警察官に向いている人の特徴とは? 求められる能力・スキルや適性について解説

警察官には、「人や社会を守りたい」という正義感はもちろんのこと、組織として団結できる協調性や正しい倫理観が求められます。

そのほかにも、警察官として活躍するにはさまざまなスキルが必要です。

ここでは警察官を目指す人のために、警察官に向いている人の特徴や適性、求められる能力・スキルなどについて解説します。

警察官に向いている性格・適性

警察官に向いている人

正義感がある

警察官に必要なのは、それぞれの地域で暮らす人々や社会を守りたいという正義感です。

警察官の仕事はハードで、ときに長時間におよぶ事務対応や事故処理、犯罪捜査などを行わないといけないときもあります。

また、厳しさを持って、間違いや罪を犯した人に向き合わなくてはならない場面も少なくありません。

社会の秩序を大切にし、犯罪のない世の中をつくっていきたいという強い意思がないと、厳しい業務を続けていくことは難しいでしょう。

協調性・チームワークを大事にして行動できる

警察組織は非常に大きく、さまざまな役割・専門性を持った警察官が、チームを組んで業務に臨みます。

日々起こり続ける難解な事件や大規模な事故に対応するためには、一致団結して、組織としての強みを生かすことが不可欠です。

採用後に入る警察学校においても、訓練だけでなく食事や入浴など、あらゆる状況で集団行動することが求められ、警察官に必要な協調性を身につけるよう指導を受けます。

チームの和を乱すような身勝手な行動をしていたら、警察官としては務まりません。

警察官には、自分のことばかり優先するよりも、周囲を尊重し行動できる、協調性のある人に向いています。

モラルを持ちあわせている

近年、警察官の不祥事やスキャンダルなどのニュースが目立っています。

本来、悪を許さない存在であるはずの警察官が、このような問題行動を取ってしまうと、警察官に対する世間の目はますます厳しくなってしまいます。

もちろん、ほとんどの警察官は日々まじめに業務に取り組んでいますが、ごくわずかな一部の警察官の過ちが、警察組織全体のイメージを悪化させてしまっているのも現実です。

警察官として軽はずみな行動をとることは決して許されないため、これから警察官を目指す人にも倫理観を持ちあわせていることが求められます。

何が正しいのか、何が正しくないのかをきちんと判断し、冷静に行動することが大切です。

警察官になるには

警察官に必要なスキル・能力

厳しい業務に耐えられるだけの体力

警察官の業務はさまざまであり、なかにはデスクワーク中心の部署もあります。

しかしながら、人事異動などで多様な部門や仕事を経験することを考えると、基礎的な体力は警察官として必須の能力といえます。

とくに新人や若手のうちは、ろくに休憩も取れず24時間の当番勤務にあたったり、何日間も帰宅できないまま事件の捜査を行ったり、炎天下の下で何時間も立ちっぱなしで警備にあたったりしなければならないこともあります。

採用時点でそこまで突出した体力が求められるわけではありませんが、心身ともにタフさが要求される職業であることは確かです。

警察官を目指すなら、学生のうちから積極的に体力づくりに励んでおくとよいでしょう。

柔道・剣道などの武術スキル

警察官は、日々犯罪者などと対峙しなければならない業務特性上、いざというときに相手を組み伏せられるだけの武力を備える必要があります。

警察学校でも柔道や剣道の授業がありますが、警察官として働きだした後も、警察内のクラブなどに所属して、継続的に武術の鍛錬に励む人は多いです。

武術に抵抗がなく、そのスキルを磨くことを苦にしないことも、警察官としては大事なスキルの一つです。

事務処理能力・パソコンスキル

警察官の仕事では、報告書や調書を作成したり、各種手続きに必要な書類を取りまとめるといった作業も多数発生します。

そうしたコツコツとした事務的な業務処理の能力や、基礎的なパソコンスキルも求められてきます。

また、IT化が進む現代社会では、スマートフォンなどの情報端末が捜査における重要な手がかりになることも増えているため、IT知識をもっていると仕事で役立つ場面もあります。

警察官に向いていないのはどんな人?

気が短い人

警察官は、犯罪者はもちろん、非行少年や交通違反者、暴力団関係者、あるいは泥酔者など、世の中の治安を乱す恐れのある人と日常的に接しなければなりません。

そうした人のなかには、警察官に対して敵対的な人もおり、罵詈雑言を浴びせられたり、ときには暴力を振るわれることもあるかもしれません。

しかし、そこですぐに頭に血がのぼってしまうようでは、より事を荒立てて事態を悪化させることになります。

警察官は、相手の挑発に乗ったりせず、どんなときも落ち着いて対処することが必要です。

すぐにカッとなって冷静さを失ってしまうような気が短い人は、警察官にはあまり向いていないといえます。

自由に出かけたい人

人々の安全な生活を脅かすような事件や事故は、24時間365日起こる可能性があり、誰にも予測することはできません。

このため、警察官はたとえ自身の出勤日ではない非番のときであっても、緊急時には呼び出しがかかり、業務を命じられるケースがあります。

いつでもすぐ駆け付けられるように待機しておく必要があるため、旅行などで遠方に出かける際は、あらかじめ上司への届け出が必要です。

もちろん旅行することは可能ですが、制限のない環境で自由を求めたい人や、年に何度も海外に出かけるような旅行好きの人は、あまり警察官に向いていないかもしれません。

マイペースに行動したい人

警察官の業務ではチームワークが求められます。

組織が定めたルールにもとづいて、一人ひとりの警察官が、自らの役割をまっとうすることが大切です。

自分の意思が通らない場面もしばしばあるため、マイペースで行動するのが好きな人、他人に合わせて行動することを苦にする人だと、警察官として働くのはつらいかもしれません。

警察官に向いている性格・適性のまとめ

警察官は、人々の暮らしや命、財産を守るために日夜活躍します。

ときには厳しい仕事をこなさなければならず、性格・適性によってはつらいと感じてしまう人もいるでしょう。

警察官を目指す人は、どのような適性が求められるのか、どのようなスキルが必要なのかをしっかりと調べ、必要なスキルや適性を備えられるように意識しておくことが大切です。