通信で司書の資格はとれる?
司書を通信で目指す人はいる?
通信でも取得可能
大学や短期大学(部)を卒業していれば、通信課程で図書館司書の資格が取得できます。
その際、卒業した大学や専攻した学部・学科は問われません。
既に教員免許を取得している人であれば、司書教諭の資格も通信課程で取得できます。
「通信制は自宅で学習できる」というイメージが強いですが、「スクーリング」(大学に出向いて講義や演習を受けること)や単位認定のための試験があります。
ただ、学校によっては、地方の主要都市でスクーリングや試験を受けられるところもあります。
遠くの大学(スクーリング会場)へ通うとなると時間も交通費もかかりますので、ご自身に都合のよい通信課程を探してみましょう。
期間は半年から1年
図書館司書として既に働き始めている人や、転職のために急いで資格を取らなければならない人など、短期間での資格取得を目指す人のために、通信課程では、最短半年あるいは1年で司書としての知識・技術が身につけられるカリキュラムが組まれています。
またスクーリングも、春・夏2回のところもあれば、ゴールデンウィークや土・日に開講する学校もあり、実にさまざまです。
これからご紹介する通り、多くの大学の通信課程で司書の資格が取得できます。
通信の学校
・「八洲(やしま)学園大学」(神奈川県横浜市)
・「東洋大学」(東京都文京区)
・「帝京大学」(東京都板橋区)
・「帝京平成大学」(東京都豊島区)
・「明星大学」(東京都日野市)
・「玉川大学」(東京都町田市)
・「近畿大学」「近畿大学短期大学部」(大阪府東大阪市)
・「大阪芸術大学」(大阪府南河内郡)
・「佛教大学」(京都市北区)
・「近大姫路大学」(兵庫県姫路市)
・「法政大学」(東京都千代田区)
・「聖徳大学」(千葉県松戸市)
※平成30年4月1日現在
教育訓練給付制度
「八洲学園大学」は最短半年で司書資格が取得でき、しかもこの資格の課程が「教育訓練給付制度対象講座」に指定されています。
同様に、最短1年で司書資格が取得できる「聖徳大学」(千葉県松戸市)も「教育訓練給付制度対象講座」に指定されています。
この「教育訓練給付制度」というのは、受講修了後にハローワークへ支給申請をすれば、資格取得を応援してくれるという制度です。
雇用保険の支給要件期間が3年以上あること、受講開始日までが1年以内であること、前回の教育訓練給付金受給から今回受講開始日前までに3年以上経過していることなどの一定の条件をクリアしていれば、受講生本人が支払った教育訓練経費(授業料)の20%に相当する額(4千円以上、上限10万円)が給付されます。※2019年4月1日現在
キャリアアップや転職を目指す人にとっては非常にありがたい制度なので、有効活用できるとよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
通信のメリット
通信過程で図書館司書を目指すメリットはあるのでしょうか。
まず、インターネットを活用することで受講生の自由時間を効率よく学習に当てられるということが大きな魅力です。
近隣に大学がない地域に住んでいる人や仕事をしながら転職を目指している人、子育てをしながら再就職を目指している人にとっては、通学に時間をとられることなく勉強ができるので、私生活と学習を両立させやすい環境があります。
また、近年では図書館でもコンピューター化が進んでいますが、通信過程ではこのような現状に対応できる司書を育てるためにIT系の科目を幅広く開講していることがあります。
学校によって特色があるので、自分に合う通信過程を選ぶことが大切です。
通信のデメリット
その一方で、図書館司書の通信過程にはデメリットもあります。
まず、最短で半年あるいは一年ほどのカリキュラムで勉強をすることになるので、効率よく計画的に学習を進めることが大切です。
大学や専門学校に通学しながら学習している人のように講師やクラスメイトが叱咤激励してくれるわけではないので、独学でコツコツと勉強できる人でなければ難しいでしょう。
また、通信過程を受講する大前提として、受講できる対象者が限られているという点があります。
大学や短期大学(部)を卒業していなければいけないので、誰もが受講できるわけではないのです。
そもそも自分が対象となっているかどうかを確認してから通信のスクールを探しましょう。