Webデザイナーになるための学校と費用(大学・専門学校・スクール)

Webデザイナーになるための学校の種類

Webデザイナーを目指すにあたり、特定の学歴は必要ありません。

しかし、Webデザインの仕事では専門的な知識と技術が要求されるため、専門学校や社会人向けのスクールで勉強する人が多いです。

専門学校では、Webデザインだけでなく、Webに関係する全般的な知識や、コーディング、デザイン、ツールの使い方などをひととおり学び、実際に作品を制作する機会も与えられます。

スクールは数ヵ月から1年程度と短期間のところが多く、専門学校と比較してカリキュラムが絞り込まれているのが一般的です。

大学ではWebデザイン専門という学部・学科はほとんどなく、情報系の学部でひとつの学習分野として位置づけられることが多いです。

Webデザイナーになるには

Webデザイナーになるための大学

Webデザイナーになるうえで、大学に進学する必要はありません。

しかし、大学に通い、デザインやWebと関係の深いネットワークやプログラム、マーケティングなどさまざまな科目を学ぶことで、Webデザイナーとしての基礎力が高まります。

とくに、最近はWebアプリやWebサービスの需要が高まっているため、知識としてプログラミングやシステム開発などを学んでおくことはWebデザイナーにも重要です。

情報系学部や情報デザインを扱う学科、経営学部などが最適です。

国公立で年間50~100万円、私立で80~150万円ほど学費がかかるものの、大学卒になれば就職先も広がり、じっくりとWebについても学べるのは大きなメリットです。

Webデザイナーになるための専門学校

Webデザイナーを目指すにあたり、最も一般的な進路が専門学校です。

専門学校では、Webデザイナーを養成するためのカリキュラムが整備されており、デザインの考え方やコーディング、ツールの使い方までしっかり身につけることができます。

実践的なスキルの習得を重視しているため、卒業する頃には、自分でWebサイトを設計・作成することも十分可能です。

専門学校は2~3年のカリキュラムが多く、なかには夜間や通信で通える学校もあります。

学費は通常、年間80~120万円ほどになることが多いです。

専門学校では、進路指導や就職のあっせんなど就職活動のサポートを行ってくれる場合も多く、就職に強いことがメリットになっています。

Webデザイナーになるためのスクール

学校に通ったり、他の分野で働いたりしながらWebデザイナーを目指す人のための社会人向けスクールも多いです。

スクールでは、厳選されたカリキュラムを履修し、働くうえで必要な技術や知識を学ぶことができます。

スクールでは求める技術・知識のレベルに応じてさまざまなコースが提案されており、1~6カ月程度で終わるものが多いです。

学費は内容や期間により1万円~50万円程度と幅も広く、よく考えてコースを選ばないと知識の漏れやすでに知っている内容を学んでしまうため、注意が必要です。

スクールは学校や仕事と並行して通うことが多いため、スクールの空いている時間帯や学習スケジュールに注意して選ぶようにしましょう。

通信講座でもWebデザイナーになれる?

通信講座のメリット

通信講座を使って勉強する大きなメリットは、大学や専門学校などに通うよりも、安価に、早く、必要な最低限の知識を身につけられることだといえるでしょう。

通信講座の種類は、多種多様な講座ラインナップのひとつとして大手企業が開講しているものから、Web系の仕事に特化した講座を提供している小さな会社のものまで、さまざまです。

安ければ数万円ほどでWebデザインの基礎を一通り学べるため、何百万円も学費を払う必要がある大学などと比べると、かなり費用は抑えられます。

なお、通信講座の場合は、大学のように何年もかけて学ぶということは基本的にありません。

勉強するペースや時間帯なども自分でスケジューリングできるため、他の仕事やプライベートが忙しい人などには向いているといえるでしょう。

通信講座のデメリット

一方、デメリットといえる面もあります。

通信講座では、学校に通学するのとは異なり、どうしても「自分で意識して勉強する」という姿勢を強く持たなくてはならないため、飽きっぽい人や意志の弱い人では勉強が続かないかもしれません。

目的を持って、きちんと計画的に勉強することが大切です。

なお、ひとくちに通信講座といっても、ものによってテキストの内容や、どれくらいの期間で学べるのか、受講費などは異なります。

講座案内のパンフレットやWebサイトを見比べて、自分の目的に合う講座を選ぶことが重要です。

独学でもWebデザイナーになれる?

Webデザイナーを独学で目指す人も多くなっています。

書店にはたくさんの入門書籍が並んでおり、インターネットにも多くの情報や無料の学習コンテンツがあります。

こうしたものを利用し、着実に知識や技術を吸収することができれば、独学でWebデザイナーになることは難しくありません。

Webデザイナーは最終的に実力で評価されるため、高い学歴や資格がないとしても、クライアントの要求に応えるスキルがあれば仕事を続けられます。

ただし、そのスキルを基本からしっかりと身につけるうえで、独学は必ずしも効率的な方法とは言えません。

というのも、技術や流行の移り変わりは早く、「いま現場で何が求められているのか」を独学で身につけるのは限界があるからです。

また、昨今は情報が溢れすぎており、自分の力で必要な情報を取捨選択しながら学んでいくことも、決して簡単とは言い難いです。

学校・スクールに通うほうが、最新の知識や情報をわかりやすく伝えてくれたり、基礎から応用までのカリキュラムを体系的に提供してくれたりと、効率的に学びやすいのも事実です。

ただ、独学には独学のメリットもあります。

ここでは、独学のメリットとデメリットについてそれぞれ紹介していきます。

独学のメリット

Webデザイナーの勉強を独学で行う大きなメリットは、費用が安く済むことと、学習のための時間を自由に設定できることです。

専門学校やスクールでは、年間に数十万円から百万円ほどの費用が必要ですが、独学であれば数万円もあれば十分に学べます。

また、短期間で集中的に実力をつけることも可能ですし、期間を定めず、ゆっくりと自分のペースで学ぶことも可能です。

自分の知識やスキル次第では、不要な内容をスキップして高度な内容に挑戦することも可能です。

実習はせずにどんどん知識だけを吸収するなど、さまざまな面で自由度が高いことが独学のメリットです。

もし身近に現職のWebデザイナーや経験者がいるなど学習について相談できる環境であれば、独学でも安心して学びやすいでしょう。

独学のデメリット

独学のデメリットは、自分で学ぶべき内容を決めることが難しい点にあります。

Webの世界は日進月歩で進歩しているため、基本的な技術は変わらないとしても、デザインに求められるものやツールの機能や使い方、便利な最新技術などはすぐに変わります。

書籍やネットで公開されている情報もすぐに陳腐化するため、どうしても現場では使われない知識や技術を学んでしまう危険性がある点にも注意が必要です。

また、納期に対する感覚やグループでの制作作業など、現場に出なければわからないことも多く、経験を誰からも伝えてもらえず自分なりになってしまう独学の大きなデメリットです。

独学でもWebデザインの基礎を学ぶことはできますが、継続できずに十分な知識や技術が身につかなかったり、特定分野を苦手意識から避けてしまうこともあります。

こうしたデメリットがあることから、学校やスクールに通うことにも大きな意味があるといえます。

Webデザイナーの学校選びのポイントは?

Webデザイナーの学校選びでは、「カリキュラム」と「学習環境」を確認して、総合的に考えましょう。

カリキュラムの面では、HTML、CSS、画像作成ソフトの使い方といった基本的な項目に加えて、デザインやレイアウト、ワイヤフレームの作り方、JavaScriptなどについても学べるところがおすすめです。

これらは現場でも使われているため、しっかり学んでおくと就職後の現場ですぐに活用できます。

学習環境面では、講師による講義かビデオ形式か、設備や教材、試験の有無や方法なども確認できるとよいでしょう。

通信教育や通信制の学校ではスクーリングの有無や時期・場所も確認しておきましょう。

また、卒業生の進路や就職支援についての情報もあれば確認しておくことも、自分の将来のビジョンを考えるにあたり役立ちます。