通訳案内士の役割

訪日した外国人の案内やサポートを行う

通訳案内士は国家資格です。その業務内容に関しては「通訳案内士法」という法律で規定されており、通訳案内士法の条文の一つには、「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすること)を行うことを業とする」と書かれています。

つまり、「日本を訪れた外国人を各地へ案内し、その土地の文化や伝統、生活習慣などを、外国語を使って紹介する」こと。これが、通訳案内士の役割となります。

通訳案内士は、昔の名残で「通訳ガイド」と呼ばれることもありますが、通訳案内業に携わる(報酬をもらって通訳案内の仕事をする)場合は、必ず通訳案内士の国家資格を取得する必要があります。

通訳との違い

「通訳」という職業に比べると、「通訳案内士」はあまり馴染みがない職業かもしれません。

通訳とは、ある言語を異なる言語に変換(翻訳)し、人に言葉として伝える人のことをいいます。

通訳は、元の言語の意味を可能な限り忠実に訳すことが求められ、「意味を正しく伝える」ということを主眼に置きます。

通訳の仕事

一方、通訳案内士の場合は、その場の状況に応じて自分で話すことを考える必要があります。

たとえば、相手の立場や年齢、日本に来た目的(ビジネスか、観光かなど)、日本に対する理解度などを踏まえ、相手に何を伝えればよいのかを常に考えながら、ガイドを行います。

通訳案内士の仕事の特徴は、「サービス業」としての一面も併せ持っていることです。目の前のお客様にいかに喜んでもらうのか。これを主眼に置きながら仕事をするのが、通訳案内士です。

もちろん、通訳案内士も通訳と同様に語学力が求められますが、通訳案内士の場合、個々のガイドの個性がより出やすいといってもよいかもしれません。

日本滞在中のさまざまなサポートも行う

通訳案内士は、ただ観光地を案内するのみならず、ときにツアーコンダクターの役割を兼任することもあります。

ツアーコンダクターの仕事

外国のお客さまは、慣れない日本での生活や移動にさまざまな不安を抱いているものです。

そこで、通訳案内士はお客さまの宿泊先や旅程の確認をしたり、買い物についてのアドバイスをしたり、ホテルのチェックインやチェックアウトを代わりに行ったりします。

さらに、病気やケガ、落し物や忘れ物などのアクシデントにも冷静に対応し、お客さまが日本での滞在中に安心して過ごせるよう、さまざまなサポートを行っていきます。