ITエンジニアとWebエンジニアの違い
ITエンジニアとWebエンジニアの仕事内容の違い
ITエンジニアは、IT関連の専門知識・技術をもつ技術者を広く指す言葉であり、「Webエンジニア」も含むと考えて問題ありません。
Webエンジニアは、インターネットと接続した環境で利用する各種のサービスやアプリなどの設計・開発・運用・保守を行います。
ITエンジニアは、その他にもサーバーやOS、ネットワーク、スタンドアロン(単体で動作可能な)ソフトウェアなども扱います。
以前はWeb上のサービスやアプリの開発が少なかったため、特別にWebエンジニアという呼び方をしましたが、現在はシステム開発においてWebが主要なプラットフォームになっており、明確な区分がなくなってきています。
実際に、多くのITエンジニアがWeb上で動くサービスやアプリ、また周辺のシステムを開発しており、WebエンジニアだけがWebサービスやアプリを扱っているわけではありません。
簡単にいえば、企業によってWebを扱う技術者をITエンジニアと呼ぶこともあればWebエンジニアと呼ぶこともあり、まちまちです。
詳しい業務内容は職種名だけで判断せず、求人情報を確認したり、面接時に問い合わせてみたりするとよいでしょう。
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ITエンジニアとWebエンジニアのなる方法・資格の違い
ITエンジニア、Webエンジニアになるために資格は不要です。
ただし、資格は自分の知識やスキルを示すために有効であり、取得しておいて損はありません。
ITエンジニアとしてはIPA(情報処理推進機構)の「情報処理技術者試験」の各種資格を取得する人が多く、各ベンダーの認定する民間資格を取得する人も多いです。
Webに詳しいエンジニアを目指すなら、LPI-Japanの「HTML5プロフェッショナル認定試験」などを取得しておくと仕事をする上で役立つでしょう。
どちらも、求人が出ている会社に応募し、採用試験にパスすれば合格できますが、ITエンジニアは職種によっては大学卒や、情報系の大学院卒などの学歴を求められる場合があります。
ITエンジニアとWebエンジニアの資格・必要なスキルの違い
ITエンジニアもWebエンジニアも、ITのさまざまな知識が求められる仕事です。
ITエンジニアは自分の業務に合わせて資格を取得することが多く、ネットワーク系の資格やソフト開発者向けの資格など種類もさまざまです。
必要なスキルや企業や役割などによってさまざまです。
Webエンジニアも同様ではありますが、主にWebに関連する技術に絞り込むことができるため、学習範囲がやや狭まります。
Webエンジニアは主にUIを構築するためのJavaScriptやAjaxなどによるフロントエンドの知識・技術、Rubyやphp、データベース、Webサーバーなどのサーバーサイドの技術、ネットワークなどの知識・技術が求められます。
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ITエンジニアとWebエンジニアの学校・学費の違い
ITエンジニアやWebエンジニアでは、企業によって学歴が求められる場合もありますが、一般的には制限はありません。
情報系の大学や専門学校に通っておくと、仕事に必要なことを学ぶことができますし、高度で先進的な技術に触れることもできます。
IT系のエンジニア職は、独学では環境を準備するのが難しいため、実物のIT機器に触れて学べることが学校に通う大きなメリットといえるでしょう。
情報・工学系の大学では年間で80万円~160万円ほど、専門学校では初年度で120万円前後の学費の学校が多いです。
専門学校では、IT技術全般を学べるコースとWebに特化したコースが分かれるため、希望に合わせて選びましょう。
大学では、基本的にIT全般を学ぶことが多く、Web技術は研究室などに入ってから専門的に学ぶのが一般的です。
ITエンジニアとWebエンジニアの給料・待遇の違い
一般的には、ITエンジニアとWebエンジニアの給料や待遇面はさほど違いはありません。
しかし、個別で見れば、求められる知識量やスキルレベルの違い、企業規模などによって給与や待遇面には差が見られます。
また、Webエンジニアは24時間365日動いているシステムやサービスを扱う場合が多く、運用や保守を担当するエンジニアはシフト制で夜勤をする人もいます。
Web業界は一般的に朝が遅めで帰宅も遅くなりがち、転職などによる人材の流動性が高いという特徴もあります。
ITエンジニアとWebエンジニアとでは給料や待遇には大きな違いはないものの、自分がどのような働き方をしたいかを考えて選ぶことが大切です。
ITエンジニアとWebエンジニアはどっちがおすすめ?
ITエンジニアとWebエンジニアのどちらの道を進むべきか迷ったら、まずは技術的な好き嫌いで判断するとよいでしょう。
単純に「Webで動くものを作りたい」ならWebエンジニア、それ以外のIT技術にも触れたければITエンジニアを選ぶという具合です。
また、ITインフラなど「縁の下の力持ち」を目指したい人は、ネットワークやサーバーなどソフトウェアが動く土台に関わる機会もあるITエンジニアがおすすめです。
一方、Webサービスやアプリなど「成果を人に見てもらえる仕事」を主にやっていきたい人は、Webエンジニアがよいでしょう。
Webエンジニアのほうが技術の移り変わりが早いため、新しいことにどんどん挑戦したい人向けといえます。