児童指導員の志望動機と例文・面接で聞かれることは?
子どもたちの成長を支え、難しい状況にいる子どもたちに希望と安心を提供するために、児童指導員になりたいという強い熱意を、採用担当者に伝える必要があります。
この記事では、志望動機の重要性と、具体的な例文や面接での注意点について解説します。
児童指導員を目指すきっかけで多いものは?
多くの児童指導員志望者は、子どもを愛し、その成長を支えたいという強い思いがあります。
保育士や幼稚園教諭といった子どもに関わる職業もありますが、児童指導員を志す人々は、特に困難な状況にある子どもたちの力になりたいと考えています。
児童福祉施設を利用する子どもたちは、貧困、虐待、両親の死亡など、厳しい状況に立たされているか、発達障がいや身体障がいなど、さまざまなハードルを抱えています。
こうした難しい境遇にある子どもたちに支援を提供し、社会福祉に対する熱い信念を持つ人々が児童指導員の道を選びます。
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児童指導員の志望動機の考え方
使命感と責任感がポイント
児童指導員が扱う子どもたちの中には、心を開かずに話をしない子や、素直に指示に従わない子、問題行動を示す子が多いことがあります。
さらに深刻な場合には、同じ施設で共同生活する他の子どもに対するいじめや、職員に対する暴力、警察が介入するほどの事例になることもあります。
そのため、児童指導員は子どもたちに愛情を注ぐだけでなく、彼らが社会で適切な成長を遂げるために、時には厳格な指導が必要です。
志望動機については、こうした福祉現場の困難さを十分に理解し、それでもなお児童指導員としての使命感と責任感を強く持っていることが重要です。
説得力のある内容に
子どもを愛する気持ちは児童指導員にとって極めて重要ですが、単に好きだからというだけでは説得力がありません。
説得力のない志望動機は印象を薄くしてしまうため、充実した志望動機を示すことが求められます。
たとえば、「働きやすそうだったから」とか「理念や方針に魅力を感じたから」といった一般的な志望動機では、熱意や説得力は伝わりません。
採用担当者は、なぜその施設で働きたいのか、具体的な理由を知りたがっています。
「他の履歴書にも同じことが書かれているのでは?」という印象を避けるために、具体的な理由や経験を交えて志望動機を表現しましょう。
なぜその施設を選んだのか、どのような価値観や経験があるのかを明確に伝えることが重要です。
将来の展望を考える
志望動機を書く際には「将来に向けてどのように仕事をしていきたいか?」という点も重要です。
とくに新人や若手のうちは将来性を期待され、採用担当者はこれからあなたがどのように貢献できるかを見極めたいと考えています。
例えば、児童指導員の未経験者は、これまでの経験と児童指導員の仕事を結びつけ、自分が児童指導員としてどのように活躍できるか、どのような人物になりたいかを明確に表現することが重要です。
将来の展望や意欲を具体的に示すことで、志望動機がより説得力を持つことでしょう。
児童指導員の志望動機の例文
貴施設を志望する理由は、心に傷を負った子どもたちを手助けしたいという願いからです。
大学の教育学の授業を通じて、児童養護施設出身者の高校中退率の高さ、低所得層の多さ、生活保護受給者の増加など、現実の厳しい状況を学びました。
しかしながら、これらの困難な状況は、子どもたち自身の責任ではなく、保護者からの虐待や育児放棄などに起因しています。
そして、子どもたちは未成年のうちに大きな心の傷を負う結果となってしまっています。
私は、愛情とサポートを提供することで、これらの子どもたちの心を癒し、彼らの生活状況を少しでも改善できるよう尽力したいと考えています。
私は幼少期から子どもが大好きで、学生時代には地域の児童福祉施設でボランティア活動に熱心に取り組みました。
その施設では、発達障がいを抱えた子どもたちも多くおり、彼らの保護者が子どもの未来や経済的な困難に直面していることを知りました。
これらの経験が、将来は障がいをもつ子どもたちとその家族を支援することを志すきっかけとなり、大学で社会福祉学を専攻しました。
貴施設で、これまで身につけた知識や経験を活かし、さまざまな相談業務に取り組み、将来有望な子どもたちの成長に貢献できることを夢見ています。
私の両親は共働きで、学校が終わると毎日一人で自宅に戻り、親の帰りを待つ時間が多かったです。
この経験から、就職活動を進める中で、かつての私と同じような孤独を感じている子どもたちの助けになりたいと強く感じるようになりました。
そして、放課後等デイサービスという障がいを持つ子どもたちのためのプログラムを知り、貴社の経営理念に深く共感しました。
彼らに笑顔を届け、日常生活を充実させるお手伝いをすることが、私の使命であると思います。
私は保護者が帰るまで、子どもたちに楽しさを提供し、機能訓練をサポートすることで、彼らが有意義な時間を過ごせるよう努力したいと考えています。
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児童指導員の面接で聞かれること・注意点
児童指導員として子どもたちやその保護者と直接接する場面では、「人柄」が非常に重要です。
採用試験においても、面接は非常に重要視されます。
面接での質問には、児童指導員を志した理由やその施設を選んだ理由、その施設への印象、学生時代に得た知識や経験、得意なことや課題、そして将来のキャリアビジョンなどが含まれます。
面接官は、こうした質問を通じて志望者の考え方や性格を把握し、児童指導員としてふさわしいかどうかを評価します。
面接の準備が不十分だと、緊張から本来の人柄を出すことが難しくなる場合があります。
そのため、模擬面接を繰り返し、想定問答集を作成したり、学校の先生や友人に協力して練習したりすることが重要です。
また、福祉の現場に関する課題や問題についても問われることがあるため、事前に情報収集を行い、自分の意見や考えを整理しておくことも大切です。
面接では自分の経験や価値観を通じて、児童指導員としての適性をアピールすることが重要です。
児童指導員の自己PRのポイント
児童指導員の職務は、まさに「人と人との関わり合い」に基づいています。
そのため、採用試験では、聞く力や伝える力などの対人スキルの高さ、子どもたちに好かれる気さくで優しい性格をアピールすることが重要です。
ただし、単に「コミュニケーションが得意です」や「子どもに好かれます」と言うだけでは、客観性に欠けてしまいます。
自己PRでは、具体的なエピソードや経験を交えて説明することがポイントです。
例えば、部活動、アルバイト、ボランティア活動、または日常生活での経験などを具体的に挙げ、それらの経験から得た対人スキルや子どもたちとの関わりについて具体的に語ることが重要です。
また、施設によっては性格検査などが実施されることもあるため、自己PRだけでなく、個々の特性や適性についても考えることが大切です。
自己分析を通じて、自身の強みや成長点を明確にし、それをアピールできるように準備することが成功への鍵となります。
児童指導員の履歴書で気をつけるべきことは?
児童指導員は、難しい立場にいる子どもたちと接するために、相手に思いやりを持つことが重要です。
そのため、就職試験で提出する履歴書についても、読み手の立場に立ち、わかりやすく、読みやすい文面と文字で書くことを心がけるべきです。
自分の字が上手でないという人もいるかもしれませんが、ガイドラインを使ったり、下書きをしたりすることで、時間をかけてていねいに履歴書を書くことが大切です。
そうすることで、誠実な人柄が伝わる履歴書に仕上げることができます。
また、趣味や特技の欄には、通常の履歴書には書かないようなことでも記載しておくことがベターです。
子どもと遊ぶうえではさまざまなことが役に立つため、一見児童指導員の仕事と関係ないような事柄でも、書いておくことが望ましいです。
児童指導員の志望動機のまとめ
児童指導員としての志望動機は、自身の情熱や適性を採用担当者に伝えるための重要なポイントです。
説得力のある志望動機にするためには過去の経験を活かし、なぜその児童福祉施設で働きたいのかを明確に伝えましょう。
面接では、自己を率直に表現し、子どもたちに尽くす気持ちがあることを示すことが、成功への近道となります。