国税専門官の現状と将来性

国税専門官の現状は?

女性国税査察官が活躍する映画『マルサの女』が公開されたのは1987年のことで、ちょうどバブル景気の絶頂期でした。

大きなお金が動くところには必ず脱税の問題があるため、『マルサの女』はまさにこうした世相を反映しており、国内外で大きな反響を呼びました。

では、経済の低迷が叫ばれて久しい現代において、納税がスムーズに行われているかといえば、決してそのようなことはありません。

最近、国税の滞納に関して大きな影響があったのが消費税の増税です。

消費税が5%から8%にアップした平成26年には、事業者が増税分を売上に上乗せできずに税金を支払えなくなったケースや、消費税相当分の額を運転資金として使ってしまい資金繰りがうまくいかないなどのケースから、消費税の滞納が増えたとされています。

また、高所得者であっても、できるだけ税金を支払いたくないと考える人は一定数おり、脱税に手を染めるケースが見られます。

現代は相続税脱税の対策が急務

現代日本においては、国内全体の貯蓄額の6割以上を65歳以上の高齢者が所有している実情があります。

そのため、近年ではとくに相続税の脱税が多く見られ、社会問題化しつつあります。

その背景には不十分な社会保障に対する高齢者の不安が見られ、安定した将来のために少しでも多く貯蓄を増やそうと、さまざまな手口で相続税を逃れようとするケースが多々見られます。

そのため、相続税脱税の対策が国税専門官の急務となっています。

国税専門官の今後の需要は?

「税金は正しく納めなくてはならない」といくら叫んでも、「少しくらいなら大丈夫だろう」と考える人がゼロになることはなく、脱税は好景気、不景気に関わらず世の常といえます。

とくに最近では低所得者の納税率が著しく落ちており、国税専門官は税金納付の催促や滞納者の処分が急務となっています。

国税専門官は適切な租税納付を監察するだけでなく、税収と納付者をつなぐパイプ役でもあり、まさに税務業務の現場に立つ職業です。

今後もその需要と活躍の場は増える一方でしょう。