鍼灸師の働き方の種類とその特徴

鍼灸師の雇用形態

鍼灸師は、街の治療院に正社員として勤務している人もいれば、派遣で働く人、アルバイト・パートとして働く人、独立して自分で治療院を開業している人などさまざまです。

また、自分の治療院を持ちたい場合は独立して鍼灸院を開業する以外にも、チェーン展開している鍼灸院に勤め院長となる方法もあります。

正社員の鍼灸師

鍼灸師として正社員になる場合、「鍼灸師」のみの求人はあまり多くありません。

鍼灸師と比べると、同様の国家資格である「あん摩マッサージ指圧師」や「柔道整復師」の方が需要は大きいようです。

鍼灸師はこれらの資格を併せて取得している人が多いため、鍼灸師の資格を持ちながらあん摩マッサージ指圧師や柔道整復師として働く人も多いようです。

もし鍼灸師のみで仕事を続けていくのであれば、安定した収入を得られるようになるためにも、独立することを目標にしてプランを立てておいた方がよいかもしれません。

派遣の鍼灸師

派遣の鍼灸師は少ない

鍼灸師は、鍼灸院を中心に活躍しています。

正社員や常勤といったフルタイムで働く人だけでなく、アルバイトやパート、さらに派遣として働く人も存在します。

街の鍼灸院は個人で経営する小規模のところも多いため、たとえ人を雇うとしても、養成学校在学中の学生を見習いとして受け入れたり、あるいは受付や事務スタッフをアルバイトとして採用したりするケースが目立ち、鍼灸師の場合は派遣として働く人はさほど多くないのが実情のようです。

鍼灸師としてのチャンスを広げる

鍼灸師として患者に治療を行う場合は、たとえ派遣であろうと、「はり師」や「きゅう師」の国家資格が必要になります。

そのため、鍼灸院などで派遣の鍼灸師が募集される場合は、ほぼ確実に即戦力になれる人が求められることになります。

全体として、鍼灸師の就職状況はあまり良いとはいえず、せっかく国家資格を取っても正社員としての就職先が見つからないという人も珍しくはなく、養成学校卒業後は医療職を扱う派遣会社に派遣として登録しておき、仕事を紹介してもらえるチャンスを待つということも有効です。

派遣で働くメリット

派遣で働く場合は、基本的に時給で給料が支払われます。

実力や経験によりますが、時給1000円から2000円が一般的なようです。

派遣は決められた期間のみ働く場合が多いため、新人の鍼灸師が長期的な目で見てキャリアを築いていくには不安な面もあるかもしれません。

しかし、鍼灸師は経験を積むことで独立開業をする人が多くいます。

実力を磨くために、派遣でさまざまな現場を経験してみるのも、一つの考え方といえるでしょう。

アルバイト・パートの鍼灸師

アルバイトでも国家資格が必要

鍼灸師のなかには、正社員としてではなくアルバイトとして活躍している人も少なくありません。

鍼灸師として患者に治療を行うのであれば、たとえアルバイトであろうと国家資格が必要になるため、はり師・きゅう師の資格を持たない一般の人が治療院でアルバイトを行うことはできません。

学びながらアルバイトをする人も多い

ただし、たとえ国家資格を持っていなかったとしても「アシスタント」や「見習い」といった形でアルバイトとして雇ってもらえることがあります。

この場合、直接患者への治療を行うことはできないため、任される仕事内容は受付や院内の清掃、道具の準備などが主となります。

先輩鍼灸師の仕事を間近で見ることができるため、鍼灸師の養成学校に通いながら、鍼灸院でアルバイトをする学生もいるようです。

その後、国家資格を取得することで、鍼灸院にて正社員へとステップアップできるケースもあります。

アルバイトとして働くメリット

アルバイトで働く最大のメリットは、「時間に融通が利きやすい」ということでしょう。

「すでに鍼灸師の資格があるけれど、さらにスキルアップを目指し、柔道整復師の資格をとるための学校に通いながら働きたい」という人や、「家庭があるためフルタイムで働くのは難しい」といったさまざまな事情がある人でも、アルバイトであれば鍼灸師として無理なく働き続けやすいといえます。

独身時代には正社員として働いていたけれど、結婚や出産を機に一度現場を離れ、再度アルバイトとして鍼灸師の国家資格を生かして働く人もいるようです。

アルバイトとして働くデメリット

雇用形態がアルバイトであることでの不安も考えられます。

アルバイトは普通、毎月決まった給料がもらえる固定給ではなく時給制となっているため、その月に働いた時間によって毎月の給与額は左右されてしまいます。

勤務先の都合によっては、希望した通りのシフトで働けないこともあります。

また、ボーナスの支給や福利厚生、社会保険などの待遇に関しても、アルバイトは正社員ほど充実していない場合が多いです。

アルバイトの鍼灸師として活躍している人は「尊敬できる師匠の下でノウハウを学ぶため」あるいは「近い将来の独立を視野に入れた修業」として、期間を決めてアルバイトとして働いているケースが多いようです。

将来的に正社員への就職を目指すにしても、独立開業を目指すにしても、アルバイトの鍼灸師としてしっかりと働けば、そこで培った経験は大きな力となるでしょう。