Webデザイナーの1日のスケジュール・勤務時間や残業、休日についても解説

Webデザイナーの業務スケジュール

Webデザイナーは、Webサイトの制作に関わるクリエイターですが、実際の業務内容は勤務先や任された責任範囲によりさまざまです。

1日のスケジュールも個人によって違いが大きく、決まった形はありません。

ただ、制作の仕事は他の職種よりもまとまった作業時間を必要とし、納期前はとくに忙しくなりがちです。

Web制作会社によっては、社内全体が常にバタバタとしており、残業時間が多い職場も見られます。

一方、プロジェクトとプロジェクトの谷間はやや落ち着いており、ゆとりを持った働き方ができることもあります。

その際には、制作用の素材の作成や作業環境の整備、デザインの勉強などを行って、効率的でより質の高い仕事ができるように準備をします。

Web制作会社ではない、一般の事業会社に勤務する場合は、制作会社ほど忙しくはなりづらく、規則正しいスケジュールで動けることも多いです。

Web制作会社で働くWebデザイナーの1日

10:00 出社・メールチェック
出社後はメールを確認し、1日の段取りを決めます。
10:30 チームミーティング
案件ごとに組まれる制作チームで進捗確認や情報共有を行います。
11:00 制作作業
Webサイト制作のための作業や依頼された素材の作成を行います。

午前の作業はミーティングの長さによって左右されやすく、制作作業の時間が多く取れない場合は、短時間でできる事務処理や書類作成などを行います。

12:30 昼食
Webデザイナーの場合、制作作業に集中するために昼休憩は固定ではなく、個々の仕事が落ち着いたタイミングで自由に取れるケースが多いです。
13:30 個別ミーティング
Webディレクターと個別でイメージのすり合わせや修正についてレビューを受けます。
14:30 制作作業
デザインの基礎となるワイヤーフレームやモックアップの作成や、素材作り、HTMLのコーディングなどの作業を行います。
18:30 残務処理
問い合わせへの返信や、作業報告、社内の事務処理などを行います。
19:00 退社
その日の予定が終われば退社しますが、繁忙期は数時間の残業が多くなります。

事業会社で働くWebデザイナーの1日

9:00 出社、メールチェック
出社後はメールを確認し、1日の段取りを決めます。
9:30 部内ミーティング
部署やチームなどの単位でミーティングを行い、必要な情報共有を行います。
10:30 制作作業
Webサイト制作のための作業や依頼された素材の作成を行います。
12:00 昼食
Web制作会社と違い、一般の事業会社では他職種の社員と同様、昼休憩の時間は固定のケースが多いです。
13:00 企画ミーティング
事業会社では、Webの知識がある人がWebデザイナーしかいない場合もあるため、必要に応じて企画相談を受けたり、外注先の担当者との面談に同席したりします。
14:30 制作作業
依頼されている案件の制作作業を行います。
16:00 案件レビュー
Webの制作を依頼した社内の担当者に制作物の進捗報告を行い、必要な指示をもらいます。

依頼者が外回りに出ていることも多いため、タイミングを事前に相談しておくことが大切です。

16:30 素材撮影
製品広告用のWeb用素材作成のため、実物の写真撮影を行います。

背景や角度、一緒に写すアイテムなどは事前に構想し、製品担当者と相談して準備しておきます。

17:30 残務処理
問い合わせへの返信や、作業報告、社内の事務処理などを行います。
18:00 退社
その日に予定していた仕事が終われば退社します。

Webデザイナーの勤務時間・休日・残業は多い?

Webデザイナーの勤務体系の種類

Webデザイナーの勤務体系は、勤務先や雇用形態によって異なります。

Web制作会社の正社員として働く場合、基本的には各社が定める勤務時間に沿って働きます。

しかし、Webデザイナーは、納期内に担当する案件のデザインを完成させなくてはなりません。

制作にかかる時間は能力や要領、デザインの方向性などでも大きく変わるため、労働時間は不安定になりやすい傾向があります。

繁忙期や納期間近のときは残業や休日出勤が入ることも多いのが実情です。

こういった事情から、「フレックスタイム制」や「裁量労働制」で働く職場もあります。

フリーランスとして働く場合には、納期を守れば働く時間帯を自由に決められるため、上手に息抜きをしつつ仕事を進めていく人が多いです。

Webデザイナーの勤務時間

企業勤めのWebデザイナーは、各社が定める勤務時間にしたがって働きます。

Web業界は、朝はややゆっくりめにスタートする企業が多く、10:00や11:00といった始業時間も見られます。

一方、夜は遅くなりがちなこと、また、個々が抱えている仕事の状況に応じて働く時間をある程度調整できるように「フレックスタイム制」や「裁量労働制」をとっている企業もあります。

また、最近はWebデザイナー職のリモートワークを可としている企業も増えています。

Webデザイナーがどれだけ効率的に仕事を進められるかは、個人の能力やセンスに依存する部分が大きいです。

加えて、現場のマネジメント体制によっても効率が変わるため、会社によって残業量や休日出勤の有無は差が出てくると考えておくとよいでしょう。

Webデザイナーの休日

Webデザイナーは休日に出勤することもあります。

これは、制作スケジュール上やむをえない場合で、クライアントからの至急のやり直し依頼が発生した場合や、案件が立て込むなど、さまざまな理由で発生します。

そういったことがなければ、休日はきちんと取れます。

また、Web制作会社によっては、ターゲット顧客の属性に合わせた営業日が設定されている場合もあります。

たとえば、日曜祝日も開いている飲食店や美容室などの制作に特化した企業では、週末は営業日とし、社員の平日をクライアントに合わせることがあります。

なお、Webデザイナーは時期により繁閑の差が出やすいため、時間のあるときに有休を使ったり休日出勤の代休をとるなどして、長期休暇を取る人もいます。

Webデザイナーの残業時間

Webデザイナーに限らず、Web業界では残業が多めです。

制作上、さまざまな工程があるために、各工程でのズレが最終的に大きな納期のズレになってしまいます。

そのため、各工程で納期を守るための残業や、また発生したズレを穴埋めするための残業が起こりやすい環境にあります。

求人の時点で、月20~40時間の残業があらかじめ設定されている場合も少なくありません。

個人としてどれだけ効率よく仕事を進めていても、チーム全体の作業が遅れていると、どうしても残業して対応しなくてはならないケースが出てきます。

Webデザイナーは忙しい? 激務?

Webデザイナーは、基本的には忙しい部類の仕事と考えておいたほうがよい
でしょう。

制作の仕事全般にいえることですが、あまり余裕のない制作スケジュールが組まれることが多く、納期に追われて仕事を進めなくてはならない場面が多々出てきます。

基本的にはクライアントありきで仕事が進むため、相手の要求や都合に振り回されてしまいがちなのも、Webデザイナーの大変な一面です。

ただ、Webデザイナーとして十分な経験を積むと、要領よく仕事を進められるようになりますし、上に意見もしやすくなり、ムリのないスケジュールで仕事に取り組んでいる人もいます。

Webデザイナーの休日の過ごし方

Webデザイナーは、「Webディレクター」などの現場管理の仕事ではないため、休日に会社から電話がかかってくるようなことは基本的にはありません。

ただ、納期前など急を要する際には、急ぎのデザインの修正依頼を頼まれることもあります。

平常時の休みであれば、リラックスして趣味やレジャー、家族サービスなどにあてることができます。

休日出勤をした代休として平日に休みをとり、混雑しがちな人気スポットを訪れたり、デザインセンスを磨くために芸術鑑賞やショッピングに出かけたりする人もいます。