ホームヘルパーの定年は? 何歳まで働ける?
「介護職員初任者研修」の取得にも年齢制限はないので、ほかの仕事を定点退職してから挑戦することも可能です。
ここでは、ホームヘルパーは何歳まで働けるのか、具体的に解説していきます。
多くの高齢者が活躍する介護業界
公益財団法人介護労働安定センターが行った「介護労働実態調査」によると、65歳以上の介護労働者の割合は 12.2%で全体の1割を超え、60歳以上では 21.6%と全体の2割を超えています。
全国労働組合総連合(全労連)が公表した調査結果では、訪問介護を支える介護職員の平均年齢は55.5歳。
50歳以上が全体の73.0%を占め、60歳以上でみても37.7%と4割に迫っており、介護業界は多くの高齢者によって支えられているといっても過言ではありません。
近年では介護業界へ興味を持った高齢者でも働きやすいように、環境や雇用条件を整えている事業所も増えてきており、60歳以上の方が現場で活躍していることを積極的にアピールするところも多くあります。
年齢を重ねて力を発揮できる面も
一般的に高齢になると、未経験職種への転職のハードルはぐっと上がりますが、介護業界においては慢性的な人材不足のため、高齢者にも門戸が開かれています。
介護業界は従事する人の平均年齢が高いため、多くの同世代が働いていることも高齢者の転職に対するハードルの低さにつながっているでしょう。
高齢者の多くは定年退職してもまだまだ働きたい、社会に貢献したいと考える人も多く「セカンドキャリアを転職しやすい介護業界で」という人も増えてきています。
また「親の介護経験を仕事として生かしたい」「調理や掃除など主婦の経験を生かしたい」と考える人も多くおり、人生経験がそのまま仕事に生かせるため、たとえブランクがあったとしても働きやすく足を踏み入れやすいといえるでしょう。
利用者と年齢が近いことを強みに、コミュニケーションをうまくとったり、安心感を与えたりするなどのメリットもあり、今後高齢のホームヘルパーは増加していくと考えられます。
資格の取得には年齢制限なし
ホームヘルパーの入門的な資格である「介護職員初任者研修」は、年齢制限がありません。
実際に60歳以上の人まで研修を受講しているとされ、年齢を重ねてもホームヘルパーを目指すことが可能です。
とくに最近は介護職の人手不足が深刻となっており、年齢に関わらずホームヘルパーの仕事に興味をもつ人は積極的に採用しようとする施設も増えています。
事業所の中には定年を設けず、いつまでも働いてもらいたいと考えているところも多いため、年齢を重ねてから資格を取得しても十分に生かせるといえるでしょう。
ホームヘルパーからステップアップ
ホームヘルパーとして長年働き続けることはできますが、さらなるステップアップとして「介護福祉士」や「ケアマネジャー」を目指すことも可能です。
これらの資格はホームヘルパーよりも難易度が高いとされますが、取得すると携われる業務の幅が広がったり、給与や待遇面がよくなったりすることが多いようです。
ホームヘルパーとして実務経験を積みながら介護職のなかでも難しい資格を取得して、正社員としての転職先を見つけるのもよいでしょう。
ホームヘルパーの定年に関するまとめ
介護業界は慢性的な人手不足のため、高齢者を採用することが多くあります。
体力が許す限りはホームヘルパーとして活躍することが可能なので、定年後にチャレンジしてみるのもよいかもしれません。