ピアニストの仕事内容

ピアニストの仕事とは

ピアニストの仕事は、人前でピアノを演奏し、聴衆を楽しませることで生計を立てる仕事です。

ピアノの演奏と聞くと真っ先にコンサートを思い浮かべる人も多いかと思いますが、ピアニストの活躍の場はそれだけではありません。

お祝いの席での演奏や他のミュージシャンの伴奏、飲食店のBGMとしてなど、演奏の場はさまざまです。

極端にいえば、ピアノのある場所であればどこにでも活動の場があると言うことができます。

ピアニストの業務の内容

ピアニストの業務内容は、「練習」と「本番」に分けることができます。

実際に聴衆の前に出て演奏する「本番」までの間に、膨大な時間を「練習」についやしています。

どの程度の時間練習するかは人によって違いますが、少なくとも毎日欠かさず指を動かすというのは、ピアニストとしてプロで活躍される方が口を揃えて言うことでもあります。

当然ですが、練習に対しては報酬は発生しません。

しかし、報酬が発生する本番に最高のパフォーマンスを行うためには練習は欠かせません。

練習には決まった始業時間や就業時間があるわけではありません。

自分の体調や感性、本番までのスケジュールを考えて、毎日自分でスケジュールを調整し、自主的に行う必要があります。

そのため、上手にプライベートの時間と練習の時間のバランスをとり、自分でワークライフバランスを保っていく必要がある点もこの仕事の特徴の一つと言えます。

ピアニストの役割

多くの音楽家や芸術家がそうであるように、ピアニストの役割は、ピアノの演奏を通じて人々に喜びを届けることです。

音楽を聴くとき、人は幸せな気持ちになります。

そんな幸せな気持ちを多くの人に届けることができる、素晴らしい職業なのです。

また、お祝いの席や特別な食事の席での演奏は、その場で受ける特別感を盛り上げ、非日常感を演出する役割もになっています。

ピアノの生演奏は、一部の人を除き、普段の生活の中ではあまり耳にするものではありません。

そのため、ピアノの音を聞きながらのセレモニーや食事をするとき、人は日常の生活をはなれた特別な時間であると感じますし、その時間や一緒にいる相手をより特別に感じられることでしょう。

ピアニストのジャンル・種類

ピアニストの専門分野

プロとしてピアノの演奏をすることがピアニストの仕事ですが、その中にも専門となる音楽の種類はいくつかあります。

他のジャンルの音楽でも技術的に上手に弾くことは可能ですが、プロフェッショナルとして演奏を提供する際には、自分の専門分野を限定して活動している人がほとんどです。

音楽のジャンルは実に多様ですが、ピアニストの活躍するジャンルとして特に多いのが次の3つです。

クラッシック音楽

ピアニストといえばクラシック音楽をイメージする人も多いでしょう。

実際、ピアノを学べる大学の多くでクラシック音楽が教えられています。

日本でも毎日のようにピアノコンサートが開かれていますが、その多くはクラシック音楽を演奏しています。

ベートーベンやバッハ、モーツァルト、ショパン、リストなど、多くの作曲家がピアノの名曲を残しています。

時代をこえて愛され続けているクラシックの名曲は、コンサートでも定番のプログラムになっていて人気があります。

クラシックを弾くピアニストとして有名な人はたくさんいます。

世界的に人気があり、CDも入手できる名ピアニストとしては、次の方々の名前が挙げられます。

・アルトゥール・ルービンシュタイン
・ウラディミール・ホロヴィッツ
・ウラディーミル・アシュケナージ
・マルタ・アルゲリッチ
・マウリツィオ・ポリーニ
・スタニスラフ・ブーニン

ジャズ

クラシックに次いでピアノの存在が重要な音楽が、ジャズです。

ジャズの弾き方はクラシックとは異なる点がたくさんあります。

クラシックは基本的に楽譜に従い演奏しますが、ジャズの場合はアドリブをきかせて即興演奏をするのが基本です。

ジャズを学ぶためには、ジャズ・ピアニストを養成するための学校に行く方法がある他、本場アメリカに渡って奏法を身につけてくる人もいます。

ジャズ・ピアニストの主な活動場所は、ジャズのライブハウス等です。

ジャズ・ピアニストとしては、アート・テイタムやセロニアス・モンク、オスカー・ピーターソン、キース・ジャレットなど、巨匠と呼ばれる演奏家が数多く存在しています。

ポピュラー音楽

ポピュラー音楽の世界でもピアニストは活躍しています。

ポピュラー音楽とは、映画音楽や洋楽ポップス、J-POP、ヒーリング系の音楽などで、ジャンルはさまざまです。

活動の場所もいろいろあり、ライブハウスで生演奏をしたり、イベントでの公開演奏を頼まれたり、レストランやラウンジで演奏することもあります。

また、スタジオ・ミュージシャンとして活動しているピアニストもいます。

スタジオ・ミュージシャンとは、CDなどのレコーディングをするためにかり出される演奏家のことです。

依頼が来ると音楽スタジオに行き、楽譜を渡されて初見で演奏をします。

高度な演奏技術が必要となる仕事ですが、その分報酬も高い傾向があります。

ピアニストの勤務先の種類

ピアニストの勤務先には様々な種類があります。

極端に言えば、ピアノがあればそこがピアニストの仕事場になる、ということすら言えます。

ここでは、ピアニストの勤務先として特に一般的なものをいくつか紹介します。

コンサート会場

ピアニストの活躍の場として最も想像しやすいのが、コンサートの会場でしょう。

ピアノ単独のコンサートのほか、オーケストラや合唱の伴奏を務めることもあります。

コンサートで演奏するピアニストは、プロとして活躍する多くのピアニストの頂点的存在と言っても良いかもしれません。

中でもソリストとして活躍するピアニストは大変限られており、花形的存在ということができます。

音楽スタジオ

もちろん生演奏のほか、音源を録音するような仕事もあります。

コンサートでソリストを務められるような人材であれば、ピアノ演奏CDを発売している人もいます。

あるいは、他のミュージシャンの音楽作品に参加することもあります。

クラッシックやジャズ音楽の一部として参加することもありますし、最近ではポップスの伴奏としてピアノが採用されていることもあります。

レストランやバーなど飲食店

中には、ピアノの生演奏を売りにしている飲食店もあります。

このような店では、ピアニストがその場で奏でる音楽をBGMに食事やお酒を楽しむことができます。

飲食店で演奏しているピアニストにはその飲食店の従業員として所属している人もいますし、フリーで活動しつつ、いくつかの店舗やスタジオと契約している人もいます。

アルバイトで働いているケースも多く、音大生のアルバイト先としても人気があるようです。

ピアニストの仕事の流れ

ピアニストの仕事の流れは、その仕事の種類によっても異なります。

例えば大きなコンサートの仕事では、何ヶ月も前から出演依頼を受け、それに向けて準備を始めます。

人気のピアニストの場合、年単位で仕事の予定が決まっている人も少なくありません。

この場合、そのコンサートに向けて計画的に練習をしていくことに加え、事前の打ち合わせや、海外公演の場合は渡航の手配などもおこないます。

アーティストとして活動している場合は、宣材写真を準備したり、演奏依頼がもらえるようPRをするなどの業務もあります。

これらの業務は、フリーランスであれば自分でおこないますが、所属事務所のサポートを受けている人もいます。

レストランやセレモニー会場で演奏する場合は、もう少し短いスパンで依頼を受けることもあります。

コンサートと同様に、依頼を受けたら、時間帯や雰囲気、ゲストに合わせて曲を選び、依頼主と打ち合わせを行います。

毎日や毎週など、定期的に演奏する契約の場合、毎回の打ち合わせは省略となることもあります。

ピアニストと関連した職業

ピアニストと関連した職業に、ピアノの先生があります。

ピアノの先生は、新たにピアノを始めたいと考えている人や、さらに上達したいという人に対してピアノの技術や音楽一般について教える仕事です。

同じくピアノのスペシャリストですが、演奏技術に加えて、人に教えるためのテクニックやコミュニケーションスキルが必要になります。

音大に入学するための本格的なレッスンもありますし、最近では大人になってから趣味として始める人も増えており、カルチャースクール的な位置づけのレッスンもあります。

また、小学校前後の子どもに対して教える音楽教室やピアノ教室も多く、その場合は子どもが好きだということも大切なポイントとなってきます。

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