「ピアニスト」とは

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ピアノ演奏の技術を持ち、コンサートやバー、ラウンジなど各場所にふさわしい演奏をする。

ピアニストとは、ピアノを弾くことで人を楽しませる職業です。

コンサートのほか、バーやラウンジ、各種イベントなど、ピアノのある場所にはどこでも仕事があります。

ジャンルもクラシックに限らず、ジャズやポピュラーなどさまざまです。

特に資格などは必要とされませんが、音大を出ていることや、もしくは個人的に長くレッスンを積んでいることが求められます。

完全な実力主義の世界のため、収入は人によってまったく異なります。

しかし、ピアノ演奏一本だけで生計を立てられる人は、ごくわずかなのが現状です。

就職も、決して間口が広いとはいえませんが、「ピアノが何よりも好き」という気持ちと、常に自分のスキルを上げる努力を怠らなければ、何らかの形でピアノに携わっていくことは可能でしょう。

「ピアニスト」の仕事紹介

ピアニストの仕事内容

ピアノを演奏し聴衆を楽しませる

ピアニストとは、人前でピアノを演奏し、聴衆を楽しませる仕事です。

「ピアニスト」と聞いてイメージするのは、コンサートの舞台で演奏する人でしょう。

有名なピアニストともなれば、海外や国内を演奏でまわることになります。

また、バレエや歌劇に合わせて演奏する、伴奏ピアニストという仕事もあります。

ピアニストといっても、クラシックばかりではなく、録音に参加するスタジオミュージシャンや、アーティストに同行して、ツアーのメンバーとして演奏する人もいます。

ジャズでは、クラブやバー、ホテルのラウンジなどで演奏する仕事も多いでしょう。

ほかにも、さまざまなイベントや、介護施設・児童施設でなどでの演奏、合唱の伴奏、楽器店でのデモンストレーション演奏など、ピアノさえあればどこでも仕事ができるのが、ピアニストの強みです。

ピアニストの就職先・活躍の場

ピアノがあればどこでも活躍できる

ピアニストの就職先には決まったところがなく、ピアノを演奏できる場所ならどこでも仕事場になるといってもよいでしょう。

まずは結婚式や各種イベントに、演奏者を派遣する派遣会社です。

登録する場合、通常はオーディションを受け、採用となります。

音楽教室のピアノ講師はわりと募集の多い仕事で、個人で教室を開くのも一つの方法です。

ラウンジやバーで弾く仕事もありますが、これは知人の紹介で得る場合が多いようです。

そのほか、バレエや歌劇の伴奏ピアニスト、楽団に所属するなどさまざまな活躍の場があります。

ピアニストの1日

スケジュールは十人十色

バーやラウンジなどで演奏するピアニストは、昼間はピアニストではない仕事をしている人も多くいます。

音楽教室で教えたり、色々なイベントで弾いたり、もしくは、まったく音楽とは関係のない仕事をしている人もいます。

スタジオミュージシャンやアーティストのツアーに同行する場合なども、仕事の依頼に合わせ、不規則なスケジュールになります。また、コンクールなどに合わせ頻繁に全国を移動するピアニストもいます。

