全国通訳案内士の仕事内容

全国通訳案内士の役割

全国通訳案内士は、海外からの観光客を日本各地に案内しながら、日本の文化や伝統を外国語で伝える仕事です。

「通訳ガイド」と呼ばれることもあります。

もともと、全国通訳案内士は「通訳案内士」という国家資格として存在していましたが、2019年1月に改正通訳案内士法が施行され、新たに「全国通訳案内士」という国家資格へと生まれ変わりました。

この法改正によって、通訳案内士は「業務独占資格」ではなくなったため、全国通訳案内士の資格を持っていない人でも有償のガイドとして働くことが可能になっています。

一方、名称独占資格ではあるため、全国通訳案内士の資格を持たない人が全国通訳案内士と名乗ることや、類似の名称を用いることは禁止されています。

また、新たに「地域通訳案内士」制度が誕生し、自治体が地域独自の通訳案内士を育成できるようになっています。

具体的な業務内容

全国通訳案内士の具体的な業務内容としては、まず街や地域を案内するガイドが挙げられます。

このほか、場合によっては旅行スケジュールの管理やホテルの予約といったツアーコンダクター的な業務も担当します。

また、外国人観光客の日本における旅行中の生活面でのサポートも行うため、相手の国の文化的な価値観も理解していることが求められます。

その役割は、観光客の日本に対するイメージに大きく関わることから、「民間外交官」といわれるほどです。

相手の国を理解し、どのようなニーズがあるかを考えながら、日本の魅力を紹介していく仕事です。

基本的な仕事の流れ

全国通訳案内士が仕事の依頼を受けると、まず案内する土地や施設を下見に行ったり、情報をまとめるなどの準備をします。

ツアーの日程は、1日から数週間程度までさまざまです。

長期のツアーでは、日本全国をまわることもあります。

多くは、当日の朝にホテルのロビーなどでお客さまと待ち合わせをし、ツアーに出発します。お客さまも、少人数から団体まで、その時によって変わります。

各地をまわりながら、場所の説明や、歴史、日本文化などを外国語で伝え、日本を楽しんでもらうお手伝いをします。

場合によっては空港やホテルまで送迎したり、荷物の管理や宿泊先の手配などの「斡旋業」も行うことがあります。

自分の言葉で日本を伝える

全国通訳案内士は一般的な「通訳」とは異なり、自分の言葉で、外国人観光客のいろいろな質問に答えたり、日本についての説明をしたりする必要があります。

日本、そして相手の国の文化について豊富な知識を持ち、それを表現できる高い語学力が求められます。

語学力だけではなく、日本の文化や歴史・経済など幅広い知識が必要ですし、案内する外国人の国の文化についても精通していなければなりません。

行く先々でつねにコミュニケーションをとりながら、旅行を満喫してもらおうとするホスピタリティ精神も大切です。

お客さまの旅を総合的に演出する、まさにプロの観光ガイドといえるでしょう。

活躍の場はさまざま

全国通訳案内士が活躍できる場は観光ツアーだけに限りません。

ビジネスの視察や研修、国際会議や各種イベントなどで、お客さまをサポートするコンシェルジュ的な業務に携わることもあります。

さまざまな用事で日本を訪れる人のためのガイドとして、活躍の場は多岐にわたっています。

より幅広い仕事を得るために、全国通訳案内士は知識とスキルのアップにつとめています。