市役所職員と県庁職員の違い

市役所職員と県庁職員の仕事内容の違い

市役所職員は、地域住民の日常生活に必要な行政サービスをおこなう仕事です。

具体的には、戸籍・住民登録や各種証明書の発行などの窓口業務、道路や公園などの公共施設の整備・管理、防災計画の立案・実施、福祉や教育に関する相談対応などがあげられます。

一方、県庁職員は市区町村レベルでは対応が難しいことがらや、国と市区町村間の橋渡しをおこなうなど、広域にまたがる行政サービスを提供する仕事です。

具体例をあげると、市区町村をまたいだ総合開発計画や、県全体での義務教育や社会福祉の一定レベルの維持などを県庁職員は担当しています。

このように、市役所職員と県庁職員では「行政サービスを提供する範囲」に違いがあるといえるでしょう。

市役所職員と県庁職員になる方法・資格の違い

市役所職員、県庁職員ともに「公務員」の立場になるため、両者とも「地方公務員試験」を突破する必要があります。

地方公務員試験の区分は各地域によって差はありますが、大卒程度は「上級」、短大卒程度は「中級」、高卒程度は「初級」と区分しているケースが多いです。

そのため、大卒者が県庁職員を受験する際は「県庁職員上級試験」を受けることが多く、試験内容は「教養試験・専門試験・論文試験・面接試験」が基本です。

一方、「市役所職員上級試験」の場合は、市によっても異なりますが専門試験がなかったり、「試験は教養試験と面接のみ」というケースもあります。

そのため、単純な勉強量で考えれば、市役所の採用試験のほうが勉強量は少なくすむ可能性が高いでしょう。

市役所職員と県庁職員の資格・必要なスキルの違い

市役所職員と県庁職員のどちらの場合も、事務系の区分で受ける場合であればとくに必要な資格はありません。

それぞれの市や県ごとに市役所職員、県庁職員の試験が実施されているため、その試験に合格することで市役所職員もしくは県庁職員になることができます。

しかし、たとえば看護師臨床心理士保育士などの「資格免許職」と呼ばれる区分で受験する場合は、それらに該当する資格を保有している必要があります。

資格免許職の募集職種や採用人数などは自治体ごとで大きく異なるため、市や県の採用ページなどで確認しておくとよいでしょう。

市役所職員と県庁職員の学校・学費の違い

地方公務員試験の区分は大卒程度は「上級」、短大卒程度は「中級」、高卒程度は「初級」と区分している自治体が多いです。

しかし、これらはあくまで「試験内容の難易度」を表す区分であり、学歴によって受験資格を制限するものではありません。

そのため、たとえば最終学歴が高卒の人でも、大卒程度である上級試験を受験することは可能です。

このように学歴要件はとくにありませんが、自治体ごとで各区分の「年齢要件」は設けられているため、その点には注意が必要です。

市役所職員と県庁職員の給料・待遇の違い

仕事内容や役割にちがいが見られる市役所職員と県庁職員ですが、給料はどちらが高いのでしょうか。

2019年におこなわれた総務省の調査によると、それぞれの平均給与は以下のとおりです。

<団体区分別の平均給与月額(一般行政職)>
・都道府県 412,987円
・指定都市 436,783円
・市 401,621円

参考:総務省 平成31年地方公務員給与実態調査結果等の概要

これを見る限りでは、指定都市の職員が若干多い金額となっていますが、全体的にそこまで大きな差はないといえるでしょう。

実際には自治体間の税収格差なども職員の給料に影響してくるため、一概にどちらが多いと断定することはできません。

市役所職員と県庁職員はどっちがおすすめ?

市役所職員と県庁職員の仕事を比べると、市役所職員は住民と接する機会が多い分、「人の役に立っている」ということを実感する機会が多い仕事です。

こうした実感が、仕事のはげみになっている市役所職員は少なくないようです。

これに対して、市区町村の単位を超えた大きな仕事に取り組むのが県庁職員の役割です。

こういった規模の大きな課題に挑み、結果を出すことに県庁職員は魅力を感じるといいます。

なかには「筆記試験が楽だから」という理由で市役所を選ぶ人もいますが、筆記試験が通っても面接で熱意を伝えられなければ、人物試験で不合格になってしまうことも十分に考えられます。

それぞれの具体的な仕事内容をよく確認して、自分はどちらの仕事にやりがいを感じるのかを基準に選ぶと良いでしょう。