

「オラクルマスター」は、データベース管理ソフトウェアで巨大なシェアをもつ米オラクル社(ORACLE)が運営する民間資格です。

民間資格ながら、世界的に高い知名度をもち、IT関連の業界では特に認知されています。

資格取得を通じて、データサイエンティストとしても必要になる「データベース」の管理方法や「SQL」について学ぶことができます。

難易度:★★★☆☆ ※ただしレベル(級)による

取得しておくとよい資格④アクチュアリー資格試験

「アクチュアリー資格試験」は、公益社団法人日本アクチュアリー会が実施する民間資格です。

保険の専門家である「アクチュアリー」向けの試験となりますが、数学や統計の要素が強く、データサイエンティストの仕事に活かせる部分も多いです。

ただし難関資格の部類に入ってきますので、データサイエンティストになるためにこの資格を取るというのは、あまり現実的でない部分もあります。

難易度:★★★★★

データサイエンティストを目指す人におすすめの資格は?

データサイエンティストになるための学校の種類

学校の種類と学費

学生の場合、大学に進み統計学などを学ぶことがデータサイエンティストへの近道となります。

学費は、国立大学の場合は4年間で約250万円、私立大学の場合は4年間で約400万円~550万円が目安となってきます。

大学とは別に、データサイエンティストのスキルを学べる「スクール」も存在します。スクールの学費は、無料のスクールもあれば数十万円のスクールもあり幅が広いです。

文系、理系どちらに進めばいい?

データサイエンティストの仕事では数字を常に用いることになり、「数学」や「統計学」な見解も必要になってきます。したがって、文系か理系かでいえば、理系寄りの仕事といえます。

文系では絶対にデータサイエンティストになれないというわけではありませんが、理系に進んだ方がデータサイエンティストに通じる知識や経験は得やすいでしょう。

また、データサイエンティストとして働く上では必要不可欠となる「論理的思考」についても、理系の環境の方が養いやすいでしょう。

有利な学部・学科

「統計学」が学べる学部に進むと、データサイエンティストとして就職活動をする上で有利になることがあります。

統計学はさまざまな学部で学べます。純粋な統計学となると理学部の数学科などになってきますが、他にも工学部情報学部、さらには経済学部経営学部でも統計学に関するカリキュラムが用意されていることもあります。

また昨今は、「横浜市立大学 データサイエンス学部」、「武蔵野大学 データサイエンス学部」など、データサイエンティスト向けの学部を用意する大学も増えてきました。

「大学卒業後はデータサイエンティストになる」と入学段階から固く決意している人であれば、データサイエンス学部のような専門の学部で学んでしまうのも良いかもしれません。

必要な学歴は?

データサイエンティストになるために、必須な学歴というのはありません。

とはいえ、データサイエンティストは知識を用いる専門的な職種となりますので、大学で統計学等に関してアカデミックに学んだ学生の方がやはり好感されやすいでしょう。

またデータサイエンティストに限らず一般論として、大手企業に新卒で就職する場合には、「4年制大学以上」の学歴をもつ学生が有利になりやすいです。

特にデータサイエンティストの就職先となるのは、一部上場メーカーなどの大手企業、有名企業になるケースが多いですので、最初の入り口で弾かれないためにも4年制大学に進んでおくに越したことはないでしょう。

データサイエンティストになるためにはどんな学校に行けばいい?(大学学部・大学院)

