溶接工の現状と将来性

人々の生活に欠かせない溶接技術

溶接という技術の歴史は非常に長く、遥か昔から人類の生活に役立てられていました。

実際に、ヨーロッパでは紀元前3000年頃の青銅器から、日本では弥生時代の銅鐸から溶接の跡があることが確認されているようです。

それほど長い間失われることがなかった重要な技術ですから、これから先も社会が溶接の技術を必要としなくなることは考えにくいでしょう。

ただし、その技法に関しては時代とともに少しずつ進化しています。

昔は火を使って高熱で材料をくっつける溶接が一般的でしたが、次第に電気の熱やろうを使う方法が普及し、近年では圧力を使った溶接も多く行われています。

また、全てを手作業で行うのではなく、大規模な工場では溶接ロボットを使うところも増えてきました。

このような工場では単純作業は機械化しており、仕上げや細かい加工など人の手が必要なところだけ溶接工が担当している場合もあるようです。

その一方で、地方の小さな工場などはいまだに手作業をメインにしているところも多いので、溶接工の仕事内容は地域や企業の規模によって大きく異なります。

機械化が進む時代のなかで

あらゆる製造業において共通していることではありますが、これから時代が移り変わるにつれて機械化する作業が多くなるのではないかと考えられています。

溶接ロボットができる作業の幅も少しずつ広がっていくかもしれません。

しかし、設計・組み立てにおける図面の考案や検討はもちろんのこと、特殊な材料に関する知識を駆使した加工や美的センスを用いた美しい仕上げなど、経験を積み重ねた職人にしか担当できない仕事というのも確実に存在します。

将来的にこの職業の需要が完全になくなる可能性は低いと考えてよいでしょう。

また、溶接工として活躍している人は団塊の世代が多く、若者が少ない傾向があります。

一人前になるまでの育成に時間がかかる業界でもあるので、体力と技術のある若手の溶接工は多くの企業で重宝されることとなるでしょう。