通訳コーディネーターの仕事とは

通訳コーディネーターの仕事とは

通訳者に比べ、通訳コーディネーターという仕事は、一般の方の認知度は低めかもしれません。

ですが、スムーズな通訳業務のため、通訳コーディネーターの仕事は欠かせません。

通訳コーディネーターの仕事は、一言で言うと、通訳を必要とする企業や個人のクライアントと、実際に業務を行う通訳者をつなぐ存在です。

一般的な通訳派遣会社の場合、クライアントから依頼があった際には、実際に通訳を行う通訳者ではなく、通訳コーディネーターがクライアントとの折衝を担当しています。

当日担当する通訳になりかわり、クライアントの要望を確認したり、事前準備に必要な資料を受け取ったり、通訳後のフィードバックを受け取ったりします。

通訳派遣会社の仕事は、通訳コーディネーターがいなければ成り立たないほど、重要な仕事なのです。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

通訳コーディネーターの業務の内容

通訳コーディネーターの仕事は、大きく3つに分けることができます。

まず1つめが担当通訳者のアサイン、2つ目が事前準備の調整、そして3つめがアフターフォローです。

その他、会場準備や通訳者の手伝いなど、当日必要な業務がある場合は通訳者に同行することもありますし、案件毎に異なる業務がある場合もありますが、主たる仕事はその3つです。

担当通訳者のアサイン

多くの場合、通訳派遣会社には複数の通訳者が登録しています。

その中からどの通訳者に担当してもらうかを決めるのは、通訳コーディネーターの最も重要な仕事の一つです。

クライアントの要望や予算、仕事の内容や専門性など、業務内容に関わる詳細な内容をヒアリングし、最も適した通訳者をアサインします。

通訳者にも相性がありますから、依頼の成功を左右する、重要な仕事です。

事前準備の調整

担当通訳者が決まったら、実際の通訳の場面まで、事前準備の期間となります。

アサインされた通訳者は、当日までに依頼内容をしっかり理解し、必要な事前準備を行います。

この事前準備において、クライアントとのやり取りが必要な内容については、基本的にすべて通訳コーディネーターが行います。

例えば、通訳する内容の詳細を確認したり、対象となる商品やサービスの詳細など、通訳に必要な事前知識に関する資料の手配を依頼したり、などといった内容です。

アフターサポート

当日の通訳が終了したら、クライアント・通訳者双方へのアフターフォローを行います。

通訳者や通訳内容についてのフィードバックを受けたり、継続しての依頼であれば、次回のスケジュールや詳細内容を確認したりします。

通訳コーディネーターの役割

通訳コーディネーターは、実際に通訳をすることはほとんどありません。

ですが、通訳者と同様、あるいはそれ以上に、案件にとって重要な役割を持っています。

一口に通訳者と言っても、そのキャラクターも能力も様々です。

専門分野における深い知識と語彙量がウリの人もいれば、幅広い知識を持つタイプの人もいます。

クライアントからのヒアリング内容をもとに、クライアントが求めている通訳像をしっかりと理解し、また、その案件にはどのようなスキルを持った通訳者が必要なのかを判断して、最高のマッチングを行なう必要があります。

通訳コーディネーターとは、案件の成功のため、クライアントと通訳者を結びつける、言うなれば架け橋の役割を担っているのです。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

通訳コーディネーターの勤務先の種類

ほとんどの場合、通訳コーディネーターは通訳派遣会社と呼ばれる企業に社員として雇用されています。

通訳派遣会社とは、通訳として働くために登録している通訳者と、通訳を必要としているクライアントをマッチングする企業です。

通訳派遣会社を通すことで、クライアントの希望と通訳のスキルのマッチングが、双方手間をかけずに行なうことができます。

このような企業はたくさんありますが、たとえば株式会社サイマル・インターナショナルなどが有名です。

通訳者とのコネクションが豊富にある場合、個人的にネットワークを作ってフリーランスで通訳コーディネーターを行なうという方法もありますが、あまり一般的ではありません。

通訳コーディネーターの仕事の流れ

通訳派遣の依頼を受けてから終了するまでの流れは、だいたい次のようになっています。

(1) 派遣依頼
(2) クライアントへヒアリング
(3) 通訳者をアサイン
(4) 事前準備のサポート
(5) 当日のサポート
(6) アフターサポート

当日のサポートは不要な案件が多いですが、中には会場の調整や、複数通訳者が入る場合のスケジュール調整など、通訳者のサポートが必要な場合もあります。

そのような場合には、通訳コーディネーターも現場に同行し、必要なサポートを行うことがあります。

その他にも、通訳案件がスムーズに進行するため、必要な調整はすべて通訳コーディネーターの仕事となります。

実際に通訳を行うわけではありませんが、まさに縁の下の力持ち、といったところです。

通訳コーディネーターと関連した職業

通訳コーディネーターと関連する職業として、通訳や、翻訳コーディネーターという仕事があります。

これらは、一見すると似ているようですが、通訳コーディネーターとは異なる役割を持っています。

通訳と通訳コーディネーターの違い

通訳とは、案件において実際に2つ以上の言語を使用して通訳を行う人のことを言います。

通訳派遣会社を通じての仕事の場合、当日を除き、通訳者が直接クライアントとやり取りをすることはほとんどありません。

翻訳コーディネーターと通訳コーディネーターの違い

翻訳コーディネーターは、翻訳者のアサインやクラアントと翻訳者の間での調整の他、特殊な単語の訳し方の調整や、先行翻訳との用語の統一の方向性の確認など、細かな調整も行ないます。

あるいは、翻訳語の校正者やチェック担当者の手配なども翻訳コーディネーターの業務となっていることもあります。

同じく異なる言語の間を埋める仕事でありながら通訳と翻訳の仕事が異なるように、翻訳コーディネーターと通訳コーディネーターも全く異なる役割を持った仕事なのです。