基本的にピアニストには、決まった休みというものは少なく、その日の仕事によって柔軟に動くことが求められます。

ピアニストになるには

決まった道はない

ピアニストになるために、決まった道はなく、ここに就職したからピアニストになれる、といった就職先もありません。

ただしピアニストとして活躍する人の多くは、幼い頃からピアノを習い、音大でさらなる技術を身につけています。

特にクラシックのピアニストを目指すのであれば、コンクールに入賞することが必須と言え、そのために海外の音楽学校へ留学する人も少なくありません。

ソロでやっていくのは難しいため、ライブハウスの専属ミュージシャンになったり、結婚式やパーティーで演奏したりするイベント会社で働くこともできます。

ピアニストの学校・学費

ピアノを学べる大学に進学する

ピアニストになるための王道コースは、ピアノを学べる大学に進学することです。

大学では、ピアノの奏法や音楽理論、楽曲研究など、さまざまなことを学べます。

一流の指導者から教えを受けることができるので、確実に技術的なレベルがあがります。

また、同じような志を持つ多くの仲間と知り合えるので、刺激を受けながら互いに高め合うこともできます。

そのほか、専門学校や、ピアノ教室、海外の音楽学校でピアノを学ぶこともできます。

特にクラシック音楽を学ぶ場合は、偉大な作曲家を多数輩出したドイツやオーストリアなどのヨーロッパに留学する人が多いようです。

ピアニストの資格・試験の難易度

資格よりも入賞歴

ピアニストになるための資格は特にありませんが、ピアノ関係の資格はいろいろとあります。

有名なものでは、ヤマハが行っている「ヤマハグレード」カワイが行う「カワイグレード」があります。

上級になると、難易度はかなり高く、プロの演奏家や指導者のレベルになります。

そのほか、「クラシックピアノ検定」や「ポピュラーピアノ検定」、「英国王立音楽検定」や、「ピアノ教師資格認定試験」など、数多くの検定があります。

しかしピアノは、どれだけ資格や演奏経験があっても、コンクールなどで入賞する以外に、その能力を証明するものがあまりないのが現状です。

ピアニストの給料・年収

演奏料がメインで給料は実力次第

ピアニストの収入は演奏料がメインです。

ピアノの世界は完全実力主義なので、収入は人によって大きく差があります。

単独でリサイタルを開いたり、楽団でソリストを務めたりするような存在になれば、一回の演奏で100万円以上を得ることもできますが、そこにたどり着くためには国際的なコンクールで入賞するなどの実績が必要です。