データサイエンティストに向いている人

分析が好きな人、広い視野でみられる人

データサイエンティストは、毎日のように大量のビックデータと向き合い、そのデータがどのような意味を持つかを深く考え探っていきます。

したがって、普段から「これはどうなっているのだろう?」と常に分析的な目線でみられる人、分析が好きな人がこの仕事に向いています。

また、一つの方向からではなくさまざまな角度から分析をしないと、よい結果を生み出すことはできません。

そのためにも、自分の興味のある部分だけでなく、普段から広く柔軟な視点で物事をみられる人がこの仕事に向いているといえるでしょう。

論理的思考ができる人

データサイエンティストは、データを分析し、最終的にはビジネス課題の解決にまで繋げていきます。

時に柔軟な発想力やアイデアが必要になることもありますが、それ以上に重要になるのは、データを元に筋道を立てて考えていける論理的思考力です。

論理的思考ができないと、データに意味や説得力を与えられませんので、データサイエンティストとして働くことは難しいでしょう。

地道な努力ができる人

データサイエンティストは、「21世紀で最もセクシーな職業」などとも取り上げられ、一見は華やかな仕事に思えます。

会社の経営陣相手にデータに基づくビジネス戦略を提案する、ドラマのような職業だとイメージしている人もいるでしょう。

しかし、データサイエンティストは実際のところ地味な業務も多いです。一日中デスクに向かい、細かなデータと睨み合う日々が続くこともあります。

また、専門性を高めるためにも常に自己研磨が必要な職業であり、帰宅後や休日などに自主的に勉強する必要もあります。

そのような見えない所でのコツコツとした地道な努力が苦にならない人が、この仕事に向いています。

データサイエンティストに向いている人・適性・必要なスキル

データサイエンティストのキャリアプラン・キャリアパス

一人前になるまでのキャリアパス

データサイエンティストの仕事は、学校を出たばかりの新人が一人で行えるほど簡単なものではないため、先輩や上司が付き、OJT教育が行われるのが基本です。

まずはデータの抽出やデータの管理などを、初歩的な部分の業務から指示を受けつつ行い、仕事を覚えていきます。

その後経験を積んだのちに、データ分析や課題解決の提案などの仕事を任されるようになっていきます。

データサイエンティストが一連の業務を一人で行えるようになるまで、何年もの年月が掛かることもあります。

なおデータサイエンティストはチームを組んで仕事をするケースが多いです。将来的に一人前になった後は、チームを統括する立場を任せられることもあります。

一人前になったあとに必要な努力

データサイエンティストは、統計学の他に、IT・プログラミング・ビジネス・マーケティングなど幅広い分野の知識・スキルを身に付ける必要があります。

また、常に進化するAI・機械学習・ディープ・ラーニングの分野も理解しておく必要があります。

学ぶことはたくさんあり、またそれらの知識は目まぐるしいスピードでアップデートされていきますので、仕事の流れを覚えたからといってそれで終わりではありません。

一人前となった後も、仕事の質を上げるには常に幅広い分野にアンテナを張り勉強していく姿勢が求められます。

その先のキャリアプラン

データサイエンティストは、2007年に「データサイエンス」の新語が登場するとともに誕生したまだまだ新しい職業です。

職業の歴史が浅いため、キャリアのモデルケース自体が少なく、データサイエンティストがその後どのようなキャリアを歩んでいくかはまだまだ未知数な状況です。

とはいえ、統計分野に始まり、IT分野からビジネス分野まで幅広く精通するデータサイエンティストは、将来的にデータ分析以外の専門家としても活躍する道が描けてくるかもしれません。

また最近は経験を積んだ後に独立し、「フリーランス」として活躍するデータサイエンティストも登場してくるようになりました。

さらに、現状日本ではデータサイエンティストが不足していることもあり、人材不足解消のため大学などの教育機関が育成に積極的となってきました。今後はデータサイエンティスト向けの学校やスクールがより増える可能性が高いです。

経験を積んだデータサイエンティストであれば、そのような教育機関で教壇に立ち、「教師」や「インストラクター」として歩んでいく道も描けてくるでしょう。

未経験でデータサイエンティストを目指せる年齢は?

未経験で大手企業のデータサイエンティストを目指す場合は、できる限り新卒・第2新卒でこの業界に入り込んでおくのが賢明です。

大手企業の場合、既卒者向けの未経験求人というのはほとんど出されないため、新卒・第2 新卒のタイミングを逃すと未経験として採用されるは難しくなるでしょう。

中小企業のデータサイエンティストを目指す場合は、大手企業より年齢的なハードルは低くなります。中には「年齢不問、未経験OK」の求人もありますので、年齢を重ねてからでも挑戦できる可能性はあります。

ただし、30代40代以上の人が目指す場合は、統計、プログラミング、データベース運用、SQLなどデータサイエンティストとして日常的に用いる知識に関して、最低でも基礎的な部分は理解しておくべきでしょう。

同じ未経験者であれば年齢の若い人材の方が有利になりますので、採用されるには何かしらのアドバンテージが必要になってきます。

データサイエンティストは女性でもなれる?

データサイエンティストは、もちろん女性でもなることはできます。

使うのは頭脳であり、力や体力のいる仕事でもありませんので、男女の性別による差は生じにくい職業です。

また、女性ならではの視点からのアプローチがデータ分析に活きることもあります。

特に、化粧品など女性向けの商材や、女性の購買意欲が高いとされる商材を扱うメーカーなどでは「女性の感覚や視点」が重視されるため、女性のデータサイエンティストの需要が高まっているようです。

まだまだ女性のデータサイエンティストというのは男性に比べ少ないですが、女性でも十分に活躍できる職業といえます。

女性のデータサイエンティストのキャリアパス・結婚後の生活