司書教諭になるまで(体験談)
大学で資格取得
私の卒業した大学では中学・高校の教員免許と司書教諭の資格を取得することができました。
しかし、18歳だった私は「ただでさえ教職課程の必修授業が多いのに、司書教諭のための科目を受けるとなると、ずっと勉強したかった国文学の授業が受講できなくなって本末転倒だ」と思いました。
さらに、ガイダンスで「司書としての就職は厳しい」という説明を聞いて、図書館司書や司書教諭を目指すことをやめたのです。
今にして思えば、限られた時間なのですから資格を取得するために好きなことが制限されるのは当然のこと。国文学関連の授業は三・四年生になって聴講することにして、司書の授業を受けておけばよかった、と悔やまれます。
もし皆さんの心の中に、少しでも司書教諭として活躍する未来像があるのであれば、大学時代に資格を取得しておくことを強く勧めます。
夏休み中に講習を受講
教諭として勤務しながら資格を取得するのは、とても大変。普段は、教科や部活動の指導で夜遅くまで仕事をしなければならない教員にとって、夏期休業中くらいしか司書業務について勉強する時間はありません。
かく言う私も、夏休みの部活動指導を特別に休ませてもらって、講習を受けるために県中部の大学へ三週間通いました。県内全域から参加者が集められたために、大講義室はすし詰め状態。実技のときだけ20人くらいの小グループ編成でした。
短期間で多くの事柄を覚えなければならず、行き帰りの電車・バスの中でもテキストを読んで勉強しました。
司書教諭として任命
司書教諭の資格を持っていても、必ず司書教諭としての職務に就けるとは限りません。まず、教諭として勤務する学校に12学級以上あること。そして、校長から司書教諭に任命されること、が条件です。
私は、司書教諭の資格を取得した年度末には、それまで司書教諭を務めていた先輩教員が異動することが決まっていたので「新年度には司書教諭を頼みたい」という内示を受けました。
その後、図書課に配属となり司書教諭としての辞令を受けて、図書館業務に携わるようになったのです。。