花屋になるには? 必要な知識・資格について詳しく解説

花屋になるには特別な資格や免許は必要なく、学校で学んだり、アルバイトから正社員を目指したりというのが一般的です。フラワーデザインの教育制度が整っている欧州に留学する人もいます。

この記事では花屋になるための方法や学校の種類や選び方について解説します。

あわせて、花屋に向いている人、キャリアプラン、そして男性スタッフの重要性などについても解説していきます。

花屋になるまでの道のり

花屋になるまでの道のり
  • 学校で学ぶ人も多い
  • まずはアルバイトとして働く
  • 欧州に留学する人も

学校で学ぶ人も多い

花屋になるには、特別な資格や免許は必要ありません

多くの花屋では学歴不問のところが多いので、高校卒業後に未経験から正社員になるか、アルバイトとして働き、そのまま社員になったという人もいます。

大学・短期大学、専門学校・養成学校で植物の知識やフラワーデザインについて学ぶ人も多いです。

農業大学や短期大学の園芸課などでは、植物全般の知識を学ぶことができ、花の育て方や新種開発など、実習・研究も多く取り入れられています。

フラワーデザインを学べるところもあるので、各大学の特徴をよく調べてみましょう。

専門学校や養成学校では、大学のように学術的なことを学ぶのではなく、技術やノウハウを中心に教わることになります。

全日制の学校から夜間の学校までさまざまあるので、ライフスタイルに合わせて学べるのも魅力でしょう。

学校によって特色が出るので、自分が目指す方向や学びたいことをしっかり考えて選ぶのがおすすめです。

まずはアルバイトとして働く

花の扱い方やフラワーアレンジメントについて学んだことは、現場で働いてこそ技術や知識が身につくことも多いです。

とにかく早く花屋の世界に飛び込みたいと思うのであれば、アルバイトとして花屋に勤めるのもよいでしょう。

頻繁には募集がありませんが、花屋の「繁忙期」といわれる母の日やお彼岸、クリスマス、卒業式などの時期には短期のアルバイトスタッフを募集するお店も多いようです。

まずは現場で働いてみることで、仕事の大変さや楽しさも実感できるでしょう。

欧州に留学する人も

花屋の歴史が古く、フラワーデザインの教育制度が整っている欧州に留学し、修行を行う人もいます。

たとえばドイツでは花屋になるのに「フローリストマイスター」という資格が必要で、国立の職業訓練校があるのです。

オランダやフランス、イギリスなども職業としての花屋の位置付けが高く、花屋を目指す留学生も多いので、本気で学びたい人にはひとつの選択肢となるでしょう。

花屋になるまでのルート

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

花屋の資格・難易度

花屋になるのに必須となる資格はありませんが、「自動車運転免許」を取得しておくとよいでしょう。

実は花屋では自動車の運転をする機会がたくさんあり、花市場に花を仕入れに行くときや、お客さまの元に花を配達に行くときなど車が欠かせません。

運転免許がなければこうした業務ができないので、花屋を目指すのであれば早いうちに運転免許を取得しておいた方がよいでしょう。

また花屋には、お客さまのリクエストに応じて花束やブーケを製作する仕事もありますが、このような場面では花に関する資格が役に立ちます。

たとえば、公益社団法人日本フラワーデザイナー協会主催の「フラワーデザイナー」の資格は、公認スクールで花の知識を学び、フラワーデザイン全般の学科試験と実技試験に合格すると資格取得が可能です。

また「フラワー装飾技能士」という国家資格もあり、どちらの資格も取得するための過程で植物を取り扱うためのノウハウや、花を美しく組み合わせるセンスを身につけることができます。

参考:日本フラワーデザイナー協会 フラワーデザイナー資格検定試験について

参考:厚生労働省 フラワー装飾技能士について

このほかにも、色とりどりの花を美しく組み合わせていくための「色彩検定」資格や、お客さまへの接客スキルを磨くための「販売士」の資格は実戦で役立てることができるでしょう。

参考:色彩検定協会 色彩検定について

参考:日本商工会議所 販売士資格について

花屋になるための学校の種類

花屋になるための学校の種類は、

  • 大学
  • 短期大学
  • 専門学校
  • 通信講座
  • 養成スクール

がありますが、専門学校を選ぶ人が多いようです。

専門学校によって名称は違いますが、「園芸デザイン科」「フラワーコーディネート科」などの学科で園芸や植物に関して学ぶことができ、学費は初年度で100〜130万円ほどが一般的でしょう。