演奏活動の傍らピアノ講師として働く人も多く、その場合の年収は300万円~500万円程度が相場ですが、会社員のように安定した収入が得られるとは限りません。

ピアニストのやりがい、楽しさ

納得のいく演奏を追い求める

ピアニストは楽譜をしっかり読み込み、ミスせず弾けるようにするだけでなく楽曲を解釈する作業も必要になります。

作曲家がどのような意図でその曲を作ったのか、どのような思いを込めて作ったのかを研究してやっと、曲の表現方法が理解できるようになります。

作曲者や時代背景を深く掘り下げて曲のイメージをふくらませていくピアニストもいます。

このように時間をかけてひとつの曲を仕上げ、納得のいく演奏を追い求めるのがピアニストの醍醐味です。

自分なりの表現で演奏できたとき、ピアニストは大きな喜びを感じます。

ピアニストのつらいこと、大変なこと

練習で手を酷使する日々

ピアニストの日常では、当たり前のことながら、手や指のケガには常に注意しなくてはいけません。

本番を控えている時には特に、刃物やハサミなど、危険なものには一切触れず、家事も最低限しかしないという人も多いといいます。

それだけでなく毎日の練習で手を酷使し、腱鞘炎で思うようにピアノが弾けなくなったと悩むピアニストも少なくありません。

コンサート前や大きな仕事の前などは、あえて練習量を減らすなど、常に商売道具である手のケアは欠かすことができません。

ピアニストに向いている人・適性

何よりもピアノが好きであること

ピアニストになるためには、何よりもピアノに対する情熱が大切です。

プロのピアニストの仕事は、その多くが練習であるといっても過言ではありません。

暇さえあればピアノを弾いているが、まったく苦にならないというピアニストもいます。

ピアニストになるため音大へ進む場合は、ライバルと闘うため過酷な練習が必要になります。

とにかくピアノが好きで情熱がなければ、まず音大へ進学することすら難しいでしょう。

さらに長時間の練習に耐えられる忍耐力や、集中力も欠かせない要素です。

ピアニスト志望動機・目指すきっかけ

幼いころからピアノに触れて

ピアニストを目指すきっかけとして、周囲にピアノがあること、恵まれた指導者に出会うことなど環境が大きく関係しているようです。

もともとピアノを習っていたり、幼いころからピアノに親しんでいたりしたという人がほとんどです。

また、プロのピアノ演奏家の演奏を聞き、感銘を受けてピアニストを目指すようになったという人もいます。

そのほか、ピアノを習ううちに、優秀な指導者と出会い才能を開花させ自然と「ピアニストを目指す」という目標を持ったという人もいるようです。

ピアニストの雇用形態・働き方

得意なジャンルで働く

ピアニストといえば、クラシック音楽を弾く人をイメージする人が多いでしょう。

ピアノ一本でコンサートを開けるようになれば、事務所に所属したり楽団に所属したりすることも可能です。

ついで多いのが、ジャズ・ピアニストです。

ジャズ・ピアニストの主な活動場所は、ジャズのライブハウスやコンサートで、プロのピアニストも少なくありません。

ポピュラー音楽の世界でも、ライブハウスで生演奏をしたり、イベントでの公開演奏を頼まれたりスタジオミュージシャンとして活動しているピアニストもいます。

こうしたピアニストはほとんどがフリーランスで、演奏料をもらって生計を立てています。

ピアニストの勤務時間・休日・生活

空き時間に練習をする日々

ピアニストの生活時間は、仕事の量や請け負う仕事によって異なりますが、共通しているのはどんなピアニストも仕事の合間を縫って練習を欠かさないということです。

ピアニストとしてレベルアップしたければ、他のピアニストと競い、腕を磨く必要があります。

レパートリーを増やすため新曲の練習をするだけでなく、コンクールに向けて一つの曲を集中して練習する人もいます。

休日や空き時間にもこうした努力を欠かさず、常にピアニストとして向上心を持っている人こそが、ピアニストにふさわしいのです。

ピアニストの求人・就職状況・需要

求人を見つけるのは難しい

ピアニストの仕事を得るのは、簡単とはいえないのが現状です。

「お金になるピアノ演奏なら何でも受ける」くらいの姿勢で、さまざまな仕事をこなすのが一番といえます。

ピアニストが所属する派遣会社へ登録するという方法がありますが、登録したからといってすぐピアノが弾けるというわけではなく、仕事がなければ収入はゼロになってしまうため、他の仕事と掛け持ちしている人がほとんどです。

ラウンジや、バーで弾く仕事は、知人の紹介のほか、求人雑誌を見て応募したり、自分でお店を調べて直接交渉したりするのも一つの手です。

ピアニストの転職状況・未経験採用

経験がないと転職は難しい

経験のない人がいきなりピアニストを目指すのは、かなり無謀だといえるでしょう。

ピアノの演奏技術は簡単に身につくものではなく、習得には長い時間がかかるためです。

しかし、音楽大学を卒業し一度は違う仕事に就いたもののやはりピアニストを目指したいといった場合や、自宅などでピアノ教室を開くなど一定のスキルがある場合は、まったく可能性がないとは言えません。

ピアノの実力と仕事さえあれば誰でもピアニストになることができ、男女の区別や年齢制限もないため、努力次第でチャンスはあるでしょう。

ピアニストの現状と将来性・今後の見通し

演奏ピアニストは狭き門

コンサートの演奏だけで生計を立てられるピアニストは、全体のうちのごくわずかです。

ハイレベルな演奏者の集まるコンクールで優勝するなど、世界を舞台にした厳しい競争に勝たなければいけません。

「ピアノを弾く」だけで生活できるのは、どんなに才能があっても簡単なことではないのが現状です。

さらに近年は簡単に音楽を作ったり演奏したりできるアプリや機会が次々と発売されています。

本物のピアノ音楽とは全く異なりますが、こうしたジャンルが台頭していけば、代用される可能性もゼロではなく、よりピアニストとしての活動は難しくなっていくでしょう。