「作詞家」の仕事とは

作詞家の仕事内容

言葉を駆使して、曲に合う歌詞をつける仕事

作詞家とは、曲に歌詞をつけていく仕事です。

大手プロダクションの有名アーティストの楽曲や歌謡曲、演歌など、さまざまな曲に歌詞を提供します。

作詞家は作曲家からデモテープをもらい、プロデューサーなどから要望を受けて、その曲のイメージやコンセプトに合う詞をつけていきます。

近年ではシンガーソングライターをはじめ、ミュージシャンが自ら作詞をすることも増えていますが、まだまだ作詞家の需要は多く、才能ある作詞家を大手レコード会社などがつねに探し求めている状態です。

作詞家の就職先・活躍の場

コンペに合格してデビューとなるのが一般的

作詞家は、基本的に会社に就職をして働くわけではなく、多くの場合「コンペ」と呼ばれるオーディションを勝ち抜いて、ようやくデビューすることができます。

作家事務所・音楽事務所などでは、つねに人材発掘を行っており、事務所を通して作詞家デビューとなった場合は、その後の仕事も事務所を通して請けられるケースが多いようです。

ある程度の実力や経験、実績が認められればフリーランスになって、完全に個人で案件を請け負っていくことも可能です。

作詞家1日

1日中、音楽や言葉について考えることも

作詞家は、オンオフの区別をつけにくい仕事といえるかもしれません。

起きている時間は、つねに言葉について考えているといっても過言ではありません。

ここでは、そんな作詞家のある1日の過ごし方を紹介します。


08:00 起床
勤務時間は決められていませんが、なるべく毎朝同じ時間に起床するように心がけています。

09:00 打ち合わせへ
所属先の音楽事務所へ打ち合わせに出かけます。

13:00 休憩
打ち合わせに参加したプロデューサーやマネージャーたちと情報交換を兼ねて一緒に食事をとります。

15:00 作詞作業
集中して一気に作業を進めていきます。

19:00 映画鑑賞
集中力が切れ、ひと段落したところで仕事を終えます。映画を観て感性を豊かにすることも大事です。

21:30 ディナー
友人と一緒に食事とお酒を楽しみます。

25:00 就寝
明日の仕事に差し支えないよう睡眠はしっかり取ります。

作詞家になるには

作詞家になる方法はいくつもある

作詞家になるために決まった方法はありません。

実際、現在作詞家として活躍している人たちもさまざまな経歴の人がいます。

多いのは、音楽大学や音楽専門学校で学んで作詞家としてデビューを目指す方法や、レコード会社主催のコンテストに応募して作詞家の業界に足を踏み入れる方法などです。

また、自分自身でバンド活動や楽曲制作をしているなかで、発表の場を広げていき、レコード会社から声をかけてもらうといった方法もあります。

作詞家として活躍し続けるのは簡単なことではありません。

音楽的な知識を吸収し続けることはもちろん、さまざまな芸術作品に触れたり世の中の動きにも敏感になり、日頃から感性や表現力を磨き続ける努力が欠かせません。

作詞家の学校・学費

音楽系の学校を出てもデビューできるとは限らない

作詞家になるのに資格は必要なく、学歴もまったく問われません。

あくまでも実力勝負の世界となっており、特別な学校に通わなくても作詞家になれるチャンスはあります。

ただし、音楽大学や音楽専門学校で音楽理論や作詞についての基礎知識や技術を身につけ、その後の音楽活動に生かそうとする人も多くいます。

このような学校は卒業までに数百万円程度の学費がかかりますが、もっと手軽に学びたい人は民間の作詞講座を受ける方法もあります。

作詞家の給料・年収

人によって大きな差が出る

作詞家の収入のほとんどは印税で、歌詞を提供した楽曲の売上げに対して約1.5%といわれています。

つまり完全出来高制となるため、提供した楽曲の売上がなければ収入はありません。

一方、有名アーティストやアイドルなどに歌詞を提供し、ミリオンセラーとなれば相当な収入が期待できます。

作詞家の収入は人によって大きく差が出ていますが、稼げる作詞家になるには、実力を高めて信頼を集めることが不可欠です。

作詞家のやりがい、楽しさ

言葉を音にのせて、魅力的な作品を作り上げていく

作詞家のやりがいは、音の世界に言葉をのせ、音楽としてさらに魅力的な作品へと完成させていく過程そのものにあるといえるでしょう。

ときには「生みの苦しみ」を味わうこともありますが、苦労の末やっとCDが完成し、ジャケットや歌詞カードに自分の名前を発見した時には、えも言われぬ感動に包まれることは間違いありません。

自分が関わった曲が世の中に広まり、テレビや街中でふと耳にしたときにも、大きな達成感や充実感が得られます。

作詞家のつらいこと、大変なこと

考えても思うような言葉が出てこないことも

作詞家はその曲を歌うシンガーのイメージや発する言葉に合わせ、なおかつメロディーの文字数やリズムの制約がある中で、曲の全体の構成やサビの盛り上がりまで考えて歌詞を組み立てなければなりません。

さらに、映画やドラマの主題歌ならその内容、CMソングならその商品のイメージもプラスし、プロデューサーから季節感や細かいテーマなどが与えられた場合にはそのすべてのニーズに応える必要があります。

なかなか思うような言葉が出ずに悩んでいる時間が、作詞家にとって一番つらいことだといえるでしょう。

作詞家に向いている人・適性

好奇心旺盛で、音楽的な知識も身につけられる人

作詞家は言葉を扱う職業ですが、ただ単に文章を書くことが上手であればよいというわけではありません。

作詞は小説や論文と違い、シンガーが歌うことを想定した言葉の使い方や言い回しを用い、なおかつ曲の流れやサビの盛り上がりに合うインパクトのある歌詞をつけることが重要です。

音楽的な知識やセンスも持ち合わせている人は、この仕事の適性があるといえます。

また、感性や表現力を高めるためにも、好奇心旺盛でさまざまな芸術作品に触れることを楽しめる人も作詞家に向いています。

作詞家志望動機・目指すきっかけ

音と言葉の両方が好きであること

作詞家を目指す人たちは、音楽が好きで、なおかつその詞の世界に深く浸かっていきたいという思いを持っていることが多いようです。

好きなアーティストの音楽を聴くときは必ず歌詞カードを読み込んだり、自分で考えたメロディーに自作の詞をのせるといったことをしているうちに、作詞家になりたいという思いが募る人もいます。

作詞家になる人は、サウンドそのものと言葉の両方が好きという思いを持っている人が多いのが特徴です。

作詞家の雇用形態・働き方

フリーランスで活動するか、事務所に所属するか

作詞家の働き方は、大きく分けるとフリーランスで活動する人と、作家事務所に所属して働く人がいます。

いずれの場合でも案件に応じて在宅で作詞を行うことが多く、締め切りに間に合わせれば時間の使い方は自由です。

駆け出しのころは時間の調整が難しく、自宅に缶詰状態のことが多くなりがちといわれますが、慣れてくれば作業も早くなり自分の時間を調整できるようになります。

なかにはコピーライターなどの仕事をしながら「兼業作詞家」として働いている人もいます。

作詞家の勤務時間・休日・生活

自分でスケジュールを調整しながら働く

作詞家として働く人たちの多くは、抱えている案件の締切に間に合うように、自分でスケジュール調整をしながら仕事を進めていきます。

売れっ子作詞家になると、たくさんの仕事を同時進行でいくつも抱えていくため、年中忙しい状態が続くことになるでしょう。

激務な日々は大変なこともありますが、作詞家としては、忙しいということはそれだけ周りから必要とされていることであるため、幸せだといえるかもしれません。

作詞家の現状と将来性・今後の見通し

いつの時代も、実力ある作詞家のニーズは大きい

近年はシンガーソングライターなど、ミュージシャンやアーティスト自身が作詞・作曲を手がけることも増えているため、作詞家単体での仕事は以前に比べると減りつつあるといわれます。

ただし、ポップスやアニメソング、演歌などの分野ではまだまだ作詞家が活躍する機会も多く、実力ある人の下には多くの仕事が舞い込んでくるでしょう。

作詞家として名が知れるようになるまでの道のりはとても険しいため、コツコツと努力を続け、少しずつ信用や実績を積み重ねる努力は不可欠といえます。