溶接工の年収はいくら? 給料についてくわしく解説
溶接工の平均年収・給料の統計データ
溶接工の平均年収・月収・ボーナス
溶接工は技術職でもあり専門職でもあるため、一般的な事務職などに比べると給料はやや高めの水準となっているようです。
火・熱などを日常的に使い、火傷や目を痛めるなど怪我の危険性との隣り合わせの仕事でもあるので、このような事情も考慮された上で高い給料となることは当然のことともいえるでしょう。
賃金構造基本統計調査
年収 | 月収 | ボーナス | |
男性 | 441万円 | 31万円 | 64万円 |
女性 | 336万円 | 24万円 | 38万円 |
平均 | 437万円 | 31万円 | 63万円 |
厚生労働省の平成30年賃金構造基本統計調査によると、溶接工の平均年収は、40.8歳で437万円ほどとなっています。
また、月額給与は約31万円、年間のボーナスは約63万円です。
・平均年齢:40.8歳
・勤続年数:11.1年
・労働時間:169時間/月
・超過労働:24時間/月
・月額給与:311,700円
・年間賞与:630,300円
・平均年収:4,370,700円
出典:厚生労働省「平成30年 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。
男女別にみると、男性と女性の年収では大きな違いがありますが、これは女性溶接工が男性よりも少なく、サンプル数が限られているためです。
求人サービス各社の統計データ
職業・出典 | 平均年収 | 年収詳細 |
溶接工 (転職ステーション) |
542万円 | - |
溶接工 (Indeed) |
375万円 | 時給 1,318円 |
日給 1,6万円 | ||
月給 23.4万円 | ||
溶接工 (給料バンク) |
382万円~501万円 | 20代の給料:22万円 |
30代の給料:25万円 | ||
40代の給料:33万円 | ||
初任給:15~万円 |
上記のデータから、溶接工の平均年収は300~500万円前後であることがわかります。
平均年収に幅があるのは、経験や技術力がそのまま収入に表れる職業であるために、年齢によって大きな差があると考えられます。
溶接工の手取りの平均月収・年収・ボーナスは
厚生労働省の統計によると、溶接工のボーナスは月給2か月分とほぼ同額となっています。
平均的な左官の年収を400万円とすると、月給は約28万円、ボーナスは約57万円となります。
そこから、健康保険や厚生年金などの社会保険料、所得税や住民税といった税金を差し引くと、独身者の場合、月々の手取りは約22~23万円、ボーナスが約45万円です。
日本人の平均年収が420万とされているため、平均的なサラリーマンと同程度といえるでしょう。
溶接工の初任給はどれくらい?
溶接工の初任給は、およそ15万円~20万円くらいが相場とされています。
アルバイトで働く場合は基本的に日当で支給され、8000~1000円前後とすると、月収は17万円~20万円ほどになります。
働きだしてしばらくの間は指導を受けながら仕事をするため、妥当な給料といえるでしょう。
溶接工の勤務先の規模別の年収(平成30年度)
人数 | 年収 |
10人~99人 | 3,987,900円 |
100~999人 | 4,145,000円 |
1,000人以上 | 4,988,400円 |
平均 | 437万700円 |
溶接工の年収は勤めている企業の規模によっても大きな差が出ます。
10人~99人の企業に勤める溶接工の平均年収は3,987,900円、100~999人の企業では4,145,000円です。
1,000人以上では4,988,400円となっており、一般的な会社員よりもやや高めの年収となっています。
一般的には、企業規模が大きくなるほど収入が高くなる傾向にあります。
平成30年度の年収(年齢別 ※男性のみ)
年齢 | 年収 |
20~24歳 | 336万8400円 |
25~29歳 | 385万3500円 |
30~34歳 | 424万2000円 |
35~39歳 | 459万2600円 |
40~44歳 | 485万9300円 |
45~49歳 | 517万2400円 |
50~54歳 | 503万2100円 |
55~59歳 | 520万2200円 |
60~64歳 | 429万9500円 |
65~69歳 | 334万2400円 |
年齢計 | 441万5800円 |
年齢別の年収を見ると、年齢が高くなるほどに収入も高くなっており、もっとも年収が高いのは55~59歳の520万円となっています。
溶接工の福利厚生の特徴は?
大抵の勤務先では、一般的な福利厚生を受けることができますが、中小・零細企業の場合は、社会保険に加入していないケースもあり、各自で国民健康保険などの手続きをしなければならないこともあります。
また、有給休暇が取りにくかったり、育休・産休制度はなかったりすることもあるため、注意が必要です。
20代で正社員への就職・転職
溶接工の給料・年収の特徴
溶接工は、高齢化が問題視され、業界全体として人手不足、後継者不足に悩まされています。
このため、若い世代を取り込むために求人積極的に実施されており、給料などの待遇面も年々改善傾向にあります。
かつては溶接工というときつい、給料が安いというイメージがありましたが、働きやすい環境を整えたり、給料を高めに設定して志望者を募っているところも増えてきています。
溶接工の正社員以外の給料・年収
派遣社員
溶接工の派遣社員の給料は、月給30万円~45万円くらいと高めに設定されていることが多いです。
即戦力として働ける経験者のみが登録できるため、高収入が期待できます。
ただし、派遣社員はどうしても契約形態が不安定となってしまいますし、正社員よりも待遇は劣ります。
独立・開業
溶接工は、独立・開業している人も珍しくありません。
独立した場合、報酬はすべて自分のもとに直接入ってくるので、企業勤め時代よりも収入は高くなることが多いですが、仕事量が安定しないなどのデメリットもあります。
20代で正社員への就職・転職
溶接工が収入を上げるためには?
溶接の仕事にもさまざまな種類がありますが、一般的には専門性が高い仕事やリスクのある仕事ほど給料が高くなる傾向があります。
海や川などの水中や高層ビルの現場で溶接をする仕事は、危険手当などもつくので特に高い収入が期待できるでしょう。
また、独立して働く場合は定年退職がないので、長く収入を得ることができます。
溶接工は年齢や職歴に関係なく実力がものをいう業界なので、70代になっても若い頃と同じように稼ぎ続けることも不可能ではありません。