専門学校には高校卒業後に進学する人が多く、履修期間はおよそ2年間です。

座学から実技、現場実習までさまざまな授業があり、生花を使ったフラワーアレンジメントの方法、独立して花屋を開くための心得なども学ぶことができます。

しかし花屋で働くのに特別な学歴や資格は不要なため、このような専門学校に通うことはマストではありません。

高校卒業後にすぐに花屋でアルバイトとして経験を積む人もいるため、学校に行くかどうかは、個人の判断で決めるとよいでしょう。

花屋になるための学校と学費(専門学校・スクール)

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

花屋に向いている人

花屋に向いている人は、花を愛でる心があることです。

たくさんの花の名前を覚え、特性を理解し、扱い方をマスターし、花の魅力を余すところなく伝えようとする情熱がなければ、花屋を訪れるお客さまに心から喜んでもらうことはできません。

花には季節ごとの行事や風習を盛り上げる役目もあるため、季節感を大切にする人は、仕事をより楽しめるでしょう。

花屋の仕事は体力勝負の作業がたくさんあるため、体力仕事が苦にならないかどうかも重要です。

花屋に向いている人・適性・必要なスキル

花屋のキャリアプラン・キャリアパス

花屋として1人前になるには、現場で経験を積み重ねることが必要です。

アルバイトから正社員を目指す人もいますし、採用試験に合格して正社員として入社する方法もあります。

花屋として働き始めたら、店舗の立地や特色、来てくださるお客さまに合わせた接客、マナー、経験を積み重ねる努力が必要です。

より多くの仕事を手がけられるように、資格取得を目指すのもよいでしょう。

しっかりと研修制度が整えられている店舗もあれば、仕事を進めながら学ぶスタイルの店舗もあります。

その先のキャリアプランは、働く店舗や会社ごとに異なりますが、店長やエリアマネージャー、若手スタッフの技術指導、管理職などさまざまなキャリアパスを描くことが可能です。

またしっかりと技術や経験を身につけた上で、自分の花屋をオープンしたり、フラワーデザイナーとしてフリーで活躍したり、教室やワークショップを開いて独立開業したりする人もいます。

花屋を目指せる年齢は?

花屋を目指せる年齢に制限はないので、何歳からでも目指せます。

花屋の求人募集を見てみると年齢について記載していないことが多いですが、表記はされていないものの、実は年齢制限を設けている場合があります。

花屋は10キロ以上ある花の入ったバケツをいくつも運ばなければならないなど、体力が必要です。

そのため店舗では、体力のある20代から30代半ばの人をスタッフとして採用したいと考えています。

採用されないというわけではありませんが、40代以降は狭き門となる可能性もあります。

花屋は高卒から目指せる?

花屋は高卒から目指すことが可能です。

一部の大手企業を除けば、学歴は「学歴不問」で、高卒程度でよいとされています。

高卒以上で正社員募集の求人もありますし、アルバイトから経験を積み、正社員を目指す人もいるので雇用形態が選べるのも魅力です。

ただしアルバイトでも自動車免許を求められることがあるため、取得しておくことをおすすめします。

花屋として将来的に独立したい、より専門的な知識を習得したい場合は、専門学校に通うのもよいでしょう。

花屋は男性でもなれる?

花屋はもちろん男性でもなれます。

花屋の男女比を見てみると、1対9で女性が多いですが、男性スタッフがほしいと考えている店舗も多いようです。

その理由としては、男性客が花を購入する際は、男性店員の方が相談しやすいといったことが挙げられます。また大量に仕入れをするため、力仕事をお願いしたいといった理由もあります。

繁華街で夜間営業をしている場合などは、男性スタッフがいてくれた方が安心できると考える店舗もあるでしょう。

男性スタッフの需要はあるので、「女性スタッフ歓迎」と書いてある求人でも、気になる店舗があれば応募してみることをおすすめします。

花屋になるためのまとめ

多くの花屋では学歴不問のところが多く、高校卒業後に未経験から正社員になるか、アルバイトとして働き、そのまま社員になったというケースがほとんどです。

資格は特に必要ありませんが、お客様のもとに花を届けたり花を仕入れたりする仕事なので、車の運転免許は取得しておいた方がよいでしょう。

花屋に向いているのは何より花が好きであることが大切です。

男性スタッフの需要もありますので、積極的にチャレンジしましょう。