自衛隊のつらいことや大変なことは?

民間人を非常時や災害などから助けてくれる自衛隊をかっこよく感じ、憧れる人もいるでしょう。

しかし、厳しい訓練をたくさんしているイメージもあり、つらく大変に感じている部分があるのではないかと気になる人がいるかもしれません。

「自衛隊が苦労したり、つらいと感じていることはなんだろう?」

そう疑問をもった方に、自衛隊がつらかったり苦労したりしていることについて紹介します。

気になった方は、ぜひ参考にしてみてください。

自衛隊のつらいこと・大変なこと

自衛隊員は心身ともに鍛えなくてはならない

自衛隊は体力勝負の一面もありますが、それ以上に精神面も鍛えられる環境があります。

自衛隊にはさまざまな規律がありますし、日頃の訓練・トレーニングも決して楽なものではありません。

また、新人や若手時代の集団生活では、決められた時間に起きて仲間と協力しながら1日を過ごす必要があり、我慢を強いられる場面も多くあります。

とくに最初は過酷な毎日に苦しいと思うかもしれませんが、慣れるとそれほどつらくないと話す人も多くいます。

しかし、いずれにしても心身ともにタフでいなくてはならないのは、自衛官の宿命だといえるでしょう。

自衛隊には厳しい階級社会がある

自衛隊にはいくつもの階級があり、一人ひとりの自衛官は階級づけによってランクが明確にわかるようになっています。

そのため、自衛隊での日常生活の中では、上下関係を嫌でも意識せざるを得ません。

上官からはときに、理不尽だと思われることを言われたり、叱られて嫌な思いをすることもあるでしょう。

しかし、基本的に業務においては上官からの指示命令は絶対であり、自分の意見を自由に述べることはできません。

こうした雰囲気に、次第に閉塞感を感じるようになってしまう人もいるようです。

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自衛隊の悩み・職業病

一般の人に伝わらない独特な用語で会話してしまう

自衛隊には、任務で使用する独特な用語があります。

有名なものとしては、時間の読み方です。

たとえば、「10時30分」は自衛隊では「ひとまるさんまる」、「12時05分」は「ひとふたまるご」といった風に読むのが昔からの習慣となっており、自衛隊で働いている人たちの多くが、時間を見るたびにこのように読むのが普通になっています。

そのため、プライベートでも、ついこのような言い方で時間を伝えてしまうことがありますが、一般の人には伝わらないことが多いです。

なお、このほかにも灰皿を「煙缶(えんかん)」モップを「掃布(そうふ)」と呼ぶなど、自衛隊ならではの用語はたくさんあります。

食事を済ませるまでのスピードが速くなる

自衛隊では、いざというときに即座に行動ができるよう、非常に速いスピードで食事をとることが求められます。

平常時でも、食事を開始して15分程度ですべて片付け終える隊員の姿が見られますし、とくに教育隊にいる間は、もっとスピーディーに食べなくてはならないこともあります。

このような生活を日常的に続けていると、ついついオフの時間であっても早食いになる傾向です。

健康にはあまりよくないかもしれませんが、自衛隊員ならではの職業病だといえるでしょう。

水虫に悩まされる

日ごろから特殊な訓練や任務に励んでいる自衛隊ですが、そんな自衛隊で活躍する人の職業病として、「水虫」があります。

自衛隊に所属する人たちの多くは、普段から「半長靴(はんちょうか)」や「戦闘靴」などと呼ばれる軍用ブーツを着用します。

こうしたタイプの靴は決して通気性がよいわけではなく、内部は高温多湿状態になっているため、どうしても蒸れて水虫が発生しやすくなります。

また、演習や災害派遣時で何日も同じ靴を履き続けなくてはならないときもあり、自衛隊の仕事では水虫になりやすい環境です。

水虫になると、かゆみが出たり皮がむけてしまったりするため、見た目やおしゃれを気にする女性はもちろん、男性自衛官も水虫にどう対処するかで悩んでいる人は多いそうです。

自衛隊を辞める際に多い理由は?

自衛隊を辞める理由は人によって異なります。

たとえば「もっとプライベートに時間を使いたい」「体力面の不安や健康上の問題」「家庭の都合」「業務内容にやりがいを見いだせなくなった」などの理由を口にする人がいれば、一方では「民間企業で働いてみたくなった」「他にやりたいことができて留学をするため」などの理由で自衛隊を離れる人もいます。

自衛隊は、良くも悪くも特殊な世界です。

厳しい上下関係がある中で集団生活を送る日々が続き、男性の割合が大きい職場であることから、やはり体育会系の雰囲気もあります。

また、外出の制限などいろいろな規則もあるため、自由を求める人にとってはフラストレーションを感じやすい面もあるようです。

こうしたなか、職場の人間関係になじめなかったり、自衛隊の訓練や任務そのものにやりがいを見いだせなくなると、自衛隊を辞める決意にいたるケースが多いようです。