憧れの「独立・開業」に向けて
花屋で働く多くのスタッフにとって憧れなのが「自分の店を持つこと」。では、花屋を開業しようと思ったときに、どんな準備をすれば良いのでしょうか。
まず、花屋を開業する上では、特別な免許や資格は必要ありません。
飲食店であれば「調理師」の免許が必要であったり「食品衛生管理者」の講習を受けなければいけなかったりしますが、花屋の場合はこういったものはないのです。
気力と体力、花に対する愛情や自分の店を持つことへの情熱さえあれば、花屋の開業は可能です。
ただし、商売をする上での届け出を忘れてはいけません。
個人事業の開業届を出したり会社を設立するための登記申請をしたり…という手続きは他の商売と同じように当然必要になるので、法的なことをよく勉強してから臨みましょう。
立地や仕入れ先の見定めが命
花屋を開業するときに絶対に必要なのが、仕入先の花市場の確保です。
朝早くから毎日のように通うことになる場所なので、品ぞろえはもちろんのこと、自宅や店舗となる場所から通うための経路や時間をしっかり確認しておきましょう。
花屋の場合、大型の調理器具や大きな商品を並べるわけでないので、店舗に関してはそれほど広いスペースがなくても大丈夫。周辺の賑わいや客層を重視して立地を決めるのが何よりも大切です。
開業時には、仕入れや配達のための軽トラックを用意しておくのが望ましいでしょう。
経営が軌道にのるまで
「憧れの花屋を開業させたものの、なかなか黒字にならない…」と悩んでいる花屋は実は多いものです。
花は食べものと同じ「生もの」です。鮮度が重要なので新しい商品の仕入れは欠かせませんし、仕入れたものが新鮮なうちに売れなければどんどん商品価値が下がっていきます。
開花のピークが過ぎたものに関しては、値下げをして売れればまだ良いほうで、廃棄処分となることも珍しくはないのです。
たくさんの顧客がついて経営が軌道にのるまでには、何年もかかるのが当たり前。それまでしっかり持ちこたえられるよう、十分な資金を蓄えた上で開業することが大切です。