土木作業員のつらいこと・大変なこと・苦労
土木作業員のつらいこと・大変なこと
1年中屋外で働き続ける過酷さ
土木作業員は、1日のすべてを屋外での肉体労働に費やす職業です。
重い土砂を一輪車で運搬したり、シャベルを使って穴を掘ったり、アスファルトを砕いたりと、体力的な消耗がきわめて激しいのはもちろん、気温や天候といった環境から受ける負荷も相当なものです。
真夏には立っているだけで汗が噴き出てくるような猛暑のなか、直射日光を遮るものもなく、路面からの照り返しを受けながら朝から夕方まで重労働を続けます。
真冬には、手がかじかんでうまく動かない極寒のなか、吹雪を全身に受けながら、延々と続く除雪作業に追われる日もあります。
また、雨の日には雨にうたれながら、風の強い日には倒れないように踏ん張りながら、黙々と作業しなければなりません。
土木工事の現場は、身体的にも精神的にも過酷であるため、土木作業員には強靭な体と心が求められます。
危険度の高さ
土木作業員に限った話ではありませんが、工事現場での仕事には、さまざまな危険がつきまといます。
資材の一つひとつに重量がありますし、ドリルなどの刃物を扱う機会も多く、パワーショベルやクレーンなどの大型重機も多様されます。
各土木作業員は、集中力をもって作業にあたっていますが、それでも、ほんの些細なミスや、一瞬の油断が事故につながることもありますし、ときには不可抗力といえる事故に巻き込まれることもあります。
作業員が鉄骨の下敷きになる、高所から落下する、トンネルや地下道が崩落して生き埋めになる、ガス管が破裂して爆発するなど、ニュースで報道された痛ましい事故を記憶している人も多いでしょう。
最悪の場合、命を落としてしまうこともあるのが、土木作業員という仕事の最もつらく、厳しいところです。
ただし、近年は工事技術や機械類の進化、工事行程の見直し、業界全体の安全管理の徹底などにより、危険度は減少傾向にあります。
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土木作業員の悩み
「身体が資本」の土木作業員にとって、最も恐ろしいのは、ケガや病気によって働けなくなることです。
しかし、土木工事はハードであり、肉体を酷使することになるため、長年働き続けるうちに体のどこかに故障や痛みを抱えてしまうことは、ある程度は避けられません。
なかでも、重いものを何度も持ち上げたり運んだりする関係上、腰や肩、膝など関節系の痛みに悩まされる土木作業員が目立ちます。
たとえば腰痛が悪化してヘルニアを患うと、入院して手術することが必要になる場合があります。
入院中・リハビリ期間中は、雇用形態によっては収入が途絶えるため、経済的にも悩まされるでしょう。
さらに、術後の経過によっては病気になる前と同じように働くことが難しくなる可能性もあり、体の悩みは、土木作業員にとって正に「死活問題」です。
土木作業員は、さまざまな事態に備えて、労災などの保険に加入しておくことが不可欠です。
とくに一人親方として独立して働く場合、生命保険や傷害保険など、複数の保険を利用することが望ましいでしょう。
土木作業員を辞める理由で多いものは?
土木作業員を辞める人で圧倒的に多いのは、仕事を始めたごく初期のうちに挫折してしまうケースです。
キャリアの浅いうちは、慣れないせいもあって体力的に厳しくなりがちですし、また土木作業員のなかには気性が荒かったりして、新人に対して厳しい物言いをする人もいます。
このため、早々のうちに嫌気がさして、土木作業員を辞める人も少なくないのが実状です。
しかし、1ヵ月か2ヵ月もすれば、自然と体力や筋力はついてくるものです。
土木作業員だけでなく、どこの職場でも怒りっぽい人や気難しい人、とっつきにくい人はいます。
大事なことは、きちんとした目標を定めて、忍耐強く、目の前の仕事に取り組んでいくことです。
謙虚に、かつひたむきに働き続ければ、自然と結果はついてくるでしょう。