司書補になるには? 仕事内容や資格について紹介
司書補の仕事内容
「図書館法」という法律にのっとり、図書館で図書を専門的に扱う職が司書と司書補です。
「司書」はよく聞きますが、「司書補」という職業・資格について初めて知る、という人もいるのではないでしょうか。
司書補とは、「補」という字が表す通り司書の業務を補佐する役割を担います。
「補佐」というと、司書がメインで責任ある仕事をし、司書補はサブ・アシスタントとして司書から簡単な作業を頼まれる、という印象を与えがちですが、実際には司書も司書補も変わりなく、貸出・返却業務や書架の整理、レファレンスサービスなど図書館での全般的な仕事に従事しています。
ただし、司書と司書補では必要な資格が異なりますので、雇用形態や給料などの待遇にも差がある場合があります。
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司書補の資格の取り方
司書補の資格
それでは、司書補の資格はどのようにして取得するのでしょうか。
司書の資格を取るためには「大学や短大、高等専門学校の卒業」が必須条件なのに対し、司書補は高校を卒業後、あるいは高等専門学校第三学年を修了後に「司書補の講習」を受けることで資格が取れます。
経済的な事情などにより大学進学が困難な人や、専門学校に進学したけれども諸事情で図書の仕事に進路変更したい人などにも、図書館で働く道がひらかれているというわけです。
司書補の講習
司書補の講習は、概ね毎年7月〜9月にかけて全国5大学程度で実施されます。
集中講習となっており、講習では図書館に関する専門科目について学習します。
講習の実施大学、期間、問い合わせ先について詳しく知りたい人は文部科学省のHPを見てみるとよいでしょう。
3年以上の勤務で司書へ
司書補という資格はあるものの、実際の図書館での求人情報では「司書資格必須」と示されていることが多く、司書補だけの募集、あるいは司書や司書補の求人自体は少ないのが現状です。
司書補よりも高度な資格が司書ですから、司書補に比べて司書の資格を持っている方が採用には有利だといえるでしょう。
そうはいっても、司書補も法律に定められた「図書館専門職」であり、実際に司書補として活躍されている方もいます。
司書補として働きながら「やっぱり司書になりたい」という場合は、3年以上司書補として図書館での勤務を経験すれば、司書講習が受けられるようになります。
その修了をもって司書の資格を有することができます。
司書補として勤務する際には、司書の資格を持っている人と肩を並べて業務に当たるわけですから、積極的に資料についての知識を深めたり、利用者に関わったりする姿勢が求められます。