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ピアノ調律師とは?

ピアノ調律師は、一般家庭やコンサート会場、各種スタジオなどに設置されているピアノの調律をする仕事です。整音を主として、鍵盤やペダルなどピアノ全体のメンテナンス業務を担当します。ピアノの調律には専門技術や正しい音を聞き分ける能力が求められるため、音楽系の大学や専門学校で調律に関することを学び、卒業後に楽器店や調律事務所、ピアノの製造工場、修理工場へ就職する道が一般的です。平均年収は400万円程度とさほど高いわけではないようです。長引く不況や少子化の影響でピアノの生産・販売台数は減少傾向にありますが、メンテナンス必須の楽器であるため、確かな腕を持つ調律師は活躍の場を広げることもできるでしょう。

ピアノ調律師の仕事内容

ピアノ調律師は、一般家庭やコンサート会場、各種スタジオなどに設置されているピアノの調律をする職業です。

整音を主として、鍵盤やペダルなどピアノ全体のメンテナンス業務を行います。

ピアノの調律をする際には、ピアノのすべての鍵盤(88個)を何度も叩いて音の確認をします。

また、1オクターブ違う音が合っているかをすべての鍵盤で確認します。音の狂いがある場合は、チューニングハンマーという器具を使って弦を調節します。

ピアノのエキスパートとして、ピアノ所有者に対して防音や温湿度管理などのアドバイスをすることもあります。

ピアノ調律師になるには・必要な資格は?

ピアノ調律師になるには、大学や専門学校の専門コースを卒業するのが一般的です。

学校を選ぶ際には、規模が大きく、授業の種類や練習用のピアノの台数が多いところを選ぶのがいいでしょう。

とくに実技が充実していて、生徒数あたりのピアノ台数が多いに越したことはありません。

ピアノ演奏技術については、鍵盤を叩くときの指の動かし方など基本は押さえておく必要がありますが、楽曲を上手に引けるかどうかはあまり重要ではありません。

音に対する繊細さが必要なので、調律師になりたいのであればヘッドフォンの使用や、大音量にさらされる環境は避けましょう。

調律師になるにはとくに資格は必要ありません。

調律師になったあとに、調律能力を証明するための「ピアノ調律技能検定」が、一般社団法人日本ピアノ調律師協会によって実施されています。

ピアノ調律師に向いている人

ピアノ調律師に向いているのは、音に対して強いこだわりと使命感を持っている人です。

調律に関しては、「これくらいでいいかな」という妥協は許されません。

ピアノの演奏者、また聴衆のことを思ってベストを探る探究心が必要ですし、完璧な調律を実現するためには、集中力や持続力も求められます。

身体的な点では、1オクターブ離れた同じ音の鍵盤を同時に叩けるくらいの指の長さが必須です。

150cm以上の身長がないとアップライトピアノの調律が難しいため、専門学校などの受験資格にはおおむね「身長150cm以上」という条件があります。

絶対音感は不可欠というわけではありませんが、倍音(鍵盤を叩いたときに出る音の余韻)の細かい違いを聞き分ける必要があるため、聴覚が優れているに越したことはないでしょう。

ピアノ調律師の就職状況・雇用形態

調律学校を卒業した後の進路は、楽器店や調律事務所、ピアノの製造工場、修理工場への就職が調律師への第一歩です。

しかしピアノの販売台数は年々減っており、調律師の数は飽和状態といわれています。

そのため、必ずしも新卒で正社員になれるとは限らず、アルバイトや業務委託といった不安定な雇用形態での募集が増えてきています。

しかし、調律の件数をこなさないことには実力が身に付きませんから、どうしても調律師になりたいのであれば、雇用形態や待遇に関わらず多く仕事をさせてもらえる所に就職するのがいいでしょう。

独立してフリーランスとして活躍している調律師もいますが、調律師は経験とコネがものを言う仕事ですから、ある程度組織に属してスキルと人脈を築き上げてから独立するのが賢明でしょう。

ピアノ調律師の給料・年収・待遇

ピアノの調律は1回およそ1万円〜と、決して安くはありません。しかし会社勤めの調律師であれば月給制ですので、一日に何件も調律をこなせば収入が増えるというわけではありません。

楽器店や調律事務所、ピアノ工場に勤める場合、初任給が月額20万円を超える会社は珍しいということです。

昇給のチャンスもあまりなく、10年間同じ会社に勤めても年収400万円以下というケースも珍しくないそうです。

フリーランスの場合は働いた分だけ収入は増えますが、1日に何件もの仕事を確保すること自体が難しいといわれます。

また調律自体が集中力と体力を必要とする仕事のため、熟練の調律師でも多くて1日3台までの調律が一般的とのことです。

会社勤めをする場合は、雇用形態に応じた福利厚生や各種手当が発生しますが、業務委託やフリーランスとして働く場合は、こういった待遇は受けられません。

ピアノ調律師の生活・勤務時間・休日

ピアノ調律師が会社勤めの場合、会社の勤務規定に準じた出勤時間に出勤し、その日に割り当てられた台数のピアノ調律をします。1日に1〜3件程度、現場に赴いて調律をします。

勤務時間内に担当台数の調律が終わらなければ残業になることもあります。調律の仕事がない時間帯は、会社での事務仕事や営業など、直接調律とは関係のない仕事をすることもあります。

フリーランスの場合は会社勤めとは違い、依頼主からピアノの状態や設置環境を詳しくヒアリングして、あらかじめどれくらい時間がかかるかを想定し、1日のスケジュールを組みます。

休日は、会社勤めの場合は会社の休日規定に準じて取得します。

フリーランスの場合は自分でスケジュールを立てられますが、休日が多く設ければそれだけ収入が減ることになります。

ピアノ調律師の現状と将来性

長引く不況や少子化の影響で、ピアノの生産・販売台数は減少傾向にあります。

その中で調律師のニーズ自体も減ってきてはいますが、近い将来に調律師の仕事自体がなくなることは考えにくいでしょう。

ピアノという楽器は一度購入されれば長期間使用されますし、使用していくにはメンテナンスが必須だからです。

料金競争は年々厳しくなってきているため、顧客の属性や要望を細かく分析し、サービス業としての側面を強めることが求められます。

その過程で職業人口が淘汰され、スキルと熱意を兼ね備えた調律師だけが生き残っていくことも想定されます。