通訳の資格

資格がなくても仕事はできる

通訳として働くうえで、必須となる資格はありません。

資格よりも大切なのは、日常的に自分の語学力を高める努力です。そして、積極的にさまざまな仕事の経験を積んでいくことで評価が高まり、より大きな舞台での仕事につながっていきます。

とはいえ、自分の通訳力を、初めて仕事をする相手に対してどのように伝えるかは難しいところです。

そんなとき、通訳者としての実力を客観的に証明できるものとして、各通訳団体が実施している「通訳検定」が役に立ちます。

ここからは、その内容について紹介していきましょう。

国家試験である通訳案内士

「通訳案内士」は、日本で唯一の語学通訳に関する国家試験です。

この国家資格を取得することで、日本を訪れる外国人観光客に対して、日本の観光地や文化を案内したり、旅行中のサポートをビジネスとして行うことができます。

英語をはじめフランス語やドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、アジアでは中国語、韓国語、タイ語から選択して受験することができます。

一般的な語学試験と異なるのは、1次試験では語学についての筆記試験のほか、一般常識試験(日本の地理や歴史、産業・経済・政治文化など)がある点です。

さらに、2次試験の口述試験においては、実際の外国語を使用して通訳による案内をしなければなりません。

この試験は日本政府観光局が運営しており、例年、第1次試験は8月ごろ、第2次試験は12月ごろに実施されています。なお、試験の受付期間は5月から6月ごろとなっています。

通訳案内士の仕事

ビジネス通訳検定「TOBIS」

ビジネス通訳検定「TOBIS」は、特定非営利活動法人である通訳技能向上センター(CAIS)が運営する民間資格です。

通訳としてのスキルのうち、企業通訳で求められるビジネス知識を背景とした通訳の能力を判断するものとなります。

通訳案内士の国家試験と異なるのは、通訳としてすでに活躍する人が実力を証明するために受験する側面のほかに、通訳を目指している学習者が、自分のレベルを知るために受験するケースも多いということが挙げられます。

この試験では、筆記・逐次通訳試験のほかに、同時通訳試験も実施されます。

試験レベルは1級から4級まで5段階にわかれています。社内通訳として逐次通訳の基礎をマスターしていると判断されるのは2級からです。

試験日程は例年12月ごろに実施されており、試験受付期間は10月ごろとなっています。

通訳技能向上センター TOBIS検定