公務員の志望動機の考え方・面接対策とよくある質問

公務員の志望動機はどう考える?

何をしたいのかを考える

「公務員」といっても、さまざまな職種や業務があります。

役所で窓口業務を行う人だけではなく、国の機関で最前線に立って新しい政策を考える人、世の中の平和や治安を守る人、裁判所で働く人、学校の先生として教育を行う人、特別な車の運転をするる人など、細かく挙げていけばキリがないほどです。

また、医師看護師栄養士保育士などの資格・免許を取得し、専門的な知識やスキルを生かして仕事をする人などもいます。

このような、多種多様な公務員を目指すのであれば、まずは「何がしたいのか」を考えることは不可欠です。

なぜなら、公務員になるために受験必須の公務員試験は、どの試験を経由して採用されたかによって、その後の配属先や職務がほぼ決まっていくものもあるからです。

とくに専門的な知識・技術を生かして働く仕事に就きたい場合は、早いうちに自分がやりたい仕事を明確にしておき、それが実現可能な公務員試験を選ぶ必要があります。

公務員の役割を理解する

公務員に対して、「安定していそう」「世間からのイメージが良さそう」「楽に働けそう」などと考える人は多いようです。

たしかに、公務員は民間よりも手当や福利厚生が充実していたり、社会的な信用度が高いとみなされたりすることもあります。

配属先によっては、あまり残業もなく、マイペースで働けるような場合もあります。

ですが、先にも挙げた通り、ひとくちに公務員といっても職種や活躍の場は多岐にわたり、いろいろな職務があります。

すべての公務員が同じように働くわけではありませんし、民間企業で働く会社員よりもずっと忙しく、長時間の残業や休日出勤に追われているような人もいます。

多忙で、とても給料に見合う労働ではないと話す公務員もいます。

ですので、「安定」などの先入観や固定概念だけで志望動機を考えていくのは、危険と考えておいたほうがよいでしょう。

公務員は、国民全体の奉仕者として公務に当たらなくてはなりません。

国や地域を代表する立場として、国民や住民の生活と社会がよりよいものになるように、強い使命感を持って働くことが求められます。

社会貢献に対する思いや、世のため人のためになりたいという熱意があるのなら、それを形にするために公務員として何をしたいのか具体的に言えるように、志望動機を考えていきましょう。

面接の内容は?

合否を左右する重要な要素

公務員試験では、必ず「面接」が実施されます。

公務員試験にもいろいろな試験の種類がありますが、たいていは第1次試験が筆記、第2次試験が人物試験(面接)となっており、面接を避けることはできません。

公務員試験では一般的な教養や基礎的な学力が求められますが、全体として、近年は「人物重視」の傾向が強まっているようです。

公務員としてふさわしい人柄かどうかを判断されますので、面接対策はきちんとしておく必要があります。

国家公務員試験を受ける場合、総合職試験や一般職試験では各府省での「官庁訪問」という面接も行われ、これをパスしなければ採用されることはありません。

対策の方法

面接の基本となるのは志望動機です。

公務員の役割や使命をしっかりと理解したうえで、志望する省庁や自治体の政策・取り組みについて調べておき、自分が何を成し遂げていきたいのか、考えをまとめておきましょう。

簡潔に、わかりやすく、論理的に伝える力も評価のポイントとなります。

また、面接の場で1分程度の自己PRを求められることもあります。

ここでは決められた時間内で、いかに自分の考えや強みをアピールできるかが重要視されます。

これまでの人生で自分が努力してきたことや、経験や培った能力からどのような貢献をしたいのかなど、積極的にアピールしましょう。

面接対策にあたっては、自分だけで練習するのではなく、他者に聞いてもらってアドバイスや指摘を受けるのが効果的です。

公務員の予備校が主催する面接対策セミナーなどを活用し、模擬面接を受けてみるのもおすすめです。

よくある質問の内容

公務員の面接でよくある質問は、国家公務員と地方公務員、また職種によっても若干異なっています。

国家公務員の場合、

・国家公務員を目指す理由
・公務員として大切にすべきこと
・希望する府省庁で何がしたいのか
・最近話題になった政策についての意見
・学生生活で力を入れて取り組んだことと、その成果
・併願状況
・転勤は問題ないか

地方公務員の場合、
・民間企業ではなく、公務員を選んだ理由
・なぜこの自治体を志望するのか
・自分の強みと弱み
・学生時代に頑張ったこと
・希望以外の部署に配属されたらどう思うか

などは、よく聞かれている質問事項です。

それぞれの質問には必ず意図があります。

本やインターネットなどを活用してその意図を理解し、自分なりの考えをまとめておくとよいでしょう。