ITエンジニアの働き方の種類・雇用形態
ITエンジニアの雇用形態
ITエンジニアには、正社員、派遣、パートなどさまざまな雇用形態があります。
企業には所属せず、フリーランスとして活動しているITエンジニアもいます。
仕事をする場所もさまざまで、自社内で開発に取り組む人もいれば、お客さま先の企業に出向いてシステム開発や運用に携わる人もいます。
オフィスには足を運ばず、リモートや在宅で仕事をする人もいます。
ITエンジニアはニーズが大きいために求人数は多いですが、雇用形態・働き方によって待遇がまちまちです。
20代で正社員への就職・転職
正社員のITエンジニア
ITエンジニアのなかでも、正社員として雇用されている人は、エンジニアとしての専門知識や高度な技術力、企画・設計力などが要求されます。
また、企業の幹部候補、主力メンバーとしての活躍も期待されています。
仕事内容は職場によって多彩ですが、キャリアパスもしっかり作られていることが多いです。
待遇面では優遇されているものの、仕事上の責任は重く、イレギュラーな時間の勤務や残業、休日出勤なども少なくありません。
平均年収は450万円~650万円程度といわれています。
仕事上の男女差はほとんどありませんが、まだまだ男性のほうが圧倒的に多い状況です。
ただ、近年は産前産後の休暇や育児休暇などを充実させたり、女性にとって働き続けやすい環境づくりに注力する企業も増え、女性エンジニアの増加が見られます。
派遣のITエンジニア
派遣のITエンジニアは、派遣先の企業で社員の指示に従い、システムの開発や運用を行います。
派遣会社がスキルをもとに派遣先の案件を提案してくれるため、スキルのミスマッチが少なく、働きやすいのが大きなメリットです。
また、待遇面や勤務時間などは派遣会社が交渉してくれるため、残業や休日出勤も少なく、自分の仕事に集中しやすいのも魅力といえるでしょう。
給料はスキルや派遣会社によって大きく異なりますが、経験豊富なエンジニアの場合、時給換算では正社員並の給料になる人もいます。
ITエンジニアとして派遣で働くには、派遣会社に登録することが第一歩です。
ただし、ある程度スキルの方向性が固まっていなかったり、実力がなければ、なかなか案件が紹介されません。
なお、派遣は決まった期間で契約が切れてしまうため、その際にはまた次の仕事を探す必要があります。
地域やスキルによっては仕事が不安定になりやすく、自分の望むキャリアを積むことが難しいのがデメリットです。
20代で正社員への就職・転職
アルバイト・パートのITエンジニア
アルバイト・パートで働くITエンジニアは、多くはないものの、一定数います。
アルバイト・パートの場合、社員のアシスタント業務や、システムの監視・運用業務など、スキルに応じて特定の仕事を任されます。
非正規雇用ではあるものの、基本的にある程度のITスキルがないと仕事にならないため、未経験者の採用はほとんどありません。
給与や待遇は、他の雇用形態と比較すると見劣りします。
それでも、高スキルのエンジニアには3,000円程度の時給を出す企業もあるため、実力次第ではよい条件で働ける可能性はあります。
アルバイト・パートの場合、働く日時がある程度自由になるため、事情があってフルタイムで働くことが難しい人や、気楽に働きたいという人が多いです。
フリーランスのITエンジニア
企業には勤めず、独立してフリーランスとして働くITエンジニアも多いです。
フリーランスのITエンジニアは、クラウドソーシングサービスや知人などから仕事の紹介を受け、自宅で開発業務を行ったり、客先に常駐してシステムの開発・運用に携わったりします。
なかには自分でソフトやサービスを企画・開発し、そのサービスから収益を得る人もいます。
フリーランスは、働く時間帯や報酬など契約内容を自由にできるのがメリットです。
年収は会社勤務の頃と同等以上になる人が多いですが、それ以上に拘束時間が減ることを喜ぶ人が多いです。
実績やスキルがなければ継続的に仕事を得るのは難しいです。
また、個人で仕事をする以上、契約上のトラブルも発生しやすいため、法律やシステム開発案件の契約に関する知識も要求されます。
こういった事情から、ある程度、会社でITエンジニアとして経験を積んでから独立するケースが一般的です。
副業・在宅のITエンジニア
ITエンジニアは人手不足のため、技術がある人には「短時間でもよいので開発作業を頼みたい」と考える企業が少なくありません。
したがって、副業や在宅勤務でも十分に仕事ができるチャンスは得られます。
実力があれば短時間で高い報酬を得られるのが魅力で、月に20~30時間の勤務で10~20万円ほどを稼ぐ人もいます。
副業は、現役のエンジニアが休日を利用して行うことが多いですが、最近ではプログラミングを学んだ学生が挑戦するケースも増えています。
ただ、副業とはいえ、仕事は責任をもってやり遂げなくてはなりません。
仕事が長時間になると、本業や生活に支障が出る場合もあるため、バランスをよく考えて働くことが大切です。