食品衛生監視員になるための学校(大学・学部・短大・専門学校・養成施設)

食品衛生監視員になるための学校の種類

食品衛生監視員になるためには、まず食品衛生監視員の任用資格を得ることが必要となります。

この資格を取得することができる学校には、以下の2種類があります。

(1)医学歯学薬学獣医学、畜産学、水産学または農芸化学の教育課程がある大学
(2)都道府県知事の登録を受けた食品衛生監視員の養成施設

*最新の情報は厚生労働省、各自治体のホームページなどで確認してください。

これらの学校に通って、所定の課程を修了すれば、もしくは修了して卒業すれば食品衛生監視員の任用資格を取得することができます。

食品衛生監視員になるには

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食品衛生監視員になるための大学

大学において、医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学または農芸化学の課程を修めて卒業した者(卒業見込みを含む)は、食品衛生監視員の任用資格が得られます。

ここでいう「大学」とは学校教育法に基づく大学のことを指し、一般的には短期大学は含まれません。

なお、このうち畜産学、水産学、農芸化学の課程に関しては、以下の定められた科目の単位を取得する必要があります。

畜産学の必要取得科目

畜産学の場合は、次の13科目のうち、11科目以上の単位を取得する必要があります。

・家畜育種学      
・家畜品種論 
・家畜繁殖学
・家畜栄養学      
・飼料学   
・家畜管理学
・家畜解剖学又は組織学 
・家畜生理学又は生化学
・畜産物利用学
・草地利用学
・家畜衛生学
・畜産学汎論
・畜産経営論

水産学の必要取得科目

水産学の場合は、次の7科目のうち、6科目以上の単位を取得する必要があります。

・水産資源学
・漁業学
・水産増殖学
・水産物利用学
・水産生物学
・水族環境学
・水産生物化学

農芸化学の必要取得科目

農芸化学の場合は、次の10科目のうち、8科目以上の単位を取得する必要があります。

・土壌学
・植物栄養学
・生物化学
・応用微生物学
・栄養化学
・食品化学
・農産物利用学
・畜産物利用学、水産物利用学又は林産物利用学
・農薬化学
・生物有機化学

食品衛生監視員になるための養成施設

養成施設とは?

食品衛生監視員養成施設とは、食品衛生監視員を養成するために都道府県知事が認定、登録をした教育施設、またはその教育課程です。

養成施設の設置者は全国の学校法人や国立大学法人が中心です。

つまり、上記の(1)以外で養成施設として認められた大学ということです。

養成施設として登録したい大学などは、食品衛生監視員として必要な知識を習得できる学部・学科・専門コースなどを都道府県知事に申請し、都道府県知事は審査のうえ、厚生労働省令で定める基準に従って認定、登録をします。

該当する学部や学科などはそれぞれの大学によって異なりますが、具体的な例としては、「人間科学部 健康栄養学科」「農学部 生物機能化学科 食品衛生コース」「保健福祉学部 栄養学科 食品衛生任用資格取得コース」などが挙げられます。

現在、全国で300以上の養成施設が登録されているため、選択肢は比較的広いといえるでしょう。

養成施設の一覧などは厚生労働省のホームページに公表されていますので、詳しいことはこちらで確認してください。

参考:厚生労働省 食品衛生監視員

養成施設で学ぶとどうなるの?

食品衛生監視員の養成施設で所定の科目・単位を修了すると(修了見込みを含む)、食品衛生監視員の任用資格を得ることができます。

任用資格であるため、ただ持っているだけで効力を発揮するものではありませんが、その後、国家公務員として働く場合でも、地方公務員として働く場合であっても、この資格は必須となります。

そして、実際に公務員として食品衛生の部局に配属されたときに、「食品衛生監視員」と名乗ることができるようになります。

なお、養成施設のなかには、同時に「管理栄養士」の国家資格や、食品衛生監視員と同じく食品衛生に関わる「食品衛生管理者」の任用資格が得られる学校もあります。

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食品衛生監視員の学校選びのポイントは?

食品衛生監視員になるルートはいくつかありますが、地方公務員として勤務する場合、実際には獣医師薬剤師として採用された後に、保健所などに配属され、食品衛生監視員として任命されるケースが多いようです。

食品衛生監視員の任用資格は大学や養成施設で所定の課程を修了すれば、もしくは修了して卒業すれば、それに伴って得られます。

はじめから食品衛生監視員だけを目指す方法もありますが、食品衛生監視員以外の選択肢も考えているのなら、自分の興味のある分野、学びたい分野を考慮に入れながら、大学や学部を選んだほうがいいでしょう。

短期大学や専門学校で学び、栄養士となって2年以上の実務経験を積んでから食品衛生監視員になるルートもありますが、受験する採用試験によっては受験資格に短期大学や専門学校を含めないケースもあるので、注意が必要です。

今後どういうキャリアを進んでいきたいのか、自分の将来をしっかり思い描いて、そのためにどんな学校が最適なのかを自分で判断することが大切です。