歯科医師の転職理由・転職状況は?

歯科医師の転職事情

歯科医師にはキャリアアップやスキルアップを求め、転職する人も少なくありません。

また歯科医師余りと言われてはいますが、都心部から外れれば依然として歯科医師不足の地域は全国的にたくさんありますので、求人もコンスタントに出ており転職は問題なくできる職業といえます。

また、歯科医師は医療専門職の中でも独立開業がキャリアの先に比較的見えやすい職種でもあることから、歯科クリニックの開業を将来的に見すえ、それまでの準備や道筋として勉強したい分野、開業を予定している診療科などに力を入れている歯科クリニックや総合病院などにいったん転職を考える歯科医師も少なくないようです。

歯科医師の転職は、一般企業などの転職とは少し状況が異なり、開業するか、それとも転職して違う歯科クリニックや病院へ行こうかといくつかの選択肢で進路に迷う場合や、開業準備をするため違う歯科クリニックなどで短期など期間を決めて働きたいと考えている場合などの特徴があります。

歯科医師の転職理由

歯や口腔はわたしたちにとって大事な器官であるとともに、生活に密着した「食べる」という行為とは切り離せない器官のため、高齢化が進む昨今では歯科医のニーズが減少することは考えにくいでしょう。

そのため、常に求人があちこちで出ていることもあり、歯科医師の転職は少なくありません。

地域や求める働き方、目指す診療科や専門分野など、人によって仕事に求めるものが異なるため、その理由もさまざまです。

ここでは、歯科医師が転職を考える理由として多く聞かれるものを挙げてみます。

特定の治療分野で有名な先生がいる所で働きたい

特定の学びたい分野がある歯科医師や、研究したいテーマがある歯科医師にとっての転職は、学びの機会を求めてという理由が多いでしょう。

出身大学をはじめ、他大学のその分野での権威や臨床で有名な先輩歯科医師を師とし、勉強させてもらいたいとして転職を考えるケースが多いようです。

医師や歯科医師は知識だけでなく技術や環境も重要であるため、学びの環境に身を置きたいと考える歯科医師はステップアップの意味で転職を柔軟に考えているようです。

開業準備をするために、非常勤で働ける所を探したい

独立開業の予定が自らの中で立っており、それまでの期間に多く症例に当たったり、開業資金をためたりといった理由で、期間限定の非常勤先を探す転職のケースもあります。

独立開業した後も、患者さんがしっかりと着くまではなかなか経営が安定しませんので、収入の途として非常勤でアルバイトに行く場合や、歯科クリニックや病院に所属して外からの情報アップデートや刺激を途切れさせないといった意味合いでも非常勤勤務を辞めずに並行し、仕事のペースを保つ歯科医師もいます。

独立して開業するために、特定の技術を磨きたい

審美歯科や矯正歯科など、日々知見や治療法が新しく進歩していく分野で開業を志している歯科医師は、その分野に力を入れている歯科クリニックや病院などで特定の技術や知識を磨いていきたいと考え、転職を検討し始めるようです。

開業準備のひとつとして、また生き残りをかけた新たな自身のクリニックの強みとして、技術を学ぶために他所のクリニックなどで修業を希望する歯科医師も少なくありません。

歯科医師のつらいこと・大変なこと・苦労

歯科医師から異業種への転職

歯科医師が活躍できる職場は意外と多く、公務員や大学・研究所などの研究者や職員などが挙げられます。

歯科医師になるためには、6年制大学の歯学部、もしくは歯科大学を卒業し、歯科医師国家試験に合格する必要がありますが、その歯学生たちを教えるのも多くは現役の歯科医師や歯科医師免許を持つ先生です。

また、大学や研究所などでは歯科医師が、新しい歯科の治療法、治療材料、病態の解明について様々な分野の研究をしています。

他にも、一般企業に就職、歯科クリニックで使用する機器や薬剤を開発製造しているメーカーや、製薬会社などで研究職で働く歯科医師も多くはありませんが存在します。

また、公務員として役所で働く歯科医師もいます。

平成28年の厚生労働省の統計では、300人以上の歯科医師が保険医療行政に携わり、地域住民の口の健康の維持と増進に取り組んでいます。

歯科医師として歯科クリニックや病院で臨床の現場で働く以外にも、歯科医師免許を持つ人の就職の選択肢は広く開かれたものになっているといえます。

未経験者から歯科医師への転職

社会人として企業などで勤務していた免許を持たない人が、歯科医師に転職するためには長い道のりを歩まなければなりません。

異業種から歯科医師に転職するといった場合、まずは歯科医師の国家資格を取るため、大学に6年間通う必要があります。

歯学部と歯科大学は国公立大学、私立大学を合わせて29大学ありますが、各都道府県に必ず設置されているわけではないため、住んでいる地域に歯科大学がない場合は県外に通わなければなりません。

くわえて、学費は国公立大学の場合入学金も合わせて6年間で約350万円、私立大学になると約1800万円~3000万円がかかり、この他に実習費や教科書代などが必要になります。

6年間はびっちりと勉強に励まなければならず、また歯科医師国家試験の合格基準は今後も引き上げられる見通しであるため、強い気持ちと意欲的に学ぶ努力が不可欠です。

大学に通い直し、研修期間を経て一人前になる頃の年齢を考える必要があるでしょう。

はれて歯科医師になった後も、歯科医師は細かな作業の連続であるため、集中力や手先の細かな動きができる年齢で経験を積めないと、仕事に困ってしまう可能性もあります。