弁護士が独立・開業するには?

独立開業弁護士の働き方・仕事内容

弁護士は、将来的に独立開業することをある程度前提とした職業であり、自分の事務所を経営している弁護士は数多くいます。

そのスタイルもさまざまであり、ボス弁(ボス弁護士)としてほかの弁護士を雇用し、自身は事務所経営に専念するという人もいれば、誰も雇うことなく、一人ですべての仕事をこなす人もいます。

また、単独ではなく、ほかの弁護士と合同で法律事務所を立ち上げ、共同経営するというケースも少なくありません。

いずれの場合であっても、その仕事内容は、弁護士としての実務に加えて、経営者としての営業活動や広告宣伝活動、家賃・人件費などの経費管理、税務処理など、多岐にわたることが特徴です。

とくに、近年は都市部を中心に法律事務所は飽和状態にありますので、講演会や法律相談セミナーを開催したり、ホームページを充実させたりと、顧客獲得のために多くの時間を割く必要があるでしょう。

独立開業するまでのキャリアパス

司法修習を終えた弁護士は、実務経験を積むために法律事務所などに就職し、数年間の勤務を経た後に独立開業するケースが一般的です。

ただ、近年は司法試験制度改革によって弁護士数が増えたために、法律事務所で働きたくても就職口がみつからないという人もおり、修習修了後すぐに独立する「即独」と呼ばれる人も一定数います。

しかし、経験も実績もなく、また人脈もないまま独立しても、クライアントを獲得することは非常に困難で、せっかく開業しても数年ともたずに廃業に追い込まれるケースが目立ちます。

たとえ業務内容や待遇面、勤務地などの条件を多少妥協してでも、一旦はどこかの法律事務所に就職し、基礎スキルを修得しつつ、将来の独立に役立ちそうな人脈づくりに励むべきです。

また、独立開業するまでに、将来有望そうな分野や、まだ比較的競争相手の少ない分野を見出すなど、自分の事務所の経営方針をある程度打ち出しておくことが望ましいでしょう。

独立開業弁護士のメリット・デメリット

弁護士が独立開業するメリットとしては、自分の望む働き方ができるという点が挙げられます。

高収入を目指して、朝も夜も、平日も土日も関係なくがむしゃらに働くこともできますし、家庭生活を優先させて、仕事をセーブしながら働くこともできます。

また、数多くのスタッフを雇用して大規模に事業を展開することもできますし、ほとんどランニングコストをかけず、携帯電話1本でこじんまりと働くこともできます。

さらに、サラリーマンなどと違って定年退職もありませんので、自分が望む限り、何歳まででも働くことができます。

反対に、独立開業する最大のデメリットは、経済的な保証が一切なくなるという点です。

近年は、都市部を中心に弁護士が供給過剰となっているため、独立を成功させることは非常に困難な環境となっており、食べていくのがやっとという弁護士も少なくありません。

生き残っていけるかどうかは、マーケティング力や経営企画力、あるいはコネクションなど、経営者・個人事業主としての手腕次第といえるでしょう。

独立開業弁護士の給料・年収

独立開業した弁護士の平均年収は、約1400万円といわれています。

世間一般のイメージ通りの高収入といえる数字ですが、実際の給料は年収300万円以下から1億円以上まで大きな幅があり、平均値は決して実態を表しているとはいえない部分もあります。

日本弁護士連合会のアンケートをみても、所得帯として最も多いのは「200万円以上、500万円以下」であり、一部の成功者が全体の平均値を大きく押し上げていることがわかります。

それでも、上位50%は年収750万円を超えており、上位30%は年収1000万円を超えていますので、明暗がはっきり分かれやすいとはいえ、経済的に成功できる可能性が高いこともまた事実です。

弁護士がいくらの収入を得られるかは個人の実力次第ですので、目先の数字にとらわれるのではなく、独立開業がもつリスクとチャンスを天秤にかけ、慎重に判断することが大切です。