スポーツ選手の通訳になるには? 必要な資格やスキル・年収を解説

スポーツ好きの人や語学力を生かしたい人にとって、スポーツ通訳は興味深い仕事のひとつでしょう。

近年では世界的なスポーツ選手の海外移籍や外国人選手の活躍が増える中で、通訳の需要が高まっています。

この記事では、スポーツ選手の通訳になるためにはどのようなスキルや資格が必要なのか、どのくらいの年収がもらえるのかを解説します。

スポーツ選手の通訳の仕事内容

練習時や試合時に外国人選手の通訳を担当

スポーツ選手の通訳とは、スポーツチームやスポーツ選手個人と契約を結び、練習や試合の時にスポーツ選手の通訳をする人です。

具体的な仕事は、練習中にトレーニングの内容やコーチの指示を選手に伝えたり、ミーティングで選手の隣に座って同時通訳したりすることです。

試合中もコーチの指示を選手に伝えたり、選手同士のコミュニケーションで通訳をします。

試合後のヒーローインタビューや、メディアからの取材を受ける際の通訳も、主な仕事の一つです。

また、チームに所属する通訳は、チームスタッフの一員として通訳以外の業務も担当することがあります。

通訳は異国の地でプレーするアスリートの大きな支えとなる存在です。

そのため、練習や試合のみならず、時には日常生活のサポートも必要です。

スポーツ界ではさまざまな言語の通訳が活躍

スポーツ界では、さまざまな言語を話す選手が活躍しています。

主な言語としては英語ですが、野球界やサッカー界ではスペイン語のニーズが高く、サッカー界ではポルトガル語や韓国語などが重要視されます。

近年はスポーツ界で活躍するアジア人が増え、アジア圏の言語も使用する機会が増えています。

選手が話す言語がマイナーな場合は、英語で通訳することが多いですが、さまざまな言語に対応できる通訳が求められ、需要が多様化していることも事実です。

プライベートのサポートを行うことも

スポーツ通訳は、プライベートでも選手にとって大きなサポートとなることがあります。

例えば、日常生活のサポートや医療機関での診察や手続きなどの場面で通訳が必要になることは珍しくありません。

また、チームの移籍や交渉、出張などにも通訳が同行することがあります。

通訳がいることで選手はスムーズにコミュニケーションでき、安心して生活や仕事に集中できます。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

各競技に特化した専門用語を通訳できるレベルが必要

一般的な通訳の資格としては、国家資格の「通訳案内士」があります。

しかし、スポーツ選手の通訳をするためには必須の資格はありません。

基本的には各言語を通訳できる能力があれば、スポーツ界で通訳の仕事をすることは可能です。

ただし、野球、サッカー、ゴルフ、テニスなど各競技に特化した専門用語まで通訳できる必要があります。

スポーツ選手の通訳になるための資格や学校は存在しないため、スポーツ選手の通訳になる方法もさまざまです。

なかには競技の選手や指導者として外国でプレーした経験のある人が通訳となることがあります。

その場合、言語能力だけでなく競技にも精通しているため、スポーツ界の通訳として活躍できる可能性が高くなります。

プロ野球選手の通訳になるには?

プロ野球選手の通訳になるには、まず日本語と外国語を両方を流暢に話せることが必要です。

次に、通訳者の仕事はコミュニケーションを円滑にすることなので、優れたコミュニケーション能力を身につけなくてはなりません。

ただ言われたことを訳すだけでなく、説明することがうまく、相手の話を正確に理解し、的確な回答を返すことができることが求められます。

そのためには、プロ野球に限らず通訳者としての実績を積むことも重要です。

さらに、プロ野球選手の通訳になるには、野球に関する専門的な知識を身に付けることが必須です。

もともとプロ野球に精通している人でない場合は、必要な語彙や表現を習得するために、専門書を読んだり、動画を見たり、解説を分析したりすることもあります。

このように、通訳と野球の両方の知識を身に着けることで、各球団やエージェント、個人選手などから仕事を受けることができます。

実務経験を積んで、チームや選手、スタッフから信頼を得ることができれば、より大きな仕事を得ることもできます。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

通訳の能力だけでなく各競技に精通していることが必要

スポーツ選手の通訳は、言語能力だけでなく、その競技に特化した言葉の知識が大切です。

スポーツ通訳は、一般にトップレベルの選手が活躍する場所での仕事が多いです。

そのため競技に関する高度な戦術なども理解しなくてはなりません。

通訳能力だけでなく、高度な知識が求められます。

必ずしも各競技をプレーした経験が必要ではありませんが、ある程度競技内容に精通する必要があります。

また、スポーツ選手の通訳は、言語面だけでなく、外国人選手やその家族のケアも行うなど、生活面(プライベート)のサポートも大切です。

選手の生活の充実度は、プレーのパフォーマンスにも影響するため、生活面のサポートも重要です。

このように、スポーツ選手の通訳には、細かい気遣いもしなくてはなりません。

スポーツの選手の通訳の年収はどのくらい?

スポーツ通訳の年収は、雇用形態、経験年数、競技種目、働く場所などによって大きく異なります。

一般的には、スポーツチームに所属している通訳の場合、年俸制で給与が決定されることが多いです。

また、フリーランスの場合は、シーズンごとや案件ごとに報酬が支払われることが一般的です。

年収の相場については、スポーツチームの通訳の場合、200万円から500万円程度の年収です。

ただし、これはあくまでも目安であり、これよりも低い年収の人もいれば、高額な収入を得ている人もいます。

国際大会などで活躍する通訳の場合や、世界的に活躍している選手と契約している場合は、報酬が高くなる傾向があります。

ただし、その一方で仕事の数が少なく不安定な場合もあります。

確実な年収を得るには、スポーツ通訳としての経験を積んで、チームや選手と直接契約することが必要です。

就職にはコネクションが必要なことが多い

スポーツ選手の通訳の求人は、求人情報誌や求人サイトなどで募集されることはほとんどありません。

ラグビーのトップリーグのチームなどで契約社員として通訳が募集されることもあるものの、多くの場合はコネクションが必要とされます。

そのため通訳の実績がある人がチームからオファーされたり、選手側が信頼する通訳を指名したりすることが一般的です。

実績のある通訳はチームを変えながら活躍していることが多いですが、ときには新しい人材を起用することもあるようです。

未経験者がスポーツ選手の通訳になるためには、言語スキルを身につけると同時に、その競技の関係者とコネクションを築いておくことが必要です。

通訳レベルの能力があり、その競技に精通していれば、思わぬつながりからオファーが舞い込むこともあります。

また、チームスタッフが募集されることもあるので、まずはスタッフとしてそのチームに入ってコネクションを築くという方法もあります。

グローバル化がすすみ活躍の場は増えている

スポーツ界では、外国人選手や指導者が日本で活躍するようになり、逆に日本人アスリートや指導者が海外に挑戦することも増えています。

そのため、スポーツ界での通訳の仕事も増えています。

ただ、現在はスポーツチームに所属して通訳として活躍している人の数が限られ、選手個人の専属通訳となると、より少なくなります。

しかし、今後はさらにグローバル化が加速することが予想され、スポーツ選手の通訳の需要も増えると考えられます。

例えば、近年ではJリーグでもタイ語の通訳が活躍しました。

このように、英語が得意でない、または英語が母国語でない国の選手が日本でプレーすることも増えています。

今後もさまざまな言語の通訳が必要になる可能性は高いです。

「スポーツ選手の通訳の仕事」のまとめ

スポーツ界の国際化にともない、スポーツ選手の通訳のニーズは多様化しています。

その競技の専門的な知識と語学力を兼ね備えた人材は限られており、とくに英語以外の言語の人材は希少です。

好きなスポーツに関わる仕事として、スポーツ選手の通訳はひとつの選択肢